©サンライズ/プレックス
作品名 | 出撃!マシンロボレスキュー |
作品名 (ひらがな) | しゅつげき!ましんろぼれすきゅー |
Title (英語表記) | MACHINE ROBO RESCUE |
放送開始 | 2003年1月8日 |
放送終了 | 2004年1月3日 |
話数 | 全53話 |
スタジオ | D.I.D.スタジオ |
主題歌 | OP 「GO!GO!レスキュー」 歌/JAM Project ED 「マーチ オブ レスキューヒーロー」 歌/JAM Project |
関連リンク | https://www.sunrise-inc.co.jp/mrr/ |
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キャスト
大空太陽/相田さやか
エース炎/進藤尚美
遥 鈴、芦川ショウ/比嘉久美子
愛川 誠、北沢 海/日下ちひろ
歌田 進、歌田 強、ポリスロボ/天田真人
アリス・ベッカム、マリー尾藤/ゆかな
速水大地/早水リサ
水前寺小百合/木村亜希子
美波ケン/松元 恵
ジェットロボ/竹若拓磨
佐々木幸四郎、ファイヤーロボ/置鮎龍太郎
宮島武蔵、ドリルロボ/杉野博臣
ブラッド尾藤、カイザーG/中田和宏
ボン、ジャイロロボ/矢薙直樹
サブマリンロボ、ハザード大佐/野島健児
マシンコマンダーロボ、カイザー博士/速水 奨
水道橋通/堀江秀尚
ジェイ/小田久史
Vステルスロボ/細井 治 -
スタッフ
企画/サンライズ
原作/矢立 肇
企画プロデューサー/宮河恭夫
シリーズ構成/園田英樹
キャラクターデザイン/竹内浩志(スタジオ・ライブ)
メインメカニカルデザイン/プレックス
メカニカルデザインワークス/大河広行
美術監督/徳田俊之、近藤 伸
メイン美術設定/青木智由紀
色彩設計/佐藤和子
CGプロデューサー/今西隆志
CGスーパーバイザー/小畑正好
撮影監督/末弘孝史(第1~34話)、土岐浩司(第35~53話)
編集/伊藤潤一
音響監督/藤野貞義
音楽プロデューサー/井上俊次
音楽/佐藤直紀
監督/神戸 守
プロデューサー/山川典夫(テレビ東京)、薄木 亨(第1~32話)
木村京太郎(第33~35話)、古里尚丈
災害に力強く立ち向かう子供たちの活躍を描いた作品
【ストーリー】
時は未来。特殊才能育成法が制定され、才能があれば子供でも自由に職業につける時代になっていた。おりしもマシンA.I.を持つ自律思考型変形ロボット、「マシンロボ」を使ったレスキュー隊、「マシンロボレスキュー」の設立が決定。集められたのは大空太陽をはじめとする10~12歳の特殊才能を持つ子供たちだった。はじめは戸惑いながらも、すぐに自らの才能を発揮し災害救助にあたってゆく彼ら。しかしその災害の裏で、災害を起こし救助を妨害する謎の組織「デザスター」の存在が明らかになり、「マシンロボレスキュー」は死闘を繰りひろげてゆく。
【解説】
1980年代に大ヒットしたバンダイの変形ロボット玩具ブランド「マシンロボ」の新シリーズの発売に合わせたタイアップ作品。本作では「災害救助」をマシンロボの主要の活動とし、「敵との戦闘」はあくまで副次的なものとして描かれている点が特徴的だ。活躍の主体は子供たちだが、隊員の子供たちは「有職者」として描かれた子供主体のアニメとしては異色の「職業モノ」である。フル3DCGで描かれた迫力あるメカアクションと共に隊員らの精神的成長、隊員同士やマシンロボとの心の交流を描く。
マシンロボレスキューはレッドウイングス、ブルーサイレンズ、イエローギアーズの3隊で構成されている。各々のロボットにはロボマスターと呼ばれる隊員がいる。隊員は全員特殊な才能を持つ子供たちだ。ロボットも隊員も個性派が並ぶ。
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大空太陽
ジェットロボのロボマスター。災害を事前に察知する「サバイバルナチュラル」の特殊能力を持つ。考えるより先に体が動くタイプ。
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メンバー
エース炎(右)は、太陽にライバル意識を燃やす目立ちたがり屋。勝気な遙 鈴(中央)とマイペースの北沢 海(左)は太陽と炎にいつも振り回されている。
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ジェットロボ
ジェットロボはジェットの力で空を飛ぶマシンロボ。ロボマスターに似て正義心溢れる熱血漢。
