サンライズワールド

特集

SPECIAL

  • インタビュー
2022.12.01

【第22回】リバイバル連載:サンライズ創業30周年企画「アトムの遺伝子 ガンダムの夢」

その22「やはり社長に聞かねば・・」
ゲストは吉井孝幸さん

連載もいよいよ大詰めであります。ゲストの掉尾を飾っていただくのはサンライズの現社長吉井孝幸氏であります。インタビュー前はあれも聞きたいこれも聞きたいと、大いにイレ込んでいたのでありますが、実のところ現役の社長と言うものはそうフリーに何でもかんでも話せるというものではないのですね。そこでこんな質問から入ってみました。

プロデューサーを目指すということなら
ビジネスの全体像が見える環境が望ましい。

高橋「昨今はアニメの仕事をしたい、アニメ業界で成功したいという若者がけっこう居るんですね。で、今まさにアニメ業界ど真ん中で活躍している吉井社長に“アニメ業界で生きていくとしたならばの王道”というものがあれば、お聞きしたい、と」
吉井「王道?」
高橋「王道は大げさですけど、スタンダード、例えばのスタンダード。望んでも、計画しても人生はその通りにはなかなかいかない。だけどモデルケースとして話してもらえれば参考になるじゃないですか。たとえばアニメーション業界に入りたいと思った時に、じゃあ学校はどうしたらいいとか‥むろん成りたいものによって違うんですけど‥‥では、ではですね。吉井社長はプロデューサーからプロダクション経営という道を通ってきたわけだから、その道への王道を語っていただきましょう」
吉井「難しいね(笑)」
高橋「いやいや、あまり難しく考えない(笑)。例えば素直で好感の持てる若者に『ガンダムはすごいですよね。いずれアニメーションで生きていきたいんですけど、そのためには学校とかどうしたらいいんでしょうかね』って聞かれたとします。どうアドバイスするか‥」
吉井「結局、なんていうのかなあ、入り口はあんまり関係ないような気がします。結局、人間力でしょう。“人間力”はどこの企業でも一緒なんだけど、この世界でいうと鑑識眼じゃないけどある程度の“人の目利き”って必要ですよね。それは才能を見る目とかね、美しいものを美しいと感じる審美眼とそういう条件が整ったうえで、究極的には人間力の問題じゃないですかね。多分、入り口はどこでもいいような気がしますけどね。ただある程度のインテリジェンスっていうんじゃないけど、知性と品格に近いものは必要かもしれないね、ある程度はね」
高橋「そのインテリジェンスを磨くのには現実の世の中で考える時、今はやっぱり大学にいった方がいいんですか?」
吉井「いければいったほうがいいとは思う。猛烈に本を読んだとか、見聞を広める旅をするとか広く友人関係を築くそんな時間を作れる環境はないよりあった方がいい。」
高橋「ある程度自分の間口拡げる為にも、視野を拡げる時間があったほうがいいと。いける環境であれば大学もいったほうがいいだろうと。絶対ではないけど」
吉井「そうですね」
高橋「アニメをやりたいといった時に、さあ大学を卒業しそうだという時にどういうことをやるのが一番いいと思います?」
吉井「結構アニメ業界に入りたいって相談受けたことあるんだけど‥。これも入り口は一律でなくてもいいと思うんだけど、僕は制作会社にいるから、変な話、[東映]とか[サンライズ]とか比較的全体が見える機能もっている会社にいたことがプラスになったと思う。例えば、ライセンスコンテンツホルダーとして、まあこういうビジネスやってるのかっていうのが漠然と見えるのと、単なる制作現場だけの機能しかもってないのとでは見え方が違ってくると思う。そういうところでアニメの世界に入るっていうのは何をやりたいかによって違うんだけど、プロデューサーを目指すということならビジネスの全体像が見える環境が望ましいでしょう」
高橋「アニメーションっていうのを目標に入ったところで、アニメのあらゆる部分をまあ遠目にも総括的に見えるところのほうがいいだろうと」
吉井「ほとんど僕の経験則で言ってるんだけど、サンライズに入って、この会社に入ってよかったなっていうのは、まあ上司に恵まれたことと、岩崎正美(サンライズ創業者)さんとか山浦栄二(サンライズ創業者)さんとかね、ともう一つ中途で入って年食ってたから、すぐプロデューサーの経験をさせてもらったと。経験を積んだことによって後天的にアニメとかキャラクターに目覚めたというのが実感だな」
高橋「そうした時に、選んだのがある程度総合的な力を持っている、まあサンライズとか東映に入ったとしますよね。そうしたならば、まあ個人的にも違うんでしょうけれども、自分の進む道を日常に流されないで一応明日を見続けていくということからすると、どのぐらいの時間で目標を見定めるというか、見えるものなのでしょうかね」
吉井「僕はね、3年で充分見えると思う。本人のモチベーションによるけど、自分の適性、仕事のやりがいや手応えで充分判断できる。人を見ててもやっぱ2~3年見ると大体はっきり分かりますよね。その子の力量って間違いなく、例外なく見えますよね」


