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作品名 | 魔動王グランゾート |
作品名 (ひらがな) | まどーきんぐぐらんぞーと |
Title (英語表記) | MADO KING GRANZORT |
放送開始 | 1989年4月7日 |
放送終了 | 1990年3月2日 |
話数 | 全41話 |
スタジオ | 第7スタジオ |
主題歌 | OP「光の戦士たち」 歌/鈴本けんじ ED「ホロレチュチュパレロ」 歌/徳垣とも子 |
音楽配信リンク | 魔動王グランゾート 音楽集Ⅰ 魔動王グランゾート 音楽集Ⅱ 魔動王グランゾート 音楽集Ⅲ 魔動王グランゾート 音楽集Ⅳ |
関連リンク | http://www.granzort.net/ |
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キャスト
遙 大地/松岡洋子
ヤマモト ガス/松田辰也
ラビ/安達 忍
V-メイ/鈴木れい子
グリグリ/林原めぐみ
ハピ/光野栄里
アグラマント/緒方賢一
シャマン/山寺宏一
ナブー/島香 裕
エヌマ/林原めぐみ
ドクターバイブル/龍田直樹 -
スタッフ
企画/サンライズ
原作/矢立 肇、広井王子
企画協力/レッドカンパニー
キャラクターデザイン/スタジオライブ
メカニカルデザイン/大河原邦男
美術監督/池田繁美
色彩設計/植村礼子
撮影監督/奥井 敦
編集/布施由美子(井上編集室)
音響監督/藤野貞義
音楽/田中公平
総監督/井内秀治
プロデューサー/伊藤 響(日本テレビ)
佐川祐子(ASATSU)
吉井孝幸(サンライズ)
富田民幸(サンライズ)
合い言葉は「おもしろマジ軽カルしようぜ!」
月世界が舞台の冒険ファンタジー
【ストーリー】
西暦2050年、突如起こった大地震の影響で、月に空気と重力が発生した。それから50年後の月には多くの人間たちが住むようになり、月と地球の移動はごく日常的に行われるようになった。11歳の遙 大地は町内会のくじ引きであてた月旅行の最中、ウサギ人間の少女グリグリとその祖母、V-メイに出会う。大地はV-メイから、月の裏側に邪動族によって支配されてしまったラビルーナと呼ばれる世界があることを聞かされた。V-メイから邪動族と戦う力を持つ魔動力の素質を見出された大地は、魔動戦士となる。大地は、あと二人いるという魔動戦士を探しながら、ラビルーナを取り戻す冒険の旅に出るのだった。
【解説】
『魔神英雄伝ワタル』の後番組として放映されたロボットアニメ。剣と魔法をモチーフにしたファンタジーの王道スタイルながら、月世界での戦いを描くSF概念をプラスし、冒険ファンタジーの新境地を目指した。製作スタッフは、『魔神英雄伝ワタル』の主要メンバーが引き継いだ。物語の前半は大地たちの交流の様子を中心に描き、その中にテンポのよいギャグが散りばめられ、ストーリーを盛り上げている。後半になると一転してシリアスなシーンが中心となり、登場人物の出生の秘密などが明らかにされた。
魔動王とは魔動戦士が魔動器を使い召喚するロボットである。魔動王はそれぞれ炎、風、水の特性があり、魔動戦士が中に乗りこみ操縦する。邪動族のロボットは邪動神と呼ばれ、邪動戦士の邪動力によって操られる。
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遙大地
機械いじりが得意な11歳の少年。グランゾートを操る魔動力の持ち主で、魔動戦士のリーダー。ニンジン嫌いを最終回で克服する。
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グランゾート
大地が乗りこむ炎と大地を司る魔動王。魔導器「魔導銃」を撃ち出すことで召喚される。3魔動王のうち唯一自我を持ち、人語を話すことができる。
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スーパーグランゾート
グランゾートが新しい力を得てパワーアップした姿。必殺技は地面から炎を帯びた剣を呼び出す魔動力「スーパーエルディカイザー」。
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ガス
格闘家をめざす、月生まれの11歳の少年。めっぽう強いが、大変な食いしん坊。大地たちの仲間に加わり、風の魔道戦士となる。
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ウィンザート
ガスが乗りこむ風を司る魔動王。風の中で天空に向って魔動器「魔動弓」の矢を射ることで呼び出す。風と雷の魔法を使う。
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ラビ
人間に拾われて海賊として暮らしていた高耳族の少年。水の魔道戦士となる。物語終盤、アグラマントの孫だったことが判明する。
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アクアビート
ラビが乗りこむ水を司る魔動王。魔動器「魔動独楽」で水面に魔法陣を描くことで召喚される。水と氷の攻撃魔法と、治癒防御魔法を持つ。
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グリグリ
耳長族の一種、白耳族の5歳の少女で、V−メイの孫。ニンジンが大好きな魔法使いの卵。
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V―メイ
グリグリの祖母。最高位の称号「V」をもつ、炎を司る大魔法使い。大地たちを導く。
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サユリ
ラビの母親でアグラマントの娘。アグラマントの計画を阻止するため、男装して正体を隠し、賞金稼ぎの黒武者として邪動族に接近する。
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シャマン
大地と最初に戦った邪動族の戦士。大地をライバル視しており、邪動神の力に頼らずに、自身の手で倒そうとした。
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エヌマ
冷酷な性格だが邪動帝国一の美女と言われ、彼女を慕う邪動族も多い。動物を邪動戦士に変化させる邪動力を持つ。
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ナブー
邪動帝国一のインテリで、頭脳戦を得意とする。アグラマントによって、暗黒大邪神の生贄にされ絶命した。
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アグラマント
暗黒大邪神の復活を企て、ラビルーナを支配した邪動族の統帥。実はラビの祖父で大魔法使いV-ラーマスだった。
