セイクリッドセブン 銀月の翼

©サンライズ/PROJECT S7

作品名

セイクリッドセブン 銀月の翼

作品名
(ひらがな)
せいくりっどせぶん しろがねのつばさ
Title
(英語表記)
SACRED SEVEN Wings of the Silver Moon
発売日2012年4月20日
話数全1話
スタジオ第7スタジオ
主題歌 ED 「輝跡-kiseki-」 歌/南里侑香
関連リンクhttp://www.sacred7.jp/shirogane/index.html
  • キャスト

    輝島ナイト/岡本信彦
    劉 翡翠/野水伊織
    丹童子アルマ/寺島拓篤
    藍羽ルリ/中島愛
    鏡 誠/入野自由
    伊藤若菜/伊藤かな恵
    鬼瓦/大川 透
    研美悠士/小西克幸

  • スタッフ

    監督/大橋誉志光
    シリーズ構成/吉田 伸
    キャラクター原案/いのまたむつみ、形部一平
    キャラクターデザイン/千羽由利子、中田栄治
    プロップデザイン/宮本 崇
    エンゲージメントスーツデザイン/中田栄治
    悪石デザイン/岩永悦宣
    美術監督/河野次郎
    色彩設計/梅崎ひろこ
    3Dディレクター/佐々木研太郎
    撮影監督/千葉洋之
    編集/野尻由紀子
    音響監督/明田川仁
    音楽/佐橋俊彦
    プロデューサー/松村圭一、桑園裕子、前田俊博

ストーリー&解説

【ストーリー】
丹童子アルマ(たんどうじ アルマ)同様、幼くしてセイクリッドセブンの力を持っていた輝島ナイト(きじま ナイト)は両親に売られ、研美悠士の研究所でセイクリッドの力を研究するための実験体として扱われていた。自由を奪われ、虐げられてきたナイトだが、そんな中研究所で出会ったのは劉 紅玉(ラウ・ホンユー)とその弟の劉 翡翠(ラウ・フェイゾォイ)だった。劉 紅玉はナイトを実の弟のように接し、劉 翡翠との3人で過ごす時間が増えていたが、ある日から劉 紅玉の実験が苛烈に行われるようになっていく。次第に劉 紅玉の自我が薄れ、力の暴走させることも多くなっていった。その後、ナイトは別の部屋に隔離されてしまい劉 翡翠と劉 紅玉と離されてしまう。一方、研美は藍羽財団から研究所への資金援助を切られそうになり、研美は金田に無理にセイクリッドセブンの力を引き出させ、力を暴走させた劉 紅玉を藍羽家の別荘に送り込み、そこにいたアオイ以外の人間を全員惨殺した。事件の後、劉 紅玉は悪石になった状態のまま研究所に保管されていた。それを研美から聞かされたナイトはこれまで以上に研美への憎悪を燃やし、劉 翡翠との研究所の脱出後も研美暗殺を目的として行動していく。

【解説】
本作は『セイクリッドセブン』の主人公丹童子アルマの最大のライバル、輝島ナイトの隠されし物語を描くアナザー・ストーリー。2012年1月7日より大都市圏の劇場で公開された。TVシリーズ本編より、アルマとナイトの戦いを中心に再構成し、ナイトから見た謎の研究機関所長、研美悠士との戦いを描く。アルマ達の日常とは裏腹に隠されていた、セイクリッドテイカーたちの物語。

キャラクター

特殊なイシによって巡り合った少年少女たち。それぞれの願いが交錯し、イシがぶつかり合ってゆく。

  • 輝島 ナイト(きじま ナイト)

    輝島 ナイト(きじま ナイト)

    アルマ同様、セイクリッドセブンの力を持つ少年。17歳。幼い頃に両親に研美研究所に売られ、以降は研究所で非道な人体実験を施されてきた。研美の目的を知り、劉 翡翠とともに実験中に研究所を脱出する。普段は研美研究所から持ち出した血清を使用することでセイクリッドテイカー(悪石)になっても自我を保っていられている。研究所脱出後はあらゆる手段を使って研美を暗殺しようと企てる。研美を襲撃した際に出会った、同じセイクリッドテイカーのアルマには度々接触を試みる。能力は、物質を変形させる力を持っている。

  • 劉 翡翠(ラウ・フェイゾォイ)

    劉 翡翠(ラウ・フェイゾォイ)

    幼い頃に兄の劉 紅玉とともに研美研究所に保護されたセイクリッドテイカー。物静かで大人しい性格でいつもナイトの身を案じている。ナイトの唯一の理解者。研美を殺害するために悪石となって行動するナイトのために自らの血で血清を作っているが、効果はみられなかった。ルリを拉致して、ルリの血を使って血清を作った時にルリと共鳴していた。

