©堀田かつひこ/竹書房・テレビ朝日・サンライズ
作品名 | オバタリアン |
作品名 (ひらがな) | おばたりあん |
Title (英語表記) | OBATALIAN |
放映日 | 1990年4月3日 |
話数 | 全6話 |
主題歌 | OP 「オバタリアンのテーマ」 歌/THE 真心ブラザーズ ED 「母ちゃん」 歌/THE 真心ブラザーズ |
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キャスト
小畑絹代/片岡富枝
小畑良夫/富山 敬
小畑聖子/佐々木優子
小畑ミノル/坂本千夏 -
スタッフ
企画/サンライズ
原作/堀田かつひこ
脚本/雪室俊一、井上敏樹、外池省二
キャラクターデザイン・総作画監督/稲野義信
美術/菱山 徹
撮影監督/伊藤修一
編集/鶴渕映画
音響監督/浦上靖夫、小林克良
音楽/田中公平
監督/アミノテツロー
プロデューサー/加藤守啓(テレビ朝日)
植田益朗(サンライズ)
流行語にもなった人気4コマ漫画が原作のアニメスペシャル番組
【ストーリー】
オバタリアン――それはゴキブリ並みの生命力で現代社会に図太く繁殖する、傍若無人で自己中心的なオバサンたちのこと。小畑絹代は、弱気な夫の良夫と娘の聖子、息子のミノルの4人家族の平凡な主婦。しかし彼女のあまりにも強烈なオバタリアン・パワーは、いつも周囲に恐怖と混乱をまき散らすのだった!
【解説】
1980年代終盤に一世を風靡した4コマ漫画を原作に、6話構成のオムニバス形式でアニメ化したもの。「オバタリアン」とは1986年公開のホラー映画『バタリアン』をもじって考案された、迷惑な中年女性を風刺する造語で、1989年の日本新語流行語大賞の流行語部門で金賞に選ばれた。サンライズとしては初めて手がける純然たるギャグ作品でもある。
原作のシンプルでとぼけた味わいの絵柄をそのまま再現。それでも各話ごとに絹代たちの服の色などが、微妙に変えてあったりする。
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小畑絹代
主人公。大仏パーマがトレードマークの、根っからのオバタリアン。その厚かましさに銀行強盗や地獄の鬼さえ逃げ出す。
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小畑良夫
絹代の夫。おとなしすぎる性格で絹代の尻に敷かれっぱなし。暇さえあればマッサージをさせられている。
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小畑聖子
絹代の長女。乙女チックな恋をしているが、いつも絹代のせいで邪魔されている。
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小畑ミノル
絹代の息子。母に恥をかかされるのが怖く、授業参観の案内プリントを渡せなかった。
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金田広江
絹代のオバタリアン仲間。小池小百合と3人で旅行にも出かけたりする仲良し。意外とエリート家庭。
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小池小百合
絹代のオバタリアン仲間。よく一緒に行動をしているが、裏では「性格が悪い」と陰口を叩かれてもいる。
小畑絹代が様々なシーンで引き起こすハチャメチャな騒動が、6つのエピソードで描かれる。日常から非日常まで、オバタリアンパワーはどんなシチュエーションでも自分に都合よくねじ伏せてしまう!?
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絹代が運転免許に挑戦する第1話「天下御免!私のために世界はあるの」。交通法規は破るわ、教習車を私用に使うわ、大混乱!
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近所に越してきた若夫婦に噂話を吹きこんではケンカさせ、奥さんをオバタリアン調教する第2話「私はオバタリアンになりたい?」。
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第3話「お願い、お母さん学校にこないで」では、授業参観のことを必死に隠していた努力むなしく、家に忘れた体操着を絹代に届けにこられてしまうミノルの災難が哀れ。
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オバタリアン仲間と温泉旅行に出かけ、静かな休日になるかと思いきや……。旅先で出会う人々と留守番をする家族が、それぞれヒドイ目に遭う第4話「遠くへゆきたい♥秘湯」。
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なぜか絹代が、銀行窓口で働く第5話「夢みるオバタリアン、怒濤のセクシャルハラスメント」。不幸な銀行強盗の襲撃は夢か現か!?
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つまみ食いしたまんじゅうを喉につまらせ、絹代死す! 第6話「オバタリアンは二度死ぬ!!」では、地獄で懲罰を受けるはずが……!?
家庭や街中の、身近な風景のどこにでもいるのがオバタリアンの恐ろしさ。しかしアニメでは、はるか未来や原初の過去、さらにはあの世にまで侵食するその姿が目撃されるのである……!
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文明が滅亡した100年後の未来。生き残ったのはゴキブリとオバタリアンだけだった。
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人類最初の夫婦アダムとイブ。しかしこのとき既に女性のオバタリアン化は始まっていた。
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パワーズ博士は、打倒オバタリアンのためのサイボーグを開発するが……。
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地獄で労働組合を結成し、暴動を起こす絹代。そのパワーは留まるところを知らない。
サンライズならではの遊び心あふれる幕間劇
タイムマシンを完成させたパワーズ博士。その発明に賭けたロマンを、オバタリアンはことごとく粉砕する。
サンライズならではの遊び心あふれる幕間劇
庶民的な生活4コマ漫画を原作とする本作は、スケールの大きなSFものが中心のサンライズ作品の中ではかなり異色に類するが、本編の幕間にはいかにもサンライズらしい遊びが差しはさまれている。すなわち、冒頭からイントロダクション的に登場し、やっとの思いで発明したタイムマシンで時間を旅するパワーズ博士のエピソードである。そこで彼はとんでもないものを目撃し、人類の未来に絶望してしまうという趣向。「オバタリアン」という身近な流行語のアニメで、いきなりタイムマシンが登場するというムリヤリなSF展開を見せる。さらには明貴美加のメカデザインによる三頭身ロボットまで出現し、「ロボットアニメのサンライズ」らしさを発揮した。