4機のスカイロボと合体しハイパージェットロボになる。他のマシンロボも各自4機のサポーターロボを持つ。
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愛川誠
ポリスロボのロボマスター。規律を重んじ真面目一徹の彼は「ファイトナチュラル」の能力を持つ武術と格闘技の達人。
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メンバー
歌田進と強(左2人)はレスラーの家系の双子の兄弟。天才子役女優出身のアリス・ベッカム(右)は誠の堅苦しさに溜息。
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ポリスロボ
ポリスロボもロボマスターに似て真面目で頑固一徹なマシンロボだ。パトカー形態になることもできる。
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速水大地
ドリルロボのロボマスター。内向的な少年だが、その抜群の空間認識能力で正確無比のレスキュー活動を行う。
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メンバー
一番和気あいあいとしているイエローギアーズ。芦川ショウ(左端)と美波ケン(右端)がお笑い担当で水前寺小百合(右2人目)は癒し系。
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ドリルロボ
ドリルロボはロボマスターに似ず愉快なお祭り好き。その性格がむしろ幸いして、大地の心を解きほぐしたようだ。
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ジェイ
ステルスロボらを操る謎の少年。太陽と同じサバイバルナチュラル。人類初の宇宙生まれという出自を持つ。
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ハザード大佐
中盤から登場。機械の脳を持つ。ジェイがマシンロボレスキューに入隊してからは悪役を一手に引き受ける。
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ステルスロボ
マシンロボレスキューの行く手を阻むステルスロボもまたマシンロボである。ジェイをロボマスターとして誰よりも大切にする。
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カイザーG
時には声だけ、時に手だけと謎に包まれた存在。その正体はカイザー博士が作ったマシンA.I.。
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ガラゴロ
デザスターの下級ロボ。基本的に敵だが、マシンロボレスキューを守って果てた個体もいる。
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BLマシンロボ
マシンロボをそのままコピーしたロボット。対応する正義のマシンロボと全く同等の性能を持つ。
マシンロボレスキューの隊員たちは知識や能力は大人並みでも、心はまだまだ子供。災害救助は遊びではないことを、彼らは時に戸惑い、時につまづきながら学び取ってゆく。これらの経験は彼らを見違えるほど成長させた。
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初日の初顔合わせからケンカになってしまう隊員たち。こんなことでは他人を救助なんかできるはずがない。
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太陽のサバイバルナチュラルの勘が働いた瞬間。この能力のおかげで今まで生き残ってきたがそれは過信にもつながった。
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太陽に手渡されたKボーイ。これでマシンロボに指令を送る。こんなものを、いきなり本当に使いこなせるのか。
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トランスポーター系のロボットの変形はなぜか手動。それでも災害救助のためなら休んでなんていられない。
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全員敬礼!