  • 劉 紅玉(ラウ・ホンユー)

    劉 紅玉(ラウ・ホンユー)

    劉 翡翠の兄。幼い劉 翡翠とともに研究所に保護されたセイクリッドテイカー。まだ幼かったナイトに寄り添い、研究所での生活の中で唯一人間として接してくれた人物。性格は温厚で弟思い。研究所の人間たちからフェイやナイトを守るために自ら率先して実験に参加していたが、藍羽家への刺客として送られる時に、人工的にセイクリッドセブンの力を無理やり引き出されて自我をなくし、悪石となって暴走した。鏡の父親の自爆に巻き込まれて身体は半壊し、その後は研究所で隔離されていた。

  • 悪石人間「0号」

    悪石人間「0号」

    劉 紅玉が人格を失って悪石になった姿。藍羽家を襲撃した時に鏡の父が仕掛けた爆弾の爆発に巻き込まれて身体が半壊し、その後は研究所で保管されて研美に利用され、ナイトやアルマたちを襲わせていた。フェイが作った血清によって人間だった頃の記憶を思い出すが錯乱状態に陥り、目の前に現れた金田を自身の炎で焼き殺す。だがその隙をつかれて研美にコアを奪われ、赤い結晶となり朽ちてしまった。

  • 研美 悠士(けんみ ゆうじ)

    研美 悠士(けんみ ゆうじ)

    セイクリッドの力を研究している「研美研究所」の所長。表向きはセイクリッドセブンの力を持つ人間の保護を行っているというが、研究所の本来の目的は、セイクリッドセブンの力を研究するために、連れてきた子どもたちを法的に存在しない人間にして非道な人体実験を行っていた。他にも擬似的にセイクリッドセブンの能力を発動可能にする外部装甲服「アーティジェムスーツ」や、悪石の状態でも意思を維持可能にする血清などの開発を行っている。

  • SP

    SP

    研美のSPとして日本にやってきた女性。本名は不明。ナイトが襲撃してきた際には研美同様、アーティジェムスーツ「アラクネ」でナイトと同様かそれ以上の力で戦う。本来の目的は、研美が神の座に相応しいか監査しにやってきたセイクリッド・パーサーだと研美は言っていた。

  • 金田

    金田

    研美研究所の研究員。研美の側近であり、研美の本来の目的を知っている。研究所のセイクリッドテイカーのことを人間としてではなく、ただの実験体として扱っており、ナイトが研究所を襲撃した際にナイトのことをゴミと称している。藍羽家への襲撃では研美の指示通りに劉 紅玉の力を人工的に引き上げさせ、自我を崩壊させてして悪石にした張本人。最後は目の前に現れた錯乱状態の悪石0号の炎によって殺害される。

  • 6号

    6号

    研美研究所のセイクリッドテイカーの一人。河童のような姿をしており、水を自在に操れる。ナイトとの実験ではナイトに切断された腕を水によって復元させたり、水を操りナイトを水の中に閉じ込めて凍結させるなどセイクリッドの力を自由に扱っている。拘束された状態のフェイに「食ってやる」という発言をするなど、人間としての自我を失いかけている。

  • 丹童子アルマ(たんどうじ アルマ)

    丹童子アルマ(たんどうじ アルマ)

    ナイトと同じくセイクリッドセブンの力を持つ少年。幼い頃はまだ力をコントロールできずに暴走させてしまい、中学生の頃に高校生18人を病院送りにしてしまう。それからは周囲の人間を避けるようになるが、突如目の前に現れた藍羽ルリとの出会いをきっかけにセイクリッドテイカーとして悪石と戦うことを決意する。

  • 藍羽ルリ(あいば ルリ)

    藍羽ルリ(あいば ルリ)

    アルマの元に現れた謎の美少女。17歳。藍羽財閥の令嬢。幼いときに悪石に両親を殺され、姉のアオイは身を守るために結晶の中に閉じこもってしまい現在も当時の12歳の時のまま出てこれずにいる。そんなアオイを脅かす恐怖を取り除くために悪石の殲滅を決意する。

  • 藍羽アオイ(あいば アオイ)

    藍羽アオイ(あいば アオイ)

    ルリの双子の姉。5年前のクリスマスに藍羽家の別荘での悪石の襲撃により眼の前で悪石に両親を殺害され、自身が殺される直前に身を守ろうと極限状態でセイクリッドセブンの力を発動ざせ、自ら結晶の中に閉じこもってしまった。体は仮死状態で12歳の姿のまま結晶化している。アルマがセイクリッドテイカーとしての力の影響を受けて結晶状態が解かれ、自身のセイクリッドセブンの力を使って、ナイトをセイクリッドナイト・リベレイターへと変身させる。

