機甲界ガリアン

©サンライズ

作品名

機甲界ガリアン

作品名
(ひらがな)
きこうかいがりあん
Title
(英語表記)
PANZER WORLD GALIENT
放送開始1984年10月5日
放送終了1985年3月29日
話数全25話
スタジオ第1スタジオ
主題歌 OP 「ガリアン・ワールド」 歌/EUROX
ED 「星の1秒」 歌/EUROX
関連リンクhttp://www.galient.net/
  • キャスト

    ジョルディ(ジョジョ)/菊池英博
    チュルル/渕崎ゆり子
    ボーダー王/寺田 誠
    ヒルムカ/平野 文
    レッド・ウィンドウ/千葉 繁
    ダルタス/筈見 純
    ドン・スラーゼン/兼本新吾
    ランベル/屋良有作
    フェリア/泉 晶子
    ウーズベン/井上和彦
    マーダル/加藤精三
    ハイ・シャルタット/速水 奨
    アズベス、ナレーター/小林 修

  • スタッフ

    企画/日本サンライズ
    原案/矢立 肇
    原作/高橋良輔
    キャラクターデザイン/塩山紀生
    メカニカルデザイン/大河原邦男
              出渕 裕
    美術監督/宮前光春
    作画監督チーフ/塩山紀生
    編集/鶴渕友彰
    音響監督/浦上靖夫
    音楽/冬木 透
    監督/高橋良輔
    プロデューサー/初川則夫(日本テレビ)
            木本隆彦(読売広告社)
            長谷川 徹(日本サンライズ)

ストーリー&解説

ヒロイックファンタジーの世界とSFロボットアニメが融合

【ストーリー】
クレセント大銀河イラスタント太陽系第五惑星アースト。その辺境の国ボーダー王国に世継の子ジョルディが誕生する。だが王子誕生に沸く城を征服王マーダルが襲撃、王は命を落とし、王妃フェリアは捕らえられてしまう。一方、重臣アズベスの手により辛うじて落ち延び、その後アズベスの孫として育てられたジョルディは、母を取り戻すべく伝説の鉄巨人ガリアンを求め旅を続けていた。反マーダル勢力が結集する白い谷で、ガリアンを見つけ出したジョルディは、マーダル軍との激しい戦闘を制し、ついにマーダルの本拠、 鉄の都に迫る。しかしマーダルは、跳空間転移基を使い自らの故郷、惑星ランプレートへと旅立ってしまう。マーダルの目的は、感情を消し停滞社会となっている祖国に、動乱を持ちこむことで再生させようということだったのだ。しかし銀河評議会はそれを危険と見なし、すべてを消そうとしていた……。

【解説】
『ダグラム』『ボトムズ』とミリタリー色濃い作品が続いた高橋良輔監督による、ロボットファンタジー。剣と騎士のアナクロな世界と、巨大な鉄の鎧としてのロボットは親和度も高く、主人公ジョルディの成長物語が感動を呼ぶ。さらに物語終局で提示された、高度に発達したが故に停滞した銀河文明というSF的テーマは、視聴者の好奇心を大いに刺激した。

キャラクター

未だ12歳のジョルディにとって、奪われた母を取り戻すことが何よりで、反マーダル勢力の結集やボーダー王国の復興は最初は二の次だった。だが自分を支えてくれる多くの仲間と出会い、少年は精神的にも成長していく。

