©2010 森絵都/「カラフル」製作委員会
作品名 | カラフル |
作品名 (ひらがな) | からふる |
Title (英語表記) | colorful |
公開日 | 2010年8月21日 |
話数 | 全1話 |
主題歌 | IS 「僕が僕であるために」 歌/miwa ED「青空」 歌/miwa |
関連リンク | https://www.sunrise-inc.co.jp/colorful/ |
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キャスト
小林 真 ・ <ぼく>/冨澤風斗
佐野唱子/宮﨑あおい
桑原ひろか/南明奈
プラプラ/まいける
早乙女/入江甚儀
まお/林愛夏
小林満/中尾明慶
真の母/麻生久美子
真の父/高橋克実 -
スタッフ
監督/原恵一
原作/森 絵都(理論社刊、文春文庫)
脚本/丸尾みほ
キャラクターデザイン/山形厚史
作画監督/佐藤雅弘
美術監督/中村 隆
色彩設計/今泉ひろみ
撮影監督/箭内光一
音響監督/大熊 昭
編集/小島俊彦
音楽/大谷 幸
アニメーション制作/アセンション
配給/東宝
プロデューサー/瀬田裕幸、河口佳高、杉山 豊、岩上敦宏、佐野弘明、山内章弘
制作/「カラフル」製作委員会
――ただいま、サヨナラした世界――
【ストーリー】
天上界と下界の狭間で、死んだ<ぼく>の魂が漂っている。そこに「プラプラ」という天使(?)が現れ、<ぼく>に話しかける。「あなたは大きな過ちを犯して死んだ罪な魂ですが、もう一度下界に戻って再挑戦するチャンスが与えられました。そして、自分の犯した罪を思い出させなければいけません」と。こうして、<ぼく>の魂は、自殺をして今息を引き取ったばかりの「小林真」という名の中学3年生の体に入りこみ、「小林真」として生きることになる。生き返った「真」を囲んで、幸せそうに見えた家族。しかし、「真」は父のことを軽蔑していた。母はつい最近まで不倫をしていて、兄は出来の悪い「真」を馬鹿にして口もきかない。更には、密かに思いを寄せる後輩の桑原ひろかが、援助交際をしている事を知って、「真」は自殺したのだとプラプラから聞かされる。学校では友達も無く成績も最低な「真」。しかし「真」っぽく振る舞わない<ぼく>とまわりの人間の関係は少しずつ変わってゆく。「真」のことをずっと見ていた「唱子」、「真」にとっては初めての親友となる「早乙女」、そして「ひろか」。「真」の世界で、<ぼく>の何かが変わりはじめる。
【解説】
直木賞作家、森 絵都のベストセラー小説を、原恵一監督(『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』他)が感動のアニメ映画化。原作の持つ思春期特有のゆれ動く気持ち、生きる勇気を見つける物語を、アニメーションならではの映像表現で描いた作品。
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小林 真
いろいろなことに悩み、自殺してしまった中学三年生。しかし主人公の『ぼく』の魂が体を借りることで生き返り、周囲を驚かせる。自殺をするまでの小林 真は、内向的な少年だった。勉強は苦手だが、美術部に所属し、絵を描くことが得意
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桑原ひろか
中学二年生。友達の少ない真にも気軽に声をかけてくれる、真の憧れの女の子だが、一方で援助交際をしているとの噂がある。
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佐野唱子
真のクラスメート。美術部に所属している。最近、真の様子が変わったことに気が付き、何かと付きまとう。
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早乙女
真のクラスメート。目立つタイプではないが、誰にでも愛想の良い気さくな性格。
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小林 満
真の兄である高校三年生。成績優秀だが、できの悪い弟の事をバカにしている。そのため兄弟仲も悪く、今ではほどんど口を聞くこともなくなってしまった。
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真の母
世話焼きで心配性な真の母。家事に料理にと良くできた母親だが、真の自殺の一件があるまではフラメンコ教室の講師と不倫をしていた。
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真の父
“いい人”だけが取り柄のごくごく普通のサラリーマンだが、家庭内での存在感は薄く、真に軽蔑されている。
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プラプラ
『ぼく』の人生再チャレンジをガイドする天使(?)。見た目は少年だが、言動は完全に大人。基本的には普通の人間にはその姿は見えないらしい。
チャンスを与えられた主人公が生まれ変わり「真」として生活をすることで得たものとは?
