©創通・サンライズ
作品名 | 無敵鋼人ダイターン3 |
作品名 (ひらがな) | むてきこうじんだいたーんすりー |
Title (英語表記) | THE UNCHALLENGEABLE DAITARN 3 |
放送開始 | 1978年6月3日 |
放送終了 | 1979年3月31日 |
話数 | 全40話 |
スタジオ | 第1スタジオ |
主題歌 | OP 「カムヒア!ダイターン3」 歌/藤原 誠 ED 「トッポでタンゴ」 歌/こおろぎ'73 |
音楽配信リンク | 無敵鋼人ダイターン3 オリジナル・サウンドトラック 総音楽集 |
関連リンク | http://daitarn3.net/ |
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キャスト
破嵐万丈/鈴置洋孝
三条レイカ/井上 瑤
ビューティフル タチバナ/水野カコ
トッポ/白石冬美
ギャリソン時田/北村弘一
コロス/信沢三恵子
ドンザウサー/山内雅人 -
スタッフ
企画/日本サンライズ
原作/矢立 肇、富野喜幸
キャラクターデザイン/塩山紀生
小国一和
メカニカルデザイン/大河原邦男
美術/メカマン
編集/鶴渕友彰、小谷地文雄
音響監督/松浦典良
音楽/渡辺岳夫、松山祐士
総監督/富野喜幸
プロデューサー/渋江靖夫(日本サンライズ)
大熊伸行(創通エージェンシー)
アクションとコミカルドラマの融合
定石の打破を狙った巨大ロボットアニメ
【ストーリー】
全人類をサイボーグ化しようと暗躍するメガノイドたち。しかしその野望に敢然と立ち向かう者が現れた。若き大富豪にして、スーパーロボット、ダイターン3のパイロット……その名も破嵐万丈! 格好よく明るい性格の万丈だが、その心の奥底にはメガノイドに対する怒りが燃えさかっていた。実はメガノイドを開発したのは万丈の父親であり、母と兄がその実験台にされていたためだ。仲間たちとともに次々とメガノイドを破壊し、万丈はついにメガノイドの基地がある火星へと乗りこむ。激戦の末の大爆発、万丈は無事なのか?謎を残しつつ物語は余韻とともに完結する。
【解説】
サンライズ自社製作タイトル第2弾。ロボットアニメに、アメリカのSFテレビドラマやスパイアクション映画のようなヒーローアクションや、コメディドラマとの融合をはかった作品。型破りなキャラ造形による軽妙な雰囲気を基調としつつも、人物の内面世界を深く掘り下げているほか、ケレン味のあるロボットの動きなど、それまでのロボットヒーローアニメとは一線を画す演出要素を導入。また、設定やストーリー上に謎めいた部分を残し、それを考察し想像する楽しみをファンに提供した。なお、敵と味方でキャラクターデザイナーを分けているのも本作の特徴の一つ。
型破りな大金持ちである万丈には、庶民の生活臭というものがない。万丈の仲間たちや敵であるメガノイドを含め、キャラの浮世離れした雰囲気も『ダイターン3』の特徴だ。
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破嵐万丈
主人公。年齢18歳。ちょっとキザにポーズやセリフを決めたり、ひょうきんな面も持ち、プレイボーイのように振る舞っているが、実際には一途な熱血漢である。
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ダイターン3
万丈の呼び声で現れる巨大飛行メカ、ダイファイターに、万丈を乗せた愛車マッハ・パトロールが戦闘機マッハ・アタッカーに変形し、ドッキング。巨大ロボット、ダイターン3へと変形する。また、巨大戦車ダイタンクへ変形も可能だ。身長120メートル、重量800トン。
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ダイファイター
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ダイタンク
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マッハ・パトロール
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マッハ・アタッカー
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ビューティフル・タチバナ(ビューティ)
万丈のアシスタントの美女。メガノイド計画に彼女の父親が出資していたことを負い目に感じていた。
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ギャリソン時田
万丈たちの世話からメカ整備、戦闘まで何でもこなすスーパー執事。万丈の活躍も彼の支えなくしてありえない。
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三条レイカ
第1話の事件で万丈たちと知り合い、それが縁で万丈のアシスタントとなる。それまでは国際警察予備校の学生だった。
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戸田突太(トッポ)
第2話で万丈に協力し、その後も万丈邸に出入りして万丈の助手を自任する。無茶をして危機に陥ることも多い。
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メガノイドの首領ドンザウサー(右)と謎の美女コロス(左)。コロスはドンザウサーを愛し、メガノイドの指揮を代行する。
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使い捨てのソルジャーを気づかったコマンダー・バンチャー。その人間味に万丈も心動かされた。
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戦闘指揮官クラスはコマンダーと呼ばれ、巨大化しメガボーグとなる。上は第10話登場のウォン・ロー。
メガノイドのコマンダーが暗躍し、それを万丈たちが倒していくというのが毎回のパターンながら、バラエティに富んだシチュエーションと奥行きあるキャラクター描写を充実させた内容。敵(コマンダー)のキャラや作戦内容などは総じて破天荒で、エンターテインメント性の高いエピソードが多かった。
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ダイターン3は剣(ザンバー)や防御用の扇子(ファン)など多彩な武器を駆使する。これは戦鉾ダイターン・ジャベリン。
