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作品名 | 勇者エクスカイザー |
作品名 (ひらがな) | ゆうしゃえくすかいざー |
Title (英語表記) | BRAVE FIGHTER EXKIZER |
放送開始 | 1990年2月3日 |
放送終了 | 1991年1月26日 |
話数 | 全48話 |
スタジオ | 第7スタジオ |
主題歌 | OP 「ギャザウェイ」 歌/三浦秀美 ED 「これからのあなたへ」 歌/三浦秀美 |
音楽配信リンク | 勇者エクスカイザー 総音楽集 |
関連リンク | http://www.yusha.net/exkizer/ |
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キャスト
星川コウタ/渡辺久美子
星川フーコ/神代知衣
星川ジンイチ/西村知道
星川ヨーコ/さとうあい
月山コトミ/横山智佐
エクスカイザー/速水 奨
スカイマックス/中村大樹
ダッシュマックス/星野充昭
ドリルマックス/塩屋浩三
ブルーレイカー/菊池正美
グリーンレイカー/草尾 毅
ダイノガイスト/飯塚昭三
ホーンガイスト/郷里大輔
サンダーガイスト/巻島直樹
プテラガイスト/小杉十郎太 -
スタッフ
企画/サンライズ
原作/矢立 肇
シリーズ構成/平野靖士
キャラクターデザイン/平岡正幸
メカニカルデザイン/大河原邦男
ゲストメカデザイン/石垣純哉
美術/岡田有章
デザイン協力/デザインメイト
色彩設定/歌川律子
作監チーフ/服部憲知
撮影/杉山幸夫、鳥越一志
編集/ YAスタッフ、布施由美子、野尻由紀子
音響/千葉耕市
音楽プロデューサー/重松英俊
音楽/田中公平
演出チーフ/福田満夫
監督/谷田部勝義
プロデューサー/今井 慎(名古屋テレビ)
本名洋一(東急エージェンシー)
吉井孝幸(サンライズ)
少年とロボットの友情を描く「勇者」シリーズ第1弾
【ストーリー】
全宇宙の宝物を独占しようとする宇宙海賊ガイスターが、地球に襲来した。エネルギー生命体のダイノガイストとその配下の4 将軍たちは、博物館の恐竜模型と融合し、「宝」を求めて暴れはじめる。ガイスターを追ってきた宇宙警察カイザーズを率いるエクスカイザーは、偶然出会った星川コウタ少年の家の自動車に融合。巨大ロボットへと変形し、仲間たちとともにガイスター一味に戦いを挑む。友達になったコウタとエクスカイザーは、このことを二人だけの秘密としながら、力を合わせて戦っていくのだった。
【解説】
「 人々にとって真の宝物とは何か?」をテーマに、地球にある様々な「宝」を狙うガイスターに対するエクスカイザーたちの戦いを描いたロボットアニメ。わかりやすい一話完結型の物語で、コウタ少年とエクスカイザーたちの友情にも焦点を当て、それまで主流だったリアルロボット路線から、子供向けの素直なヒーローロボットものへの回帰をはかった。主人公側のメカが、自動車や新幹線といった身近な乗り物からロボットに変形し、様々な組み合わせで合体する点も大きな特徴の一つ。本作以後、こうした趣向を踏襲した「勇者」シリーズの諸作品が、継続的に製作されていくことになった。
カイザーズとガイスターはエネルギー生命体。地球にある乗り物や恐竜の模型に乗り移ることで、人型にもなる変形ロボットとなった。カイザーズのメンバーはエクスカイザー以下、レイカーブラザーズとマックスチームを合わせた全6体で構成されている。
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星川コウタ
ごく普通の小学3年生だが、エクスカイザーの正体を知るただ一人の地球人でもある。エクスカイザーから連絡用のブレスレットを受け取り、ガイスター退治に協力する。
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マリオ
星川家の愛犬。コウタと同じく、車がエクスカイザーであることを知っている。また、場面転換のときに画面に登場するマスコット的なキャラクターである。
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星川家の人々
コウタの父親のジンイチ(左)、母親のヨーコ(右)、姉のフーコ(中央)。ジンイチは新聞社の編集長で、エクスカイザーの活躍を追っている。
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月山コトミ
コウタが憧れるクラスのマドンナ。活発で明るい性格。ピアノ演奏や昼の連続ドラマをビデオに取って見ることが趣味。
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エクスカイザー
星川家の自動車と融合したカイザーズのリーダー。コウタの友達となる。異次元から召喚した支援メカと合体してパワーアップ可能。全高10.3メートル、重量32.6トン。
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カーモード
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キングエクスカイザー
エクスカイザーが、トレーラー型の支援メカのキングローダーと「巨大合体」した姿。主要な武器はカイザーソード。全高22メートル、重量86.8トン。
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キングローダー
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ウルトラレイカー
レイカーブラザーズが「左右合体」した形態。ウルトラキャノンビームなどの必殺技を持つ。
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レイカーブラザーズ
100系新幹線に融合した兄のブルーレイカー(左)と200系新幹線に融合した弟のグリーンレイカー(右)の双子のエネルギー生命体。
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ゴッドマックス
マックスチームが「三体合体」した形態。必殺技はゴッドバードアタック。
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マックスチーム
スカイマックス(左)、ダッシュマックス(中央)、ドリルマックス(右)からなるチームで、それぞれジェット戦闘機、レーシングカー、ドリル戦車に変形する。
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ホーンガイスト
陸将の位を持つトリケラトプス型のロボット。突進攻撃が得意で、角の部分にはショルダービームガンを装備する。
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サンダーガイスト
ブロントザウルス型から変形するロボット。作戦立案は苦手だが、パワーは四将の中でも最高を誇る。地位は海将。
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プテラガイスト
