©サンライズ
作品名 | 巨神ゴーグ |
作品名 (ひらがな) | じゃいあんとごーぐ |
Title (英語表記) | GIANT GORG |
放送開始 | 1984年4月5日 |
放送終了 | 1984年9月27日 |
話数 | 全26話 |
スタジオ | 第4スタジオ |
主題歌 | OP 「輝く瞳(BRIGHT EYES)」 歌/ TAKU ED 「BELIEVE IN ME, BELIEVE IN YOU(君を信じてる)」 歌/ STEAVE |
音楽配信リンク | 巨神ゴーグ オリジナルサウンドトラック Vol.1 巨神ゴーグ オリジナルサウンドトラック Vol.2 |
関連リンク | https://www.giant-gorg.net/ |
-
キャスト
田神悠宇/田中真弓
ドクター・ウェイヴ/山田俊司
ドリス・ウェイヴ/雨宮一美
船長/今西正男
ロッド・バルボア/池田秀一
ロイ・バルボア/藤本 譲
レイディ・リンクス/高島雅羅
アロイ/向殿あさみ
サラ/佐々木優子
トメニク/立木文彦
マノン/群司みつお
ナレーター/石塚運昇 -
スタッフ
企画/日本サンライズ
原案/矢立 肇
原作/安彦良和
キャラクターデザイン/安彦良和
メカニカルデザイン/佐藤元、永野護
美術/金子英俊
作画監督/安彦良和(第1〜14、16〜20、22〜26話)
土器手 司(第15、21話)
撮影/都島雅義(第1〜6話)
原正一(第7〜26話)
編集/井上編集室、井上和夫
音響/千葉耕市
音楽/萩田光雄
チーフ演出/鹿島典夫
監督/安彦良和
プロデューサー/吉井孝幸
南の孤島をめぐる大冒険
少年と巨神との数奇な縁の物語
【ストーリー】
南太平洋、オウストラル新島。それは1990年に突如隆起し、すぐ没したと言われていた。しかしそれは巨大企業GAILが各国と共謀し、島に眠る秘密を独占するための陰謀だった。その秘密を研究していた父親の遺志を継ぎ、田神悠宇は父親の友人ドクター・ウェイブとその妹のドリスとともに島を目指す。「船長」と名乗るウェイブの友人の手引きでついに島へと渡った悠宇は、青い巨人ロボット、ゴーグとそのロボットを作った異星人の一人マノンと出会い、自分が異星人の末裔であるという驚愕の事実を知るのだった。
【解説】
シリアスとリアル風メカ描写へとロボットアニメがシフトしていった1980年代。メカの設定や理屈ではなく、純粋に子供がワクワクしたかつてのアニメの楽しみを求めて作られたのが『巨神ゴーグ』である。作品を分析的、研究的に見るようになっていた当時のアニメファンに向けて、エンターテインメントとしてのロボットアニメ、有無を言わせぬ楽しみのスタイルを提案した。スタッフが「確信犯の時代錯誤」と述懐するとおり、ロボットアニメの原点回帰を目指した作品だった。
半ズボンの元気な男の子、ちょっと生意気だけどかわいい美少女、胡散臭さを漂わせながらもたのもしい大人、敵の美男美女……。しっかりとキャラ立ちした個性的な登場人物たちが映える作品となった。
-
田神悠宇
異星人の血を引く本編の主人公。本人はその事実をオウストラル島でゴーグと出会い、異星人のマノンから教えられる。素直で元気な男の子。
-
ゴーグ
異星人の護衛用ロボット。元々はマノンの弟で地球人との融和を願っていたゼノン専用のドークス・ガーディアン。超高度な人工知能を持ち自ら行動する。全高13.5メートル、重量12.5トン。
-
ドリス・ウェイブ
悠宇の父親である田神博士の友人ドクター・ウェイブの妹。いきなり大冒険に巻きこまれ、戸惑いつつも気丈にしている。悠宇に好意を持つ。
-
サラ、ドクター・ウェイブ、船長、アロイ
悠宇の父親の友人ウェイブ(後ろ左)とその友人で実はCIAのエージェントである「船長」(後ろ右)。手前はオウストラル旧島の住人のサラ(左)とアロイ(右)。
-
アルゴス
ウェイブ家のペットのグレートデン。ドリスだけに懐いていたが、オウストラル島で悠宇と二人だけでの冒険を経て心許すようになる。
-
キャリア・ビーグル
オウストラル旧島のゲリラがGAILから奪った水陸両用装甲車。アロイたちがゲリラから持ち出し悠宇たちの移動基地となる。車体長18.9メートル、最高速度95キロ。
-
マノン
3万年前に地球に漂着した異星人。コールドスリープから目覚めて悠宇と友情を深めるが、GAILの暴挙に心を閉ざし、地球征服を決断する。
-
ラブルガーディアン
