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「どまんなかアニメ映画祭」『ヴイナス戦記』の上映&トークイベント
「どまんなかアニメ映画祭」が、愛知・ミッドランドスクエア シネマで5月17日(金)から19日(日)の3日間にわたり開催されました。
最終日の5月19日(日)には『ヴイナス戦記』の上映&トークイベントが実施され、安彦良和監督とメカニック作画監督の佐野浩敏さん、特撮研究家の氷川竜介さんが登壇。
インタビュアーの氷川さんの司会進行で当時の思い出などを色々お伺いできる貴重なトークショーとなりました。
安彦さんは『ヴイナス戦記』では作画監督を立てると決め、キャラクターは神村幸子さんに決まっていたので、メカ作画監督を探すのにたくさんのアニメをレンタルし、その中からかなりインパクトの強い作品を見つけてこれは俺には描けないと思い、佐野さんに電話をして口説いたそうです。
安彦さんは「『ヴイナス戦記』の原作はコミックノーラに描いたのがあるけど、いったん描いたものはそれでもう作品なので、リメイクという形にならないように描いていた時からアニメ化するなら別のストーリーでやると決めていた。だから作りながらすごく新鮮味があった」と当時を思い出されていました。
安彦さんも「なんだこれは」と思い、佐野さんは「作画では動かさないだろうと思っていたのに動かすことになってたいへんだった」という小林誠さんがデザインしたタコ(アドミラルA-1戦車)。
横山宏さんがこだわった一輪車(HOUND)は安彦さんも楽しく描かれたそうです。
今回も安彦さんの作画の速さが話題になったほか、佐野さんにとっては「色とか音とか背景とか、全体をみる力を教えてもらった作品」であったことなど、トークは和やかな雰囲気で進行しました。
フォトセッションの前にはミッドランドスクエア シネマから昨日「第7回井上靖特別文化賞」の授賞式で旭川に行かれた安彦さんに花束の贈呈もありました。
最後に来場者に向けてそれぞれご挨拶されました。
安彦:『機動戦士ガンダム』は名古屋テレビ発で名古屋にはお世話になったなという気がします。同時にヴィナス戦記の公開時に名古屋に来たときはお客さんがいなくて、映画館にご迷惑をかけて、お世話になったりご迷惑をかけたりですが、今回ポスターまで描かせていただいて、やっぱり名古屋との縁は続くと思いますのでよろしくお願いします。
佐野:こういうところに呼んでいただいてとても緊張しています。これからもよろしくお願いいたします。
氷川:佐野さんとは十数年ぶりですが親密にさせていただいていたので、安彦さんが佐野さんのメカ作監がすごくよかったと何度もお話しされていたお二人がそろったというのがすごく幸せでした。