  • ジョルディ
  • ジョルディ

    ジョルディ

    ボーダー王国の後継者。王国崩壊後アズベスの孫ジョジョとして育つ。ガリアンに搭乗し、激戦をくぐり抜け、心身ともに成長していく。

  • 鉄巨人 ガリアン
  • 鉄巨人 ガリアン

    鉄巨人 ガリアン

    白い谷に隠されていた伝説の鉄巨人。一度ひどく損傷するが重装改として強化された。全高12.48メートル、重量26.26トン。

  • チュルル
  • チュルル

    チュルル

    ガリアンが隠されていた白い谷の長ダルタスの娘。ジョルディをガリアンの元へ案内する。やがてジョルディに思いを寄せていく。

  • ヒルムカ

    ヒルムカ

    ジョルディたちを陰から助ける謎の美女。実は高度文明連合から派遣された調査員。ジョルディたちに干渉しすぎて査問される。

  • アズベス

    アズベス

    歴戦の勇士にして剣豪。ボーダー王の忠臣で、マーダル襲撃時に赤ん坊のジョルディを託され、身分を隠すため孫として育てた。

  • ダルタス

    ダルタス

    マーダルに反抗する“白い谷”の長にして、チュルルの父親。ボーダー王の死後、打倒マーダルを目指し“白い谷”に眠るという、ガリアンの発掘作業を続けていた。

  • レッド・ウインドウ

    レッド・ウインドウ

    重力制御装置により無重力となる谷で偶然ジョルディと出会った鞭使いの盗賊。ヒルムカに一目惚れして白い谷勢力の味方となる。

  • ドン・スラーゼン

    ドン・スラーゼン

    マーダルに仕えていた地方豪族の一人。しかしマーダルが異星人と知り離反。配下の赤い機甲兵団を伴って白い谷に加勢した。

  • ウーズベン

    ウーズベン

    ヒルムカと同じく高度文明連合の調査員。ヒルムカを愛し彼女の気持ちも理解しているが、任務との板挟みで苦しむ。

マーダル軍

  • フェリア
  • フェリア

    フェリア

    ボーダー王妃にしてジョルディの母親。マーダルによってコールドスリープのように生きたまま固められ、飾り物にされている。

  • ハイ・シャルタット

    ハイ・シャルタット

    マーダルに心酔し忠義を尽くすマーダル軍親衛隊隊長。銀の飛甲兵ウィンガル・ジーに搭乗。最期までマーダルに付き従う。

  • マーダル

    マーダル

    何処からともなく現れた征服王。第一次文明人が埋めた機甲兵を蘇らせ、ボーダー王国をはじめ、アースト全土を征服した。

  • 人馬兵 プロマキス

    人馬兵 プロマキス

    マーダル軍の地上兵力の主力となった作品を代表する機甲兵。高速移動と自在な武器使用が可能。全高11.6メートル、重量49.88トン。

  • 飛甲兵ウィンガル・ジー

    飛甲兵ウィンガル・ジー

    翼を備え飛行が可能な機甲兵ウィンガルの指揮官タイプ。特に銀の機体はハイ・シャルタット専用機。全高11.96メートル、重量18.9トン。

シーン

ボーダー王国崩壊から12年、活発で素直な少年へと成長したジョルディ(ジョジョ)は、アズベスに従い旅を続けていた。ある時訪れた白い谷で、ジョルディは伝説の鉄巨人ガリアンとめぐりあう。

  • ボーダー王国国王。跡継ぎ誕生という喜ばしい日にマーダルの襲撃を受け倒れる。

  • 忠臣アズベスは世継ぎのジョルディ王子を託され、マーダル軍の追跡の手を逃れる。

  • ジョルディは重さが消える谷で、盗賊で鞭の名手レッド・ウインドウと出会った。

  • ジョルデイのために一生懸命なチュルル。心配しているのに、つい喧嘩をしてしまうことも。

  • ガリアンの剣は刀身がワイヤーでつながった鞭のような形で左腕に収納されている。それが剣の形になっていくギミックが特徴的だ。

  • ハイ・シャルタットのウィンガル・ジーと対戦するガリアン。最強のライバルだ。

  • 剣客ランベル搭乗のザウエルとの一騎討ち。強敵ながらジョルディは勝利し、捕虜にした。

  • 人馬兵プロマキスの槍がガリアンに迫る。剣で対抗するガリアン。

  • ガリアン重装改の強力な武器、二連重装砲。盾と合体して砲台のようにして使用する。

「闘争こそが生命の存在意義である!」 マーダルの主張が戦乱を呼ぶ

  • コールドスリープさせられた母親と対面したジョルディ。インテリアのように飾られている姿に、会えた喜び以上にショックを受ける。

  • 過剰干渉で査問に掛けられるヒルムカ。マーダルの危険を訴えかけるのだが……。

  • ボーダー王国の継承者であるジョルディの下に、反マーダル連合は集結していった。

  • 単身マーダルを追いつめたアズベスだったが、爆発に巻き込まれ命を落としてしまう。

  • ヒルムカの同僚ウーズベンに対して嫉妬の炎を燃やすレッド・ウインドウ。ヒルムカにとって今は愛だの恋だの言ってられぬのだが。

  • アーストでの跳空間転移基の発動からランプレートでの争乱は、高度文明連合の評議会も知ることとなった。

  • 無感情だったランプレートの人々に、恐怖の感情が戻ってきた。マーダルの狙いも感情を取り戻させ再生しようというものだったのだ。

  • ランプレート脱出のため、跳空間転移基をめざしてジョルディたち最後の戦いが始まった。フル装備でガリアンが駆ける。

  • ついに跳空間転移基がある鉄の塔にアースト反乱軍は到達した。しかしすべてを消し去るイレーザー到達までもう時間がない。

  • イレーザー発動をヒルムカから伝えられたマーダルは、自らの挫折と敗北を悟り、ランブレートと運命をともにする。

  • マーダルを慕うハイ・シャルタットは、ジョルディとともにアーストへ帰れというマーダルの命に逆らい、その後を追う。

  • いきなり成長した息子との再会。フェリアがジョルディに見るは亡き夫の面影か……。

  • そしてジョルディたちはアーストへ帰還する。新たなアーストの歴史を刻むために。

「飽くことなき興亡の歴史、そのひとつが終わり、そして……始まる」(ナレーション)

ジョルディとチュルル……。未来の可能性を示し、物語は完結する。

WORLD

中世ファンタジー風なアーストの世界から、科学文明の究極とも言える高度文明連合の世界へ。この展開は「文明のあり方、進歩の意味、戦いとは……」といった作品のテーマとも絡み、作品世界を奥行き深いものとした。

  • マーダルの本拠地、鉄の都にそびえる鉄の塔。その正体は跳空間転移基で、マーダルは鉄の都ともども惑星ランプレートへと跳躍する。

  • 旅をするアズベスとジョルディ。二人が乗っているのはアースト特有のロロップルという生物で、広く乗用に使われている。

静謐な高度文明連合の世界だが、アーストのような活力はそこにはない

  • 高度文明連合は惑星オムガの中央評議会により統治されている。すべてが人工物で覆われた惑星。

  • 目標の周囲1.6パーセク(5.216光年)に存在する物を、すべて重力波動によって原子に還元してしまうというイレーザー。

  • ヒルムカら調査員が搭乗してきた高度文明連合の宇宙船。二つの円盤を合体させた構造。観察対象の惑星から離れて待機し、惑星とはもっと小型の円盤型宇宙船で行き来していた。