©1986大島やすいち・講談社・サンライズ・松竹
作品名 | バツ&テリー |
作品名 (ひらがな) | ばつ あんど てりー |
Title (英語表記) | BATS & TERRY |
公開日 | 1987年3月14日 |
話数 | 全1話 |
スタジオ | 第3スタジオ |
主題歌 | OP 「心の中のFollow Wind」 歌・演奏/スターダスト・レビュー ED 「Lonely≠Story」 歌・演奏/スターダスト・レビュー |
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キャスト
抜刀 軍(バツ)/井上和彦
一文字 輝(テリー)/塩沢兼人
白木アン/有森也実
桐島/渡辺篤史
安藤克美(アンドレ)/正宗一成
矢上辰夫/龍田直樹
抜刀 恵/榊原良子
邦男/平野義和
花咲/中原 茂 -
スタッフ
製作/伊藤昌典(日本サンライズ)
企画/日本サンライズ
原作/大島やすいち(講談社「週刊少年マガジン」)
脚本/平野靖士
キャラクターデザイン/山内則康&いんどり小屋
美術監督/中村光毅、木下和宏
アニメーションディレクター/芦田豊雄
作画監督チーフ/山内則康
撮影監督/古林一太
編集/鶴渕友彰
音響監督/浦上靖夫
音楽/矢野立美
演出/加瀬充子
監督/アミノ・テツロー
プロデューサー/植田益朗(サンライズ)
近藤良英(松竹)
サンライズが初めて人気少年漫画をアニメ化
【ストーリー】
抜刀 軍(バツ)と一文字 輝(テリー)は、海峰高校野球部が誇る天才バッテリーで、女の子とケンカが大好きなハチャメチャコンビ。二人は甲子園をめざす地区予選の最中、バイク事故で恋人を亡くした白木アンと出会う。心を閉ざすアンの気をどうにかして引こうと奮闘するバツとテリーだが、二人を目の敵にする矢上辰夫がアンを誘拐してしまう。
【解説】
「週刊少年マガジン」連載の人気作品を映画化した、サンライズ初の漫画原作タイトル。SFメカものが大半を占めるサンライズの作品歴の中で、学園、野球、ラブコメと、青春もの的題材が三拍子揃った本作は異色中の異色。総合アニメ製作会社としてのレパートリーの幅を広げた一作となった。同時上映は『ダーティペア』。
汗と努力の熱血スポ根ノリなどどこ吹く風。いつも不マジメでケンカとナンパに明け暮れているのに、いざとなれば超高校生級の活躍でビシッと試合を決める天才バッテリーの型破りなヒーローぶりが魅力だ。
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抜刀 軍(バツ)
海峰高校1年生ながら、高校球界トップの豪腕投手。だが女の子とケンカに夢中で、遅刻や早退、試合抜け出しを常習とする問題児。
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一文字 輝(テリー)
バツとは幼い頃からコンビを組む、頭脳明晰な名捕手でウルトラスラッガー。ハーレーを乗り回す高校生離れしたライダーでもある。
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白木アン
海峰高校と準決勝で対戦する星蘭高校の1年生。バイク事故で野球部だった恋人の邦男を失い、心を閉ざす。
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桐島
バツとテリーにいつも手を焼いている白バイ警官。その実、二人のよき理解者でもある。
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安藤克美(アンドレ)
辰夫と幼なじみで「タッちゃん」「カッちゃん」と呼び合う巨漢。怪力で、バツとテリーを苦しめる。
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矢上辰夫
バツとテリーの中学時代のなじみ。今は不良グループの頭。いろいろと恨みのある二人への復讐を企てる。
甲子園をめざす地区予選の夏、汗くさい高校球児たちを尻目に、ナンパにバイクにケンカにと、やりたいことは全部やるバツとテリー。破天荒な展開で、彼らのハチャメチャな青春を活写する!
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試合前日のある夜、バツとテリーは、アンとツーリングしていた恋人の邦男が事故で命を落とす現場を目撃してしまう。
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翌日、現場を訪れた二人は、自分のバイクを海に投げ捨てるアンを、強引にナンパしようとした辰夫たちの手から救う。
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傷心のアンをなんとか元気にさせようとバツとテリーは常識外れのアプローチを繰り返す。だが、彼女の心は晴れない。
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バツとテリーを恨む辰夫は、アンを誘拐して二人を呼びつけ、アンドレを使って痛めつけようとする。そして港で大乱闘に。
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アンドレとの闘いで満身創痍になった二人。だがアンから野球一筋だった邦男の話を聞き、甲子園を賭けた決勝に出場する。
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9回裏の最後の打席、テリーの渾身の長打でバツが得点し、海峰はサヨナラ勝ち。アンもついに心からの笑顔を送る。
高校野球の神奈川県地区予選大会が行われる中、バツとテリーがアンへの必死のアプローチを繰り広げるのは、おしゃれな港町の横浜と湘南の海だ。バイクで縦横無尽に駆けめぐる青春の舞台が、テンポ良く描かれている。
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テリーの愛車として大活躍するハーレーダビッドソン1200cc。バイクをめぐる思い入れは、このドラマのキーポイントの一つだ。
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一方、バツが乗り回すのは、50ccの超小型バイクHONDAモンキー。コミカルな動きでアンの乗るバスを追いかけ回す。
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物語の主舞台となる横浜のマップ。横浜スタジアムやマリンタワーといった実在の景色がしっかりと描きこまれている。
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準決勝で星蘭高校のスタンドに掲げられていた邦男の遺影。アンが野球部のバツとテリーにわだかまりを感じていた原因でもある。
スクリーンにゲストキャラが多数出演
バツとテリーがアンを振り向かせようとする街中のシーンのバックに描かれているポスターは……。
スクリーンにゲストキャラが多数出演
ファンにとってのある種のお祭りだった当時のアニメ映画では、縁のある他作品のキャラクターや、作者ゆかりの関係者などを、カメオ出演のようにチョイ役として登場させるケースがよくみられた。本作では、同じ講談社漫画誌連載の『ビー・バップ・ハイスクール』『What's Michael?』『あした天気になあれ』『鉄拳チンミ』の各キャラクターが、街で桐島に注意される不良の役や、スタジオの応援団員といった役どころで友情出演し、正式にクレジットされている。さらに同時上映のサンライズ作品『ダーティペア』のポスターやバツとテリーが同作の主人公ケイとユリのお面を被るといったかたちでさりげなく登場したりと、端々まで遊び要素が盛りこんである。