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作品名 | 伝説巨神イデオン 発動篇 |
作品名 (ひらがな) | でんせつきょじんいでおん はつどうへん |
Title (英語表記) | SPACE RUNAWAY IDEON:Be Invoked |
公開日 | 1982年7月10日 |
話数 | 全1話 |
スタジオ | 第3スタジオ |
主題歌 | IS 「海に陽に」 歌/水原明子 |
関連リンク | http://www.ideon.jp/mv/index.html |
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キャスト
ユウキ・コスモ/塩屋 翼
ジョーダン・ベス/田中秀幸
イムホフ・カーシャ/白石冬美
フォルモッサ・シェリル/井上 瑤
アフタ・デク/松田たつや
カララ・アジバ/戸田恵子
ドバ・アジバ/石森幸達
ハルル・アジバ/麻上洋子
キッチ・キッチン/鵜飼るみ子 -
スタッフ
製作/岸本吉㓛
企画/山浦栄二、伊藤昌典
原作/矢立 肇、富野喜幸
脚本/山浦弘靖、富田祐弘
渡辺由自、松本守正
キャラクターデザイン/湖川友謙
メカニカルデザイン/樋口雄一
美術監督/中村光毅
アニメーションディレクター/湖川友謙
撮影監督/岡芹利明
編集/鶴渕友彰
音響監督/浦上靖夫
音楽/すぎやまこういち
監督/滝沢敏文
総監督/富野喜幸
プロデューサー/長谷川 徹
ショッキングな結末を迎えた完結編
【ストーリー】
はるか未来、異星人バッフ・クランの追撃から逃れようとソロシップとイデオンの宇宙逃亡は続いていた。その中で、遺跡に宿るイデなる力は、地球人ベスとの子を妊娠していたバッフ・クランの女性カララを、軍総司令である父と引き合わせ、和解の最後の機会を与える。だがそれは決裂し、戦いはますますエスカレート。イデの力は双方の母星を流星で破壊し、残された者たちは最後まで血みどろの戦いを繰り広げていくのだった。
【解説】
『接触篇』と同時に公開された劇場作品で、TVでは描ききれなかったクライマックスをまとめ直した作品。いわば真の最終回というべきもの。クライマックスへ向けて壮絶な物量で立ちふさがるメカによる戦闘シーンや、子供も大人も関係なくメインキャラクターたちが悲惨な最期を迎えていく姿は、当時のアニメシーンに多大な影響を与えた。また、オペラを思わせる合唱曲をBGMに、加工された実写映像が使用されたラストは、荘厳の一語に尽きるものとなった。
謎の力「イデ」を秘めているイデオンとソロシップは力を増大させつつあった。一方、全軍を挙げてその撃破をめざす異星人バッフ・クランは無数の重機動メカ、さらには超巨大兵器までも投入し、戦いは苛烈さを増していく。
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イデオン
イデなる謎の力を秘めたメカ。戦いの中で力を増大させ、さらには独自の意志を示すようになってきていた。
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ユウキ・コスモ
イデオンのメインパイロット。イデの意志を汲んで、諸悪の根元と言うべきドバを攻撃目標とする。
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ドバ・アジバ
異星人、バッフ・クランの宇宙軍総司令。優れた人物だが、人としての様々な業に縛られており、それをイデに悪と判断された。
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ザンザ・ルブ
バッフ・クランの最新鋭の重機動メカ。ドバの娘であるハルル司令が自ら乗り込んで戦った専用機も登場したが、イデオンに撃破された。
壮絶極まる戦闘と、それに呼応して不気味に胎動するイデ。一方で、ソロシップのクルーたちは人間的にも成長し、互いに強い絆で結ばれるようになっていた。このミクロとマクロの呼応がクライマックスで一つの収束をみせた。
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イデは純粋な防衛本能に反応する。科学者、シェリルはイデに赤ん坊のルウを捧げ真意を問う。
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異星人同士のベスとカララ、反目しあっていたコスモとカーシャ。カップルが互いを気遣う。
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ソロシップに潜入してきた敵に銃で立ち向かうファード。泣き虫だった少年も成長した。
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無数の重機動メカがイデオンに襲いかかる。イデオンもその全身のミサイルで応戦し、ミニブラックホールを放つ波導ガンで敵の集団をなぎ払うように撃破していく。
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姉ハルルの銃弾で死んだはずのカララの胎内に宿るメシアが、イデの発動に呼応する。
『発動篇』クライマックスでは、それまでのSF的、ロボットアニメ的な世界を凌駕した、死して解脱し輪廻転生を迎える人の魂の姿が描かれた。これまでの悲惨な戦いとは一変、明るい未来を暗示させるものだった。
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人々の魂が向かった一つの星。青い海と一つ月を持つその惑星こそ、我々の地球なのではないかと暗示させられる。
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死んだはずの人々が、敵味方の関係なく無邪気に裸で宇宙を駆けめぐる。魂だけになり、深い業から解放されたことを想像させる。
「明るいイデオン」キャンペーン
劇場版『イデオン』の宣伝キャンペーンはファン参加型イベントとして企画された異色のものだった。それは単にファンが参加できるという域を超え、素人同然のファンが各種イベントの製作までを担当。それがそのままオフィシャルな宣伝活動として執り行われるというものだった。この一連のイベントは「明るいイデオン」と呼ばれ、アニパロ作品の公募や原宿で「竹の子族」を真似た「トミノコ」族によるダンス大会など、多くの伝説を打ち立てた。