異星人を護衛する巨人ロボット。ゴーグとは機能が違い性能的には劣る。搭乗者とともに長い眠りについていたがマノンの命令で復活。
-
トメニク、ホツ・マツア
オウストラル旧島の長老ホツ・マツア(右)は対GAILゲリラの精神的支柱であり指導者。トメニク(左)はゲリラのメンバーでアロイの兄貴分。
-
ロッド・バルボア
GAILの後継者。合理主義者で進歩を好む。冷徹なクールガイと見せて、なかなかの熱血漢でもある。
-
ロイ・バルボア
GAIL創設者で現会長。孫のロッドの教育も兼ねて、ロッドを島のプロジェクト副社長に任命する。
-
ダイノソア
オウストラル島探索のためGAILが送り込んだ四脚歩行掘削作業用メカ。全長11.7メートル、重量370トン。
-
レイディ・リンクス
ラスベガスを牛耳るマフィア、クーガー・コネクションのボス。ロッドと恋仲だったが、振られた恨みを持つ。
次から次へと事件が起こるノンストップの冒険物語。謎が明らかになるにつれ、それが壮大なSFへと展開していく。悠宇たちとゴーグとの心の交流と、策謀渦巻く大人たちの世界との対比も印象的だ。
-
ニューヨークのドクター・ウェイブを訪ねた田神悠宇。そこをGAILに襲撃される。
-
自分の体験をドリスに語る悠宇。いつしか二人の間もいい雰囲気になっていった。
-
GAIL部隊の指揮をとるベーム(左)は、歴戦の勇士でロッドの友人でもある。
-
戦闘のための専用武器を持っていないゴーグだが、180ミリ砲を改造したものを使用したりもする。状況によりその場で武器になるものを使えるというのもゴーグの強み。
-
いつも頼りなげなウェイブだが、妹たちの命が掛かっているとなれば大変な剣幕だ。
-
謎の多い船長。実はCIAのエージェントで、異星人の科学力を危険と報告する。
-
3万年前、マノンは地球人との融和を禁じ、基地で眠って同胞の救助を待とうとした。
-
しかしマシウス(右)は、地球人女性と恋に落ち逃亡。この二人が悠宇の遠い祖先となった。
-
親友マシウスのため兄と対決する弟のゼノン。自ら基地を出てコールドスリープせずに彼は落命する。
-
地球征圧を決意したマノンから脱出する悠宇たちの前にマノンガーディアンが立ち塞がる。
-
船長からの情報で異星人文明は益にならぬと判断し、各国首脳は核攻撃を決断する。
-
島の秘密を楯に核攻撃を阻止しようとしたロッドだったが、その望みも絶たれレイディと昔話を語りあう。島に残った者には、核攻撃される恐怖よりも虚無感がおおっていく。
-
ついに核ミサイルが着弾。しかし爆発はバリアによって防がれ皆無事だった。ゴーグが悠宇に従う謎から悠宇がマシウスの子孫と知ったマノンが、心を再び開き、皆を救ってくれたのだ。
-
自分たちの科学が争いの種とならぬように、マノンは悠宇に未来を託し島を再び沈下させる。悠宇のオウストラル島での冒険は終わり、ゴーグとの別れの時が迫る。
-
救助の船から島を見つめる悠宇たち。ゴーグとの再会の約束のためにも、新たな一歩を踏み出さねばならない。
-
オウストラル島を脱出した面々を乗せた船が行く。船の名の通り、それぞれが向かう先は、今までとは違う新しい世界に違いない。
-
オウストラル島とともに沈んでいくゴーグ。しかしそれは死ではない。悠宇との約束の日まで、ゴーグはここで静かに眠るのだ。
-
沈んでいくオウストラル島。マノンは現在の人間では手の届かないところへ自分たちの科学を封印した。いつか悠宇たちが、人類が成長したとき、それは大きな贈り物となるだろう。
舞台となったオウストラル島は南太平洋、サモア諸島の東南にある島で、元々あった島を旧島、新たに浮上した島を新島とされた。1990年の火山活動から8年なので時代は間もなく21世紀を迎える。
-
オウストラル島の地図。右上の三日月型の部分が元々あったオウストラル旧島。新島とは溶岩流によってつながった状態である。
-
オウストラル島の夜明けを描いた美術。北アメリカの荒野のような景色が続いている。
-
ハドソン川から夜景のニューヨークを臨む。この時代、世界の経済の中心として繁栄の中にある。GAILはその象徴的存在。
-
悠宇たちが乗ったニューヨークの地下鉄車内。落書きなど荒んだ感じが表現されている。
-
悠宇たちがサモアからオウストラル島に渡る際に乗った日本の小型漁船「陽昇丸」の操舵室。謎の怪物に襲われ沈んでしまう。
-
ニューヨークのGAIL本部ビル。エンパイアステートビルと同じ区画にあるらしく、この画面の奥に見ることができる。高さは周りのビルと比べても倍以上あるという超高層ビルだ。