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2024.06.21

サンライズワールドPOP-UP SHOP@京都 蔦屋書店 ロボットアニメクリエイターズトーク(山根公利さん×水崎淳平さん)レポート

 

 

京都 蔦屋書店にて期間限定で展開中の「サンライズワールドPOP-UP SHOP」を記念して、6月15日(土)メカニックデザイナー山根公利さん、神風動画・代表兼クリエイティブプロデューサー水崎淳平さんによるクロストークショーが開催されました。

 

トークはまず、お二人のこれまでのお仕事についての話題から。山根さんがキャリア初期の代表作になった『カウボーイビバップ』の主人公・スパイクの機体「ソードフィッシュⅡ」の設定メモを見せると、水崎さんは『COWBOY BEBOP 天国の扉』でのドッグファイトシーンを興奮気味に語り始め、山根さんからはその名シーンは自身が業界に入るきっかけとなった憧れの板野(一郎)さんが担当されたという話を伺えました。

 

最近の作品では、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』冒頭で登場する戦艦ミレニアムのブリッジは、山根さんによる手描き設定画(!)からモデリングに起こして画面を作ったという談話が。「モデリングのガイドとして手描きでデザインを起すのはあたりまえだけど、CGと手描きのパースには違いが有る。ロボットなども脳内で思っているパースの方がカッコ良い事は多々あるので、その差をいかに少なくするかにCGの現場の調整の努力が有る」、というメカデザイナーならではの考えに聴衆一同はなるほどと納得させられました。

 

次に水崎さんがサンライズロボット研究所PV実験動画『AURA BATTLER DUNBINE SIDE L』を監督するにあたり、40年前に自分がテレビで見て受け止めたものを形にして、一視聴者だった子どもがこうなったと見せたい、という希望に沿った作り方をさせてもらえた感謝を述べられました。そしてオリジナルの『聖戦士ダンバイン』を知らない世代に伝えていきたいとの展望を語られました。

 

また会場では水崎さんの仕事場を写真で紹介、各種プラモデルや飼っているクワガタの幼虫などクリエイティブを生み出すワクワクの詰まった様子が垣間見られました。水崎さんにとって『聖戦士ダンバイン』のオーラバトラーは好きなもの(メカ×虫)をダブルで楽しめるとのこと。

 

そして話題は山根さんがメカニカルデザインとして、水崎さんが代表を務める神風動画さんが制作会社として参画した『SAND LAND』の話になりました。山根さんが最近見つけた20年以上前に描いたオリジナルイラスト―恐竜と装甲車(水タンク付き)―を紹介されました。その世界観が『SAND LAND』のイメージと繋がっているとお話しされていました。

 

 

続いて、店頭で紹介されているお二人のクリエイティブな影響を受けた書籍、音楽、映像について、また最近取り組んでおられるお仕事について話題は広がりました(関連書籍は店頭で手に取ってご覧いただき購入していただけます)。

 

 

最後に、山根さんからは「メカデザインとは企画やシナリオを読んで機能をイメージし、その世界観に寄り添う形を作る事。」とのメカデザイナーとしての矜持が語られました。水崎さんからは、「自分が子どもの頃に親しんだサンライズの旧作品を知らない若い世代に作品を見てもらい、彼らの視点で解釈してもらうことで作品を次世代に繋げていきたい」との思いが伝えられました。

 

 

〔「サンライズワールドPOP-UP SHOP京都蔦屋書店」 開催概要〕

【会期】2024年6月1日(土)~6月30日(日)
【会場】京都 蔦屋書店
            京都市下京区四条河原町 京都髙島屋 S.C.[T8]5F・6F
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