©サンライズ
作品名 | 蒼き流星SPTレイズナー |
作品名 (ひらがな) | あおきりゅうせいえすぴーてぃーれいずなー |
Title (英語表記) | BLUE COMET SPT LAYZNER |
放送開始 | 1985年10月3日 |
放送終了 | 1986年6月26日 |
話数 | 全38話 |
スタジオ | 第3スタジオ |
主題歌 | OP 「メロスのように -LONELY WAY-」 歌/ AIRMAIL from NAGASAKI ED 「5分だけのわがまま」 歌/富沢聖子(第1 〜25 話) 「 LA ROSE ROUGE」 歌/富沢聖子(第 26 〜 38 話) |
関連リンク | http://www.layzner.net/ |
-
キャスト
エイジ/井上和彦
アンナ/江森浩子
デビッド/梅津秀行
アーサー/鹿股裕司
ロアン/鳥海勝美
シモーヌ/平野 文
エリザベス/戸田恵子
レイ/原えりこ
ゲイル/堀 秀行
ゴステロ/広瀬正志
ジュリア/横尾まり
ル・カイン/塩沢兼人
グレスコ/渡部 猛 -
スタッフ
企画/日本サンライズ
原案/矢立 肇
原作/伊東恒久、高橋良輔
キャラクターデザイン/谷口守泰
メカニカルデザイン/大河原邦男
美術監督/本田 修
荒井和浩(第6 〜38話)
撮影監督/三浦豊作(第1 〜25話)
古林一太(第26 〜38話)
編集/鶴渕映画
音響監督/浦上靖夫
音楽/乾 裕樹
監督/高橋良輔
プロデューサー/銀谷精一(日本テレビ)
木本隆彦(読売広告社)
植田益朗(日本サンライズ)
地球の危機を救うため異星からの少年が活躍するリアルロボット作品
【ストーリー】
1996年10月3日。国連主催による体験教室、コズミックカルチャークラブ(CCC)に選抜されたアンナたち少年少女が火星に到着した。希望に胸をふくらませるアンナたちだったが、彼らを待っていたのは、謎のロボット型機動兵器SPTによる攻撃だった。窮地に陥った火星基地を救ったのは、惑星グラドスから来た少年エイジと、彼が駆る蒼きSPTレイズナーだった。エイジはグラドス星と地球とのハーフであり、「地球はグラドスに狙われている」ことを伝えにきたのだという。地球側の味方になったエイジとCCCの少年少女たちは、いつしか強い絆で結ばれ、地球とグラドスの星間戦争の中で成長していくのだった。
【解説】
リアルロボットアニメのブームが一段落、ビデオやTVゲームなど新メディアが登場し、アニメ視聴者の嗜向も大きく変わった時代。本作は二部構成ともいえる大胆な展開で、変化への対応を試みた作品である。シリーズ前半は火星を脱出し地球へ帰還する中で、エイジと少年少女たちが強い絆で結ばれていくさまが描かれた。後半では一転、グラドスに征服された地球で、抵抗運動を続ける成長した主人公たちに、地球総督の息子ル・カインなどが絡みつつ、格闘アニメ的な要素を押し出す構成となった。
まだ子供っぽさが残る前半のエイジたちと、青年に成長した後半のエイジたちの変化が話題に。特にエイジはトンファーを持ってカンフーアクションを披露し、作品の方向転換を印象づけた。
-
アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
事故で行方不明となった地球人宇宙飛行士とグラドス人の母との間に生まれたハーフ。地球の危機を告げるためやってきた。父親が開発したSPTレイズナーのパイロット。
-
レイズナー
エイジが乗る試作SPT(Super Powered Tracer)。管制コンピュータ・レイには別人格のフォロンが隠され、緊急時に最大パワーを発揮させるV-MAXを発動する。また「グラドス創世の秘密」の伝承も隠し持つ。全高9.52メートル。
-
アンナ・ステファニー
コズミックカルチャークラブ(CCC)最年少の少女。仲間の中で最初にエイジを信頼し、後に愛しあうようになり、エイジの心の拠り所となる。
-
シモーヌ・ルフラン
CCCに参加した少女。侯爵令嬢で陽気で気が強く行動派だが、内面では傷つきやすいなど感情豊か。
-
デビッド・ラザフォード
CCCのメンバー。最初はエイジに激しく反発し憎んだが、ともに危険を乗り越え、エイジの親友になる。
-
ロアン・デミトリッヒ
CCCのメンバー。冷静沈着な秀才。普段は目立たないが信念を貫く一途な面も持っている。
-
アーサー・カミングスJr.
CCCの参加メンバー。気が弱くて頼りなく情けない性格だが、好人物で人懐っこく心優しい少年。
-
エリザベス・クレブリー
CCCの引率者で医師。唯一生き残った大人としてアンナたちからは姉のように慕われていた。
-
アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
グラドスの総攻撃に単身立ち向かい行方不明になっていたが、逮捕されたアンナを助けるために再び姿を現した。武器トンファーを使用する我流の拳法も身につけ、グラドス軍に立ち向かう。
-
ニューレイズナー
ギルバート博士をはじめとする地球側レジスタンス技術陣が、グラドスへの反抗のシンボルであるレイズナーを複製した機体。いわば、ドール開発に先駆けた習作といえる。
-
アンナ・ステファニー
グラドスによる占領後の地球で、地球の文化を保護する活動を行い、地球人レジスタンスの象徴的リーダーとされている。そのためグラドス化を進める占領軍から執拗に狙われていた。
-
シモーヌ・ルフラン
貴族の立場を利用し社交界でグラドスの情報を収集しレジスタンスに協力。後には戦士としても参加する。
-
デビッド・ラザフォード
グラドスに占領された地球で、レジスタンスの実質的リーダーとして最前線で戦い、歴戦の勇士となった。
-
ロアン・デミトリッヒ
能力を買われ、後に地球占領軍の副官として働く。しかしその裏で占領軍を内部から崩壊させようと画策する。
-
アーサー・カミングスJr.