~すぐプロデューサーの経験をさせてもらった~
初プロデュースは劇場作品 『クラッシャージョウ』('83)

吉井社長のお話を伺っていて私も昔のことを思い出していた。私の社会人の出発はとある商事系の自動車会社であったが、労働条件、人間関係、その他諸々、私にとっては勿体ないような良い会社であったのであるが、3年で退社した。きっちり3年であった。当時理由を聞かれそのつど色々のことを言ってきたが、つまるところは“自分の居場所はここではない”と確信したからである。昔からよく“三日三月三年”という。三日は三日の結論、三月は三月の‥‥3年も居れば、確かにそれなりの結論は出るはずである。

クリエイターをパートナーに選ぶか・・?
ビジネスパートナーという仕分けをするんだったら・・


~オリジナルは絶対ナンバー1~
隠れた名作 『巨神ゴーグ』('84)

高橋「お金もあんまりない、だけれども場合によっては日常回していくぐらいの資金力の算段がついたとして、まあサンライズの創業を考えればいいと思うんですけども、そうした時にはどのぐらいの規模でどんな仲間と会社を起こしたらいいか? もし吉井社長がその立場だとしたら?」

吉井「う~ん、まあ、そういう場面が過去2回ぐらいあったから結構具体的なイメージをもったこともあるんだけど、まずひとつは得意技を持ってるかがポイント。会社のカラーとして。基本的に会社のカラーとか特性ということじゃないんだけど、それも必要なんだけど、やっぱりビジネスの核になる部分、例えばサンライズだったら“オリジナルは絶対ナンバー1”っていうもの。オリジナルの優位性っていうのは基本的には原作著作権持つこととか含めてコンテンツホルダーとして優位を保っていけるわけです。自分の手法スタイルも今のサンライズのやり方に近いんじゃないかな、イメージとしては」
高橋「例えば会社を起こす(起業)にあたって、アニメ界ではものすごくシンプルなところではっきり分かれるんですよね。クリエイターをパートナーに選ぶかどうか」
吉井「ゼロからスタートしたらですね、最初はパートナー持つでしょうね。ある部分一緒にパートナーと組んでいかないと離陸できないですね。と思う」
高橋「例えば創業時の[ぴえろ]はタツノコの主力演出を側に置いて“一緒にやりましょうよ”と、夢を追うのにクリエイターと肩を組んだ。ところがサンライズはそうはしなかった。確実にしなかった。で、吉井社長だったらどうなのか? サンライズの創業はクリエイターをビジネスパートナーには選ばないという選択をしたわけですよ。まあ、至近な例でいうと、[ボンズ]はクリエイターでも絵描きとは手を組むけど演出家は会社の中には常時置かない。仕事が構築されたところで選択すればいいという割り切り方がある」
吉井「ボンズは絵描きが役員だからね。役員でクリエイターが入っているから完全なクリエイター会社ですよね」

