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作品名 | 装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー |
作品名 (ひらがな) | そうこうきへいぼとむず ざ・らすとれっどしょるだー |
Title (英語表記) | ARMORED TROOPER VOTOMS THE UNKNOWN "RED SHOULDER" |
発売日 | 1985年8月21日 |
話数 | 全1話 |
スタジオ | 第1スタジオ |
主題歌 | OP 「炎のさだめ」 歌/ TETSU ED 「いつもあなたが」 歌/ TETSU |
関連リンク | http://www.votoms.net/about/02.php |
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キャスト
キリコ/郷田ほづみ
フィアナ/弥永和子
イプシロン/上 恭ノ介
ゴウト/富田耕生
バニラ/千葉 繁
ココナ/川浪葉子
キリィ/亀井三郎
ボロー/緒方賢一
アロン/野島昭生
グラン/二又一成
グレゴルー/小林清志
バイマン/塩沢兼人
ムーザ/中尾隆聖
ペールゼン/大塚周夫 -
スタッフ
原案/矢立 肇
脚本/吉川惣司
キャラクターデザイン/塩山紀生
メカニカルデザイン/大河原邦男
美術監督/宮前光春
作画監督/塩山紀生
メカ作監/吉田 徹
編集/鶴渕映画
音響監督/浦上靖夫
音楽/乾 裕樹
演出/加瀬充子
原作・監督/高橋良輔
プロデューサー/長谷川 徹
TVシリーズのミッシングリンクをつなぐ『ボトムズ』シリーズ初のOVA
【ストーリー】
キリコはウドの街が崩壊した後、レッドショルダー時代の戦友たちに誘われてバカラシティを訪れる。彼らの目的は、かつて自分たちを最前線に転属させて抹殺しようとした上官ヨラン・ペールゼンへの復讐だった。地下施設を舞台に、元レッドショルダー4人の男たちの過去を清算するための戦いが始まる……。
【解説】
本作はテレビシリーズのウド編とクメン編のミッシングリンクをつなぐ物語として製作された。『ボトムズ』シリーズ最初のOVAであり、TVシリーズ以前の主人公キリコを知る手がかりになるなどして、シリーズ屈指の人気作となった。翌年劇場公開もされた。
レッドショルダーとは、メルキア戦略機甲兵団に属する特殊任務班X-1の通称であり、その名は機体の肩を赤く塗装していたことに由来する。驚くべき戦果を誇った彼らは、恐るべき虐殺者でもあった。キリコたち元レッドショルダーは、それぞれが心に何らかの深い傷を負っている。
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キリコ・キュービィー
ウド崩壊後、グレゴルーから誘いを受ける。ペールゼンと秘密結社の関係を察知、フィアナの消息を掴むために今回の復讐に参加した。
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グレゴルー・ガッシュ(右)
元先任上級曹長。転属後に参加した戦闘で重傷を負い、顔や身体に大きな傷跡を残した。ペールゼン殺害作戦の首謀者である。
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ムーザ・メリメ
戦時中の階級は伍長だった。転属後、作戦内容を漏らしたために、報復として家族を軍によって皆殺しにされた過去を持つ。
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バイマン・ハガード
一見すると軽薄な伊達男だが、彼もまた、心の奥底に暗い闇を抱く。転属後の戦闘で右腕を喪失、替わって金属製の義手を得た。
キリコたちは終戦間際、彼らの抹殺を企てるペールゼンの命令で、様々な地獄を味わった。そして戦後、ペールゼンの居場所を突き止めたキリコたちは復讐への行動を開始する。だがキリコの真の狙いは、ペールゼンの裏にいるらしい秘密結社に連れさられたフィアナの消息を掴むことだった。
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グレゴルーの誘いでバカラシティに集まったキリコたちは、スクラップの山からスコープドック・ターボカスタムを作りあげた。この機体でペールゼンのいる施設へ攻撃を仕掛けた。
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キリコの読み通り秘密結社とペールゼンは手を組んでいた。フィアナは彼の元で第2のパーフェクトソルジャー、イプシロンの教育係を務めていた。
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ペールゼン率いる現レッドショルダーの乗機、ブラッドサッカー。全高4380ミリ、乾燥重量7639キロの大型機体である。
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完全なる兵士を求めるペールゼンは、キリコたちを不適合者として抹殺しようとする。その妄執が秘密結社と手を結んだ理由だった。
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キリコたちは地下施設へ突入しレッドショルダーを壊滅させ、ペールゼン殺害に成功する。だが、フィアナを取り戻すことはできなかった。
民衆の歓呼の声に送り出され、祖国防衛のために戦ったのは遠い過去。いまも残るのは戦場の記憶と身を焦がすような憎しみ。戦争の傷跡も生々しいメルキアを舞台に、悪魔たちの復讐劇が展開する。
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バカラシティからデライダ高原へと続く荒れ果てた道。あのウドに限らず、メルキア星の多くは戦争によって荒廃している。
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ペールゼンの執務室に飾られている、彼の栄光の数々を示す部下たちの写真。軍籍になくとも彼の精神は軍人そのものだった。
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軌道上からのバララント軍による爆撃を受けてクレーター化した跡地の地下に、ペールゼンと秘密結社は基地施設を建造した。
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高原の地下施設の通路。ここは4メートル強のブラッドサッカーでも無理なく走行できるサイズに造られている。
本作に登場したスコープドッグ・ターボカスタムは、数ある機体の中でもトップクラスの人気を誇る。
OVA黎明期の作品
1980年代半ば、TV放映ではなく新興メディアであるビデオでの新作アニメの製作が開始された。OVA の誕生である。当初はオリジナル企画の作品が多かったが、時を経ずして販売成績を見こみやすい人気TV シリーズの新作が作られるようになった。『ザ・ラストレッドショルダー』はそうした作品群の一つであり、また、OVA 黎明期を代表する作品でもある。練りこまれた脚本とスピーディなドラマ展開、そして緊張感漂う人間関係。TV シリーズの番外編でありながら、スペシャル感に満ちた見応えのある作品として仕上げられている。