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額の紋章を誇示しつつ「この日輪の輝きを恐れぬのなら、かかってこい!」。万丈の決め台詞。正々堂々と対峙するこの姿勢が、万丈の「人間」としての誇りだ。
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格闘技にメカの操縦、そして射撃の腕。どれをとっても万丈は超一流。メガノイドを倒すために鍛えあげられた肉体と技は、父が否定した人間の脆弱さに対する、万丈からの答えでもあるのだ。
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自ら志願してメガノイドになったウォン・ロー。改造されたことで念願のカンフー映画のスターになれたのだが……。
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万丈の子供時代を垣間見せてくれた奇術師エドウィンのエピソード。素直に奇術を喜ぶ子供らしい万丈の笑顔が印象的だ。
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万丈でなくレイカたち3人でダイターン3を操縦。ポーズも決まらず格好悪い。
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ハンサムで大金持ちの万丈はいつもモテモテ。だが、最後は必ずフラれてしまう。
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レイカとビューティ、二人のアシスタントのお色気も、お約束の一つ。
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実際の戦いでのバックアップ以上に、レイカやギャリソンら仲間たちの存在が、万丈にとって大きな心の支えとなっていた。
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万丈の父親であり、メガノイドの開発者である破嵐創造。彼の怨念と万丈は戦っていたとも言える。
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家族を深く愛していた優しい万丈の母親。創造はその母さえメガノイド開発の犠牲にしてしまう。万丈はそんな父を憎んでいた。
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万丈の幼なじみのキドガー(木戸川)。万丈が唯一倒さなかったメガノイド。
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深く愛し合う夫婦のように、強く結びついていたコロスとドンザウサー。それは人間だった頃の二人の関係を想像させた。
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万丈邸とつながる海底基地から、4機のロケットが発進。ダイターン3とともにメガノイドの基地、火星へと向かう。
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万丈はついにメガノイドの火星基地に乗りこみ、コロスを追いつめる。その銃口がとどめの一撃を放とうとしたとき……。
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コロスの危機にドンザウサーが目覚め、ダイターン3と万丈の前に立ちはだかる。巨大化したドンザウサーとダイターン3の対決。
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ロケットに乗りこむビューティたちにとっても、これが決着をつけるための最後の戦いであるとわかっていた。
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火星に乗りこんだ万丈たちとドンザウサーとの最終決戦が始まる。ダイターン3のフルパワーが今、発揮されようとしていた。
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戦いの終局に万丈は吐き捨てる。「僕は……イヤだ!」と。そこに勝利の喜びはなく、万丈のその言葉の真意もわからない。そしてそのまま万丈は画面から姿を消してしまう。
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メガノイドとの戦いが終わり、仲間たちは万丈邸を離れていく。まずはレイカが、彼女らしくさっぱりと旅立っていく。
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トッポもちょっと茶目っ気を見せながら皆と、そして万丈邸に別れを告げた。しかし万丈の姿はここにはない。
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万丈とは因縁浅からぬビューティだが、彼女もまたあっさりと万丈邸を離れていく。ここにはもう用がないというように。
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そして雨が降る中、最後にギャリソンが万丈邸を出ていく。門を閉じ振り返った屋敷の向こう、晴れかけた地平に朝日が昇る。
『ダイターン3』は、科学技術が進歩した近未来の地球が舞台。その一方で生活や流行などは現代と大きく違ってはいない。しかし、いかにも大金持ちらしいクラシックな万丈邸の地下は、ハイテクの粋をこらしたダイターンの発進基地になっている。
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万丈邸の通信システムコンソール。外観や調度品などは格調あるアンティーク風だが、中には最新メカが装備されている。万丈は、そのすべてを使いこなし、ギャリソンはすべてを整備する。
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万丈邸からマッハ・パトロールが出動。豪華な屋敷の内部は秘密基地であり、また海中の基地ともつながっている。
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ダイターン3の頭部の透視図。分離したマッハ・アタッカーのコクピットが、ダイターン内部を高速移動して納まる。