高橋「そういうシンプルなところではどういう選択します?」
吉井「う~ん。ビジネスパートナーという仕分けをするんだったら‥。基本的には経営とビジネスパートナーとは別だと思ってます。そういうレベルでいえばセパレートします。長期的にみると絶対、足枷になっちゃうんじゃないかと思うんですよ。そういうのは不幸じゃないですか、どっちにとっても」
高橋「そういう風に思うということはですね、虫プロの遺伝子が反面教師的に生きているんだと思いますね。吉井社長は直接的に虫プロとの接点はないのですが、知らず知らずのうちに、クリエイターは会社経営とは別の夢を見ればいいんじゃないかっていう創業者の思想を受け継いでいるのだと思います」
吉井「その価値観は色濃くあると思います」

アニメ界では“独立の旗”を立てるなら30代。もう40では遅い

高橋「いくつぐらいが、アニメ界では“独立の旗”を立てるに一番いいですか? 年令的に‥」
吉井「年令は30代が一番、間違いなく」
高橋「30代。もう40では遅い?」
吉井「遅い」
高橋「30も前半と後半では?」
吉井「う~ん。はっきりいってあんまり長くいると駄目なんですよね。だから、30の前中半ぐらいじゃないですか」
高橋「それの簡単な理由としては?」
吉井「もう単純に人間の持っているエネルギーの問題。人脈の問題で、ようするに基本的にどこの会社でも同じことだけど、変われる会社は強いんですよ。変われない会社って活力が減退してしまう。結局、人も若い人とベテランが上手く混然としてる方が強いわけですよ。ようするに変化しなきゃあ駄目ですよ。その分で言ったら30代っていうのは20代とも付き合えるんですよね、20代の才能と。この部分がないと、多分年令だけじゃないんだけど40後半で付き合える人もいるかもしれないけど、30代だと20代前半の才能と直接会ってある部分共有出来る部分があるんですよね。40近くなると面倒くさなっちゃうの、これは間違いなし。この差ってものすごく大きいなと思うんだよね。僕も起業するって場面に2回立ち会ってますから、自分で考えた時にそれはシビアに考えたし実感もしました。何をやってきたかによって、勿論違うんですけど。なんっていうか、人は循環しないとね、クリエイティブな環境は絶対僕駄目だと思います。その時会社は混沌とした状態になるわけですよ。混沌とした状態を逆に良い意味で維持しなきゃ駄目だと思うんですよ。どうしても安住の場所になっちゃうんですね、会社って長くやってると。年寄りめいちゃうし。自分の周りの人脈で保守・保身に走っちゃうみたいなとこあるでしょう。じゃあ次の若い、例えば制作のプロデューサーにポンと預けるとそのプロデューサーの価値観で体制はガラリと変えちゃう。思い切って権限を委譲する。リスクは大きいけど活力は生まれる」
高橋「他の一般的な業界でもほぼ同じだと思うんですけど、多分アニメーションは顕著なんでしょうね、その部分はね」
吉井「変化した会社がみんな大きく強くなってますね」

結果を出せば‥
次のステップへ上がれた
サンライズの社風は結果主義。


 


~企画も営業も制作も自分で~
おもちゃも大ヒット。続編も制作された[魔神英雄伝ワタル]('88)、[魔動王グランゾート]('89)