グラドスの役人となり服従する態度を取りつつ、内部の情報をレジスタンスに流す危険な役についている。
-
グレスコ
地球侵攻艦隊司令官。地球の米ソ冷戦を利用し、第3次世界大戦を起こさせ、壊滅した地球を楽に占領する作戦を計画した。
-
アーマス・ゲイル
SPTパイロットでエイジの姉ジュリアの婚約者。エイジも慕っていたが、V-MAXを発動させたレイズナーに撃墜され死亡。
-
グライムカイザル
ゲイルが搭乗する指揮官用SPT。宇宙空間、大気圏内どちらでも高い性能を発揮する優れた機体。レイズナーを追いつめるが……。
-
アルバトロ・ミル・ジュリア・アスカ
エイジの姉。弟を婚約者の仇と狙うが、やがて地球とグラドスの共存を訴える「クスコの聖女」に。
-
ル・カイン
後半で登場した地球占領軍の新司令官。グレスコの息子で、グラドス人の地球人に対する優越を疑わないグラドス至上主義者。
-
ゴステロ
残虐なグラドス軍大尉。レイズナーとの戦いで死んだと思われたが、後半ではサイボーグになり復活。
-
死鬼隊
地球人をグラドス化するための"グラドス軍文化矯正隊”の中の精鋭部隊。メンバーは左からマンジェロ、サイボーグのゴステロ、ゲティ、ボーンの4人。
-
ザカール
ル・カイン専用SPT。レイズナーの強化発展型として開発された機体。基本性能はもちろん、V-MAX発動時でもレイズナーを凌ぐ高性能機。
個人対個人、国対国、人種対人種、星対星。あらゆる対立が『レイズナー』の中に登場するが、少年少女たちはすべての対立を乗り越え、真の仲間となっていく。
-
念願の火星に到着したコズミックカルチャークラブの生徒たち。最年少のアンナは火星で栽培されたバラの花をもらい感動する。
-
アンナたちを救った蒼い色のロボット(SPT)から降り立った少年は、エイジと名乗り、地球の危機を伝えるのだった。
-
追いつめられたレイズナーは、エイジも知らぬ高速機動状態(V-MAX)を自動発動し、ゲイル機を撃破。ゲイルは婚約者の弟の機体によって絶命した。
-
エイジの姉ジュリアは、ゲイル機と同型のSPTブラッディカイザルを真っ赤に塗装し、復讐を誓ってエイジに迫る。
-
グラドス軍は圧倒的な力で地球征服を開始。さらに司令官のグレスコは、「グラドス創世の秘密」を知るエイジとレイズナーの抹殺を命じる。そしてエイジは、光の中に消えた……。
-
グラドスの地球支配が始まって3年、アンナは地球文化を守る活動を続けていたが、逮捕され処刑されようとしていた。
-
アンナを救ったのは青年に成長したエイジだった。文化矯正隊のギウラたちを、エイジは格闘技で倒していく。
-
死んだと思われていたゴステロだったが、サイボーグとなって復活。残虐性はより強くなり、ますます恐るべき敵になっていた。
-
シモーヌに想いを告げるデビッド。自分も惹かれながら、まだエイジへの未練に揺れるシモーヌ。だがついに想いは一つとなる。
-
ル・カインとの最後の決戦に旅立つエイジ。それが永遠の別れとなるかもしれないことをアンナも感じていた。
-
父を殺したル・カインは、「グラドス創世の秘密」を意味のないものとし、全人類のグラドス化と徹底的な地球文化の破壊を命じる。
-
ル・カイン搭乗のザカールのV-MAXは、特殊な推進剤により性能を向上させたもので、その威力はレイズナーを上回る。
-
ジュリアは無益な戦いを終わらすために、地球とグラドスの間の物理的交通を遮断する刻印を発動させようする。
-
一度ザカールに破れ、レジスタンスによって新造されたニューレイズナーがV-MAXを発動。ル・カインのザカールのV-MAXレッドパワーとの超高速戦闘に突入していく。
-
蒼と赤、光の筋となってレイズナーとザカールはぶつかりあう。しかしエイジとル・カインは刻印の中に召還されてしまう。
-
ジュリアたちを中に残し刻印が発動。一人刻印の外に出されたエイジを載せ、レイズナーは地球へと帰還していく。
前半の舞台となる火星の風景には、バイキング計画などの実在の火星着陸調査で得られたデータも参考にされており、リアルな美術設定がなされている。また、メインメカのSPTは、有視界操縦が考慮されている頭部搭載のコクピットが特徴的だ。
-
火星基地の夜明け。地球より大気は薄いが、明け方には朝焼けを見ることができる。基地はまだまだ発展途上の段階。
-
マリネリス峡谷の風景。長さは4000キロ、最大幅200キロ、深さ7キロに達する、火星で最大の峡谷の姿が再現された。
-
レイズナーのコックピット。機体頭部にあり、実際は半透明のカバーで覆われているため、有視界操縦も可能な開放的なもの。
-
グラドス軍が建設した地球征服の拠点グラドスタワー。周囲は緑の公園になっていて、地球侵攻時の破壊の跡は感じられない。