隊員だけでなくロボットも敬礼する。マシンA.I.を持つ彼らは人間と同等の扱いだ。最初は隊員もロボットも未熟そのもの。作品全編を通し彼らは少しずつ成長してゆく。 -
逆サバイバルナチュラルとでも言うべき、行く先々で災害に巻きこまれる才能を持つ純。未来には彼も入隊することに。
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堅物の誠に訪れた恋の季節。早乙女亜希(右)を災害から救助することには成功したがその後彼女は急逝してしまう。
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勇ましい女性陣もプライベートの時間は女の子らしい表情となる。女優出身のアリスはパックをする習慣まで持つ。
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マシンロボレスキューに入隊したジェイ、隊員として初めて救出したのは産気づいた妊婦さん。こんな笑顔もできる子なのだ。
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ついに敵のボス、カイザーGを倒した瞬間。成長した彼らが力を合わせればどんな災害も敵も克服できる。
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お正月スペシャルで明らかになった隊員たちの未来。エースは指導教官を務める。でも目立ちたがりは相変わらず。
特殊才能育成法により、職業を持つ子供が当たり前の世界。子供とはいえ、仕事に手抜かりは許されない。そしてロボットも、見守る大人たちも皆懸命に自分の職務を果たしている。
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マシンロボレスキューの基地全景。塔のてっぺんにある巨大な手は、発進時にグー、チョキ、パーなどの各チームのシンボルになる。
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マシンロボは「ゾーン」と呼ばれる特殊な空間を展開することができる。タイプは何種類かあり、これは競技場型。
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ロボットと人間が対等に意思疎通しあう世界。ロボットには緊急時に単独行動する権限が与えられている。
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最も特徴的な設備、大回転ベース。出場するロボットは皆ここを通る。回転寿司を髣髴とさせる外観だ。
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マシンロボレスキューは全寮制。皆ボロだと嘆くが、社長子息の大地だけはこんなところに住むのが夢だったとか。
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子供たちに手を焼く大人の教官たち。左から宮島武蔵、佐々木幸四郎、マリー尾藤。
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マシンロボレスキューだけで総勢30体以上も登場するロボットはすべて3DCG。これと手描きの2D画が同じ画面の中に違和感なく同居している。まさにコンピュータ時代ならではの作品と言えるだろう。
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彼らの活躍の舞台は世界中。そして時には宇宙にまで広がる。災害は場所を選んで起こってはくれないのだ。
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この物語の語り部、セントバーナード犬のボン。人語を話すことができるが、それを知っているのは飼い主の太陽だけだ。
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敵の本拠地、デザスター。その所在は謎に包まれていたが、終盤になって積乱雲の中にあることが明らかになる。そしてその建造物は実はカイザーGを包んでいた殻にほかならなかった。
フルCGによる迫力のメカアクション
ゾーンは本来災害訓練用のシミュレータだが、災害被害の拡大を防ぐバリア空間としての役割も持っている。
フルCGによる迫力のメカアクション
本作品において、マシンはすべて3DCGで描かれる。セル画での作画と異なり、いったん形状を定義してしまえば動かすために必要な作業量を大幅に削減できる。しかし、この場合問題となるのが、背景として何を配置するかという問題である。災害は世界中で起きているので、戦闘の舞台は各話ごとに異なる。街並みなどの複雑な形状をその都度モデリングすることは現実的ではない。本作では「ゾーン」という閉鎖空間の中に主な戦闘を限ることで、この問題を解決している。また、この発明により、カメラワークを自在に変えられる柔軟な環境となり、戦闘が迫力を増すこととなった。
多くの子供が職業を持つ特殊な設定
チャーミー佐藤(14)は少年TVプロデューサー兼ディレクター。自分の番組の司会もこなす。ちなみに性格はかなり悪い。
多くの子供が職業を持つ特殊な設定
主な視聴ターゲットたる子供たちの共感を得るために、子供が活躍するロボットアニメは数多くあるが、子供が戦闘の主体となるという、ある意味不自然な状況を説明するための手段として、本作では「特殊才能育成法」という法律が施行された世の中、という設定を試みている。同法のもとでは、政府が認めれば特殊な才能を持つ子供が就業することが許されるという設定だ。このため、本作にもマシンロボレスキューの隊員たちのほか、何人もの就労している子供たちが登場する。性格は子供のままに描写されるので、いっそう子供たちの共感を得やすくなっている。