高橋「20代、30代、40代、50代それぞれに、その時その時の面白さって違うんだけれど、アニメーションが一番面白かったのは何歳代ですか?」
吉井「30代ですね」
高橋「今よりはるかに?」
吉井「はるかに楽しかったですね」
高橋「その楽しみの一番というのは?」
吉井「グランドプロデューサーとして権限を委譲され、企画も営業も制作も自分で全部やれちゃった。で、結果主義なんですよね。いい結果出せば、もうそれでもっともっと次のステップへアップできた。そういうサンライズの社風っていうか、それが自分に一番合ってた。結果出せばいいんですから」
高橋「40代はどう留意すべきか、どうやって過ごすべきかも、僕なんかは聞きたいなと‥。人によっては年代がずれてくるんでしょうけれど」
吉井「私事を言えば、本人が望む望まないに関係なく環境変わってきましたからね。こういう体制で今年10年目なんですよね。当時思ったのは、プロダクション寿命の、大半のプロダクションって一代で終わっちゃう、僕がみてると、老舗のプロダクションはみんなそうなんだろうけど、基本的に存続しててもプロダクション機能っていうかな、新しい作品、キャラクターを次々に創作するって機能、活力がほとんどないか弱くなるわけですよね。だいたい企業って25年30年限界っていうんだけど、例えばキラーコンテンツを持ってても。寧ろそれを持ってるがために停滞することが多いわけですよ。ほとんど一代の社長で終わっちゃうっていうのかな、その人の価値観で完結しちゃう。僕の役割はプロダクションの宿命と戦うことだと思っている。少なくとも、創業者もプロダクションの限界を感じてた。プロダクションはもう生き残っていけないと。僕はプロダクションが一番強いのは、どこにも依存しないっていうのが一番強いと思ってるんです。依存しないって言うのがね。特定のテレビ局とか特定の代理店とか特定のスポンサーとか。全方位でやる。その時その辺の価値観が違ってましたね。どっちにしても“プロダクション30年限界”説との戦いですが、とりあえず[サンライズ]は[創映社]からいうと30年です。峠を越えて、会社が潰れる潰れないでいえば、それなりの体力はあるんだから潰れないんだけど、プロダクションとして毎年、業界1、2位の作品数を誇っている。課題は現状の活力を維持できるかどうかですね。9年前からいくと会社の規模は売上利益3倍ぐらい上がってるんですよ。それは、まあなんていうのかな、その延長線上でね、環境に恵まれたっていうのはもちろんあるんだけど、じゃあ、10年前と全く同じ体制、同じ手法で会社が成長できたかというと、多分できなかったと思うんですよ。能力があるなしでなく、変わる・代わるということが重要なんだと思います」


~SFやロボット分野の圧倒的なナンバー1でいたい~
ロボットと少年をテーマに描く“勇者シリーズ”は8年つづいたヒット作。『勇者エクスカイザー』('90)。
『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』('91)は近未来のカーレースに挑む群像劇。TV終了後にOVAでロングラン。

 

高橋「同感ですね。経営が安定しているサンライズが抱える問題は人間で言えば老いですから‥‥老いていく不安ですよ。老いていく方向って一つしかないですから。では、変わる。代わる。変化し続けるというのがキーワードですか」
吉井「やっぱ具体的な目標がなくなるとね。それでなくたって宿命との格闘じゃない。僕個人少なくともこういう目標もってこうだって、必ず言うんだけど、やっぱ今、これだけ、ここまで成長したんだったら、じゃあとりあえず一つ一つ、東映という最大手プロダクションをいろんな意味で追い越すんだっていう、単純に数字的なことも含めても、自分で目標持たないと。今、こういう会社目指すってモデルがないんですよ、サンライズは。[ジブリ]を目指そうとは思わないしね。サンライズは東映を目指そうとは思わないんだけど、ただ、売上とか利益とかヒット数とかね。で、オリジナルのタイトル数、時間数これ全部ナンバー1になりたいと思う。サンライズは単純に規模の最大化を目指すのではなくオリジナルのナンバー1であって、SFやロボット分野の圧倒的なナンバー1でいたい。 才能を支援して恒常的にヒット作品、キャラクターが生まれるプロダクションで在りたいと思っています。ビジョンというか、具体的なモデルを考えるのが僕の今の仕事だと思っています。海図なき航海ってとこかな」

話の中に“プロダクションの宿命”という言葉が度々出た。確かにプロダクションは一代とはよく言われることである。でも吉井社長は単に組織の長としての社長としてでなく創業者の方々が総退陣して、その後を継いだ、世代などを含めての真の意味での2代目である。継いでおよそ10年、社業は未だに延びている。その意味では所期の目標は達成したといってよいと思う。であるからして次の目標である。氏の言う“海図なき航海”ということになるのであろう。つまるところそれはサンライズにとって未知の領域である。

