©安彦良和・THMS
作品名 | ネオ・ヒロイック・ファンタジア アリオン |
作品名 (ひらがな) | ねお・ひろいっく・ふぁんたじあ ありおん |
Title (英語表記) | NEO HEROIC FANTASIA ARION |
公開日 | 1986年3月15日 |
スタジオ | 第1スタジオ |
主題歌 | ED 「ペガサスの少女」 歌/後藤恭子 |
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キャスト
アリオン/中原 茂
レスフィーナ/高橋美紀
セネカ/田中真弓
アポロン/鈴置洋孝
アテナ/勝生真沙子
ハデス/大塚周夫
ポセイドン/小林清志
ゼウス/大久保正信
リュカオーン/永井一郎 -
スタッフ
製作/徳間康快、磯邊律男、春名和雄、伊藤昌典
企画/徳間書店、日本サンライズ
構成/川又千秋
脚本/田中晶子、安彦良和
キャラクターデザイン、作画監督/安彦良和
キャラクターデザイン協力/山岸凉子
美術監督/金子英俊
色指定/水田信子
撮影監督/斉藤秋男
編集/井上和夫(井上編集室)、布施由美子
音響監督/千葉耕市
音楽/久石 譲
演出/浜津 守
原作・監督/安彦良和
プロデューサー/尾形英夫、中川宏徳、山田哲久
アリオン製作委員会/徳間書店、博報堂、丸紅、日本サンライズ
ギリシャ神話を下敷きに描かれた壮大なファンタジーアニメ
【ストーリー】
太古の昔、トラキアで母と暮らす少年アリオンのもとに、伯父の冥界王ハデスが訪れた。母の盲目を治すためだとそそのかされ、アリオンはハデスの宿敵ゼウスを倒す旅へと誘われる。だが戦士として成長した彼はゼウスの娘アテナに敗れ、囚われの身に。そこで出会った少女レスフィーナは、アリオンを新たなる運命へと導くのだった……。
【解説】
『クラッシャージョウ』で監督デビューを果たした安彦良和が、自らの漫画作品をアニメ化した劇場版作品。ギリシャ神話に題材を取った物語展開は壮大で、登場人物の多彩さ、複雑に絡みあう伏線など、まさしく大河時代ロマンの名にふさわしい作品と言える。特に大軍勢の激突シーンなど、技術と労力の粋を結集した渾身の名場面となった。
ギリシャ神話の登場人物をベースにしつつも、独自の解釈と設定に彩られたキャラクターはいずれも光彩を放つ個性派揃い。オリンポスに君臨するティターン一族を中心に、複雑な血族の因果と愛憎が織りなされている。
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アリオン
女神デメテルとポセイドンの子として生まれ、辺境トラキアに暮らす少年。ゼウスに復讐を誓うハデスにより、刺客として育てられる。
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レスフィーナ
アテナの侍女として仕える少女。何らかの力で言葉を封じられ、口が利けない。アリオンとの出会いにより、自らの運命を知る。
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セネカ
ティターンに恨みを抱く先住民の孤児。アリオンを窮地から救ったことから以後ともに行動し、彼を兄のように慕う。男の子のようにふるまうが、実は少女である。
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アポロン
ゼウスの長男。軟弱な振る舞いで兄弟から疎んじられるが、実は恐るべき力を秘めている。ティターンの長となる野望を秘かに抱く。
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アテナ
アポロンの妹。勇猛果敢な性格で、ティターン派遣軍の総大将を務める。心中密かにアポロンを慕っているが、その想いは一方通行。
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ハデス
ポセイドン、ゼウスの兄で冥界の王。地底に追放されたことを恨みに思い、アリオンを使ってゼウスへの復讐を企てる。
全編を通じて織りなされる壮大な歴史絵巻。ことにポセンドン対ティターンの海戦、そしてオリンポス進撃による最後の決戦という2大戦闘シーンは質量ともに圧巻である。ラストのどんでん返しまで、まさに息をつく間もない。
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アポロン対アリオン最初の戦い。偽りの柔和さを脱ぎ捨て、本性を現したアポロンにアリオンは好き放題に嘲弄される。この戦いののち、アリオンは自らがハデスにだまされていたことを悟る。
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囚われのアリオンを優しく世話する少女レスフィーナ。この出会いが二人の運命を変える。
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父ポセイドンとの出会い。アリオンはひとたび恨みを捨て、彼の軍団に加わるのだが、その果てに待っていたのはさらなる悲劇——父殺しの汚名だった。
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女将アテナとの戦い。アリオンは一矢報いるものの、最後は屈服させられることに。
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冥界を出て、しもべの巨人ギドとともにゼウス打倒の旅へ誘われるアリオン。復讐のために、そして血族の因縁のために、彼は道具として利用されていることをまだ知らない。
ギリシャ神話世界をベースにした世界設定は、壮大にして重厚感あふれる内容。加えてオリンポスのまがまがしい神殿内部の構造や最終戦で登場する超兵器など、単なる歴史劇の舞台を超越した仕掛けも随所に施されている。
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アリオンがセネカと出会う寒村。強い光線の加減が地中海世界をうまく表現している。
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ポセイドンの軍船。海戦シーンでは、この軍船が無数登場し、画面効果をもたらしている。
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幼いアリオンが母デメテルと暮らした辺境トラキアの荒野。ここで彼はハデスと出会う。
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決戦の場オリンポス山。神話のイメージとまったく異なり、悪の巣窟といった雰囲気である。