プテラノドン型のロボット。恐竜モードでは飛行機能を備え、翼をカッターのように使う。地位は空将。
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アーマーガイスト
ステゴサウルス型をとる地将。耐久力に優れ、リラスターショットカノンとヒートスパイクを装備する。
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ダイノガイスト
宇宙海賊の首領。普段は恐竜の姿をしているが、戦闘時はロボットに変形。二刀のダイノブレードを装備。必殺技は、ダークサンダーストーム。
カメラ、リニアモーターカー、サンタクロースなどの人類の宝に目をつけ、奪おうとして地球に襲来した海賊ガイスター。コウタの家の車や新幹線、飛行機などに融合した宇宙警察カイザーズは、普段は地球人たちの乗り物として働きながら、ガイスターの犯罪を食い止める。そして「本当の宝」をめぐって戦いは続く。
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コウタは夜中に光の玉が家のガレージに落ちるのを目撃し、急いでカメラを持ってガレージに向かう。しかし何の変化もなかった。
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翌日、社会科見学で博物館を訪れることになったコウタ。展示してあった恐竜の模型を見学しているとき、模型が動く気配を感じた。
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突然、博物館の恐竜がロボットに変形し、コウタが宝物にしているカメラを奪おうとする。人々は恐ろしさのあまり逃げまどい、町はパニック状態に陥った。
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コウタの家の車がひとりでに走り出して現場に出現。ロボットに変形し、恐竜(アーマーガイスト)を退治する。これがコウタとエクスカイザーの初めての出会いだった。
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地中深くでエクスカイザーの動向を観察していたダイノガイストが、ついに正体を現した。人類の宝、宇宙ステーションを襲撃する。
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エクスカイザーが「キングローダー」と叫ぶと、巨大なトレーラーが轟音を響かせて登場、キングエクスカイザーへと「巨大合体」する。
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エクスカイザーが支援メカのキングローダー、ドラゴンジェットと「超巨大合体」し、グレートエクスカイザーが誕生した。ダイノガイストの激しい攻撃によるピンチを、一気に逆転する最強形態の完成だ!
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月面でダイノガイストとの最終決戦が始まった。エクスカイザーは黄金に光るカイザーソードを構え、果敢に突撃していく。
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月面で交錯する両者の剣。最初は互角の戦いだったが、グレートエクスカイザーが一瞬の隙をつきダイノガイストに再生不能な傷を負わせた。
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月面での決戦で敗北を悟ったダイノガイストは、太陽に突入し滅びの道を選んだ。
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残ったガイスターたちは、古代遺跡で手に入れた盾の中に封印されて、逮捕された。
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任務を完了したカイザーズは、宇宙へと帰らねばならない。コウタは彼らと永遠の友情を誓い、別れの悲しみをこらえた。
物語の中心は、閑静な住宅街の中にあるコウタの家。通常、エクスカイザーはガレージ内で車の形態で待機している。一方、敵のガイスターたちは、地中深くに秘密基地を作りTVで人間の動向を観察している。
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家の2階にあるコウタの部屋。小学3年生らしく模型やポスターが飾ってある。第1話では、ベランダから夜空を降りてくる光の玉(エクスカイザー)を目撃した。
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パパの勤め先である東都新聞社の社会部。徳田(記者)もいるが、昼寝をしていることも多い。ガイスター事件が起こると大騒ぎになる。
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ガイスターたちが地中に作ったアジト。テレビを通じて地球人の情報を入手し、四将が次のターゲットとなる宝物を吟味する。
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コウタの家の全景。坂道の上に玄関があり、ガレージは地下に配置されている。出勤の時は、徳田が編集長の父を迎えにやってくる。
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エクスカイザーのいるガレージ。コウタにとっては秘密基地のような場所で、壁の落書きは愛犬のマリオを描いたものだ。
「勇者」シリーズに登場する正義側のロボットは、パトカーや消防車、新幹線など身近な乗り物から変形することが多い。
『エクスカイザー』から始まった勇者シリーズ
本作『勇者エクスカイザー』を皮切りに、サンライズの製作で作品タイトルに「勇者」という言葉を冠した一連のロボットアニメシリーズが生まれることになった。この「勇者」シリーズのTV作品は1作品1 年放映を基本とし、1990 年放映の本作以降、1997年の『勇者王ガオガイガー』まで、全8作が製作された。また、『ガオガイガー』以降も2作のOVAが製作され、ゲームソフトでもオリジナル作品が登場するなど、「勇者」シリーズは各メディアで継続展開してゆく。シリーズの主要な特徴として、ロボットに人格があり、多くが身近な乗り物や動物から変形することや、主役側メカが複数チームに分かれ、それぞれ多様な合体プロセスを持ち、さらに番組後半に登場する支援メカによって「グレート」を冠した最強形態になることなどが挙げられる。基本ターゲットは幼年層の男児だが、作品によってはアニメファンや女性層の熱い支持を獲得、バラエティに富んだシリーズとなった。
劇中に度々現れる古代遺跡。古代の地球でも宇宙警察とガイスターのような犯罪者との戦いが繰り広げられていたようだ。
古代遺跡に秘められたメッセージ
本編中にはピラミッドやナスカの地上絵など、古代遺跡にまつわるエピソードが散りばめられている。これは過去にエクスカイザーの祖先が地球を訪れて、人類の宝である古代の遺跡に武器や防具を隠しておいたという設定からだ。カイザーソードもナスカの地上絵に隠されており、数世紀を経てエクスカイザーが復活させたのである。