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『プラプラ』と名乗る天使に命じられ、下界へと戻った『ぼく』。『小林 真』という少年に生まれ変わり前世の罪を思い出す試練(修行)を与えられる。
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生前はクラスでいじめられる存在だった真。しかし『ぼく』に生まれ変わってからは人が変わったようになり、周囲を驚かせる。
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プラプラが語った真の人生。それは優秀な兄から馬鹿にされた事や、うだつの上がらない父に嫌気がさした事、さらに密かに想いを寄せていた桑原ひろかの援助交際や母親の不倫を目撃した事で自殺を図ったのだと訊かされる。
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生前、勉強は出来ないが美術は得意だった真。美術室に出向いた『ぼく』に、同級生の佐野唱子が話しかけてくる。
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優しく接してくる母親にうんざりし、突き放す『ぼく』。プラプラは「せっかくなのだから楽しめばいい」とアドバイスする。
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偶然街中でひろかを見つける『ぼく』。見知らぬサラリーマンと共にラブホテルに入ろうとするひろかの手を取り逃げる『ぼく』だったが、そんな『ぼく』相手にもひろかはお金を要求する。
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不良にカツアゲされた挙句ボコボコにされた『ぼく』の見舞いにくる唱子。しかしそんな彼女さえ『ぼく』は傷つけてしまう。
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プラプラから、再挑戦に失敗すると今度こそ本当に『ぼく』の魂が消え、真も死ぬことを教えられる。
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同級生・早乙女に誘われるまま多摩電巡りに付き合う『ぼく』。次第に仲良くなっていった2人は共に受験勉強に取り組んでいく。
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父親に誘われて釣りに行く『ぼく』。そこで、母親が生前の祖母と折り合いが悪かった話を訊く。
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美術室で真の絵を台無しにしようとするひろかを見つける。キレイなものを壊してしまう自分がおかしいと泣くひろかに、『ぼく』は優しく語りかける。
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兄・満の呼びかけで食卓に集まる一同。そこでそれぞれの思いを語り合い、『ぼく』も早乙女と同じ高校に行きたいと告白する。
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翌日。美術室で唱子に謝る『ぼく』。唱子は自身がいじめられていた事や真に仲間意識を持っていた事を話し、『ぼく』に救われたと言う。
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屋上で修行の成果を告げるプラプラ。果たして『ぼく』は、修行をクリアする事が出来るのか。
修行、『ぼく』、玉電――少年は、よみがえりの旅に出る。
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修行
大きな過ちを犯して死んだ魂に再びよみがえりのチャンスを与える事。ぷらぷら曰く『抽選に当たった』ら出来るらしい。 -
美術部
真や唱子が所属している。部員ではないひろかも時折訪れる。 -
ラブホテル
ひろかが見知らぬ男と入っていくのを目撃してしまう。元々、ひろかには援助交際をしているという噂があった。 -
砧線跡
『ぼく』が早乙女と共に巡った線路跡地。かつては二子玉川から砧本村までの間を走る路面電車だったが、現在は廃線となっている。
東京都世田谷区の等々力や二子玉川付近が舞台とされており、等々力駅や二子玉川駅、髙島屋玉川店などが実名で登場。原監督は「真の住む地域を世田谷の二子玉川辺りにした理由は単純に僕がよく知っているエリアだったから」と答えている。また、劇中に玉電のことを入れた理由は、監督自身があまり知らなかったことと、本作品のあらすじ制作時に玉電が開通して100年の年であったことから興味を持ちエピソードに入れ込めないか考えたという。