邪動族は月の完全支配を企んでいた。魔動戦士となった大地は、邪動族と死闘を繰りひろげるものの、仲間であるラビの力を利用され暗黒大邪神が復活してしまった。大地たちは3体の魔動王の力を合わせ、暗黒大邪神との最終決戦に挑むのだった。
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大地は夏休みの期間に月旅行へ出発する。周囲の大人は子供の一人旅を心配していたが、大地は不安よりも期待の方が大きかった。
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月ではウサギの耳を持つウサギ人間がいると噂されていた。大地は信じていなかったウサギ人間グリグリと出会い、非常に驚く。
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魔動王を呼び出す魔動器の一つ、魔動銃を託され、大地は魔動戦士になった。あと二人いる魔動戦士を探しださなければならない。
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「マジカル・シュート」の掛け声とともに、魔動銃で円盤型の弾を射出する。円盤は地面を転がり、光り輝く魔法陣を描く。
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グランゾートが召喚されると、まずは顔面だけの形態であるフェイスモードで出現。大地が中に乗りこみ、バトルモードに変形して戦闘体勢になる。
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大地たちは旅の中で、武者修行中のガスと、海賊をしていたラビに出会い、3人の魔道戦士がそろった。
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グランゾート、ウィンザート、アクアビートが集結。邪道族が魔道王に対抗して作った邪道王(ジャドーキング)との戦いに臨む。
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新たな力「ゾーラクラウン」を得て生まれ変わったスーパーグランゾートが、シャマンの駆る邪道王ワイバーストと激突する。
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聖なる火の山から吹く風の力を受けたウィンザートは、スーパーウィンザートとなった。魔動力もパワーアップし、敵を一瞬で倒す。
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アクアビートもまた氷の世界にある「魂の井戸」から、スーパーアクアビートへとパワーアップして復活した。
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邪動族によって氷づけにされてしまった氷の女王を、ラビは元の姿に戻した。氷の女王はそのお礼として、まだ見ぬ母を探す手がかりとなるペンダントをラビに渡すのだった。
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アグラマントの力によって暗黒大邪神が蘇ってしまった。大地たちは魔動王に乗りこみ攻撃するが、あまりの力の差に大苦戦する。
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忠誠を誓っていたアグラマントが敵である高耳族だと知らされたシャマンたち。衝撃を受けたシャマンはアグラマントに反旗を翻した。
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アグラマントによって洗脳されてしまったラビ。大地は攻撃してくるラビと戦えず、必死に呼びかけて彼の心を取り戻そうとした。
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V―メイたちは暗黒大邪神に対抗するため、3魔動王の魔動力を合わせて、ラビルーナの太陽を司る伝説の神、太陽王を降臨させる。
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太陽王は、アグラマントが封印していた伝説の剣ゾーラブレードで、見事、暗黒大邪神を滅ぼした。
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戦いの後、ラビはサユリから親子の印であるペンダントを見せられ、彼女が実の母親であることを知る。母子は再会を喜びあう。
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生き残ったシャマンとエヌマは、月を攻めた自分たちの間違いを認め、邪動族の故郷に帰っていった。
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邪動族の支配下から解放され、平和になった聖地ルナで、グランゾートは眠りについた。大地は仲間たちと再会を約束して別れるのだった。
魔動力とは魔を動かす力の総称であり、攻撃魔法や空間移動など多種多様な魔法が存在するが、影響力は使用者の心の強さに比例する。また使用者にもクラスがあり、V―メイの「V」とは最高の魔法使いに与えられる称号である。
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月の内側にあるラビルーナは5つのエリアに別れている。聖地ルナは第1エリアの上空にあり、青銅の巨人によって支えられている。
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邪動力とは邪動族が使用する魔法の力だ。泥人形に偽物の命を与えたり、動物を人間の姿に変えたりする魔法を得意としている。
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壷の内側はV―メイの魔動力によって空間が広げられ、居住スペースになっている。大地たちは、この壷の中で休息をとっていた。
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ラビルーナでは耳長族の名をよく聞くが、他にもカメカメ族やムササビ族など、人間以外の種族が多数存在している。
マジカル語は玩具メーカーとのタイアップ商品でも使用された。文字は左の母音と、上の子音のセットで表記される。
世界観を支える緻密な設定
『魔動王グランゾート』は子供向けのロボットアニメであったが、含蓄ある世界設定が随所に見うけられる。月面世界のシーンでは、地球人が科学技術を結集して築いた未来都市が克明に描かれた。その一方で、月の裏側のラビルーナでは、人類とは異なる生活様式を持つ異種族の様子が描かれている。特にラビルーナの世界設定では、種族の歴史から公用語の「マジカル語」まであり、実際にこの世界が存在するかのような詳細な作りこみがなされた。