サンライズの特性はオリジナルにとことん拘る
プロデューサーシステムにある
未来を担うプロデューサーが育つことが新しい活力を生み出す

高橋「もうインタビューは終わり(笑)で‥。纏めるの大変なんだから。ここから先はインタビューじゃないんだけれど。混沌というのは無理矢理でも入れ込んでいかないとね。どうしたって秩序だっていくのが世の中だから、それに反するものを敢えて意思的に入れないと混沌は起こらないよね」
吉井「僕は制作管理を結構やりがいに感じるタイプなんですよ。自分でやったプロジェクトが、予算、スケジュール的に破綻するってことはないんです。で、当然ヒットするためにとりあえずいろんな手は打ちますから、まずそこそこの結果がでるわけですよ。自分のそういうやり方、価値観が僕の弱点でもあるわけです。で、制作管理が出来ないタイプっていうか、管理を強くしようとしないタイプ、あんまり強くすると嫌われますから、そんなプロデューサーを排除する部分もあるわけですよ。これは僕の弱点だった。昔は単にコスト管理して幾らで作って、利益上げることでもビジネスは成立してた。今は映像そのものの付加価値だとか、全く違う価値観の商品っていうのかな、映像が沢山生まれて、そうすると一律的な価値観が逆に弱点になるんですよね。同じ会社で違う価値観が共存しなきゃならないから、そこにものすごく無理がでちゃうんです。その時に、じゃあどうしたらいいのかっていうと、ひとつは分社ですよね。全然違う価値観を持つ事業部だったり‥。そういう形を作っていかないと、昔の20年前のサンライズが今やってるような価値観だけで生き残っていければいいんだけど、生き残っていけないですよ。もうサンライズのブランドは保てない。サンライズの特性はオリジナルにとことん拘ることと、実はプロデューサーシステムにあると思っているんですよ。全ての権限をプロデューサーに委譲している、いわゆる分権化しているということなんです。様々な価値観を共存しやすいということと、なによりも努力の結果が本人に見える。プロデューサーの自立性が全体の成果を大きく左右する。プロデューサーシステムの機能をもっと高めて未来を担うプロデューサーが育つことが新しい活力を生み出すことだともいえます。そんな世代交代期に今さしかかろうとしてます。そうならないとプロダクションは強くならないと思うね。年とったら気力落ちるものね(笑)。落ちる‥」

高橋「(笑)もう落ちるのは自分でよく分かるよね」
吉井「良輔さんは特殊な才能と特殊なエネルギーを持ってるから別だけど、一般的にはみんなエネルギーなくなる。一番怖いのは、最前線でプロダクションという御輿を担いでいる人間はぶつぶつ言わないんだけど、行為しないものは評論家になちゃう。そういう傍観者が増えるっていうのが一番怖いですよね。行為するものは、むしろ自分の力のなさを感じることの方が多いはずだから」
高橋「足りなさを感じるよね」
吉井「ええ、感じますよ。私なんか日々感じてる(笑)」
高橋「まあ長居して会社の機能が止まっちゃうといけないから、このへんで(笑)今日はどうもありがとうございました」

とにもかくにも組織のトップというのは忙しいものなのである。インタビューの間にも決済書類は間断なく流れてくる。その書類に決済印を押しながらのインタビューであったが、氏の思うところのプロダクションのあり方、サンライズの現状、向うべき目標、などなど分かり易く、本連載の最後を飾るにふさわしいものとなった。ま、しかしである。このようなインタビューというようなことでなく、たまさかの酒の席などで氏がふと漏らすことがある。「攻めるのはね、まあ、あれなんですけど‥‥でも、護るのはね、難しいです」と‥‥本音でありましょう。もし若いスタッフがこの連載を見ていたら、不肖良輔は言いたい。護りは社長や役員諸氏に任せておいて、攻めましょう。どんどん攻めましょう。新しいことにチャレンジしましょう。ね、そうじゃなきゃあ。
で、来週はいよいよ本当に最後、あんなこともあったこんなこともあった、のグチと反省、涙と笑いの総括編であります。ご期待を。そうそう矢立肇も出るといっております
 

【予告】

黙して語らず‥‥(笑)。
乞うご期待。

←第21回へ                  目次

  • Facebookでシェアする
  • Twitterでシェアする
  • Lineでシェアする