シーン

石の力によって日常を壊されてきたナイト、翡翠、紅玉の3人の軌跡。そしてナイトは自らのイシを呼び覚ます。

  • 6号と17号(ナイト)による実戦。6号は全身が悪石の姿になっており、フィールドにある水を使ってナイトを襲う。一方ナイトは未だセイクリッドセブンの力を出しきれず、両腕だけを変身させ敵が放ってきた氷の針を武器に変えて応戦する。

  • ナイトの実力を発揮させるために拘束された状態の翡翠を実践中に投入させるが、悪石状態になったナイトは6号を吹き飛ばし、翡翠を抱きかかえて研美たちの包囲網を突破して研究所からの脱出に成功する。

  • 研美のもとに現れたSP。本名はなく、不思議な雰囲気を纏った少女。自ら研美のSPになることを申し出る。研美は彼女のことを、自分が神の座に着くに足る人物か監査するためにやってきたセイクリッド・パーサーだと金田に説明している。

  • 研美の研究所から脱出して1年ナイトは研美を殺害するために奇襲をかけるが護送していた鏡やその場に駆けつけたアルマ達によって奇襲は失敗に終わる。

  • 研究所へ入所した当初は、両親にこの研究所へ売り飛ばされたという事実にまだ幼いナイトの心は荒んでいた。周りのテイカーの子たちともよくトラブルを起こしていた。

  • 一人研究所に馴染めていなかったナイトを紅玉は優しく接していた。紅玉と翡翠はナイトと同室で、翡翠が夜中に寂しくなって泣き出した時にはいつも紅玉がロシア民謡を翡翠に読み聞かせていたとナイトは語っていた。その民謡ではカエルにされてしまった少女を王子様が助けるお話で翡翠の心の支えになっていた。

  • 紅玉がテイカーとして覚醒してからはナイトたちは分断されるようになった。ナイトが檻の中へ隔離される際、翡翠と紅玉が金田に連れられて部屋へやってきた時、紅玉は動きがぎこちなく、喋り方も片言で檻に閉じ込められているナイトを指差して「ナイト……王子様……」と翡翠に話していた民謡に登場する王子様とナイトを被せてつぶやいていた。この日以来、翡翠とナイトは紅玉に会うことはなかった。

  • 藍羽財団に研究所の秘密がバレて、資金援助を切られそうになった研美は、金田と紅玉をを藍羽家の元に送り込む。金田によってセイクリッドセブンの力を人工的に引き上げられた紅玉の人格は崩壊してしまい、悪石となって藍羽家の使用人やルリの両親を惨殺。その後、鏡の父の自爆に巻き込まれて身体は半壊し意識のない状態で研究所に回収された。

  • 完全に悪石となってしまった紅玉と対峙した翡翠とナイト。ナイトは紅玉がもう人間に戻れないことを悟り、自らの手で紅玉を楽にしてやるしかないと翡翠に伝える。

  • 翡翠は血清さえあれば紅玉を元の姿に戻せると信じてナイトの元を離れる。

  • 三浦半島に現れた2体の悪石を撃退したアルマを見て、ナイトはアルマが自分よりもセイクリッドテイカーとして成長し、力を増していることに驚き、疑問を抱く。アルマになぜ非力な人間のために力を使えるのかとアルマに問う。アルマは、これまで人を傷つけることしかできなかった自分だが、今は誰かの助けになっている。だからナイトのその力も誰かを守る事ができる力なんだと説く。だが、紅玉を救えなかった事があり、ナイトはアルマの言葉を最後まで否定していた。

  • 研美がルリの心臓を取り出す手術を行った直後、ナイト、そしてアルマや鏡が研美研究所へ襲撃を掛ける。ナイトは施設に放たれた悪石となった紅玉と対峙し、己の手で紅玉の命を絶とうとするがアルマたちと一緒に侵入していた翡翠と再会し、翡翠が持ってきた血清で紅玉を元の姿に戻そう可能性に賭ける。

  • 血清を打つことに成功したナイトと翡翠。だが、紅玉の身体は元に戻らず過去に金田たちにされてきた仕打ちに対する怒りと、泣いている翡翠の姿を思い出しさらに暴走し研美や金田達のいる手術室に行き、目の前に現れた金田を焼き殺す。その隙をつかれ、紅玉は心臓を抉り出され赤い結晶となって朽ちてしまう。

紅玉のコアを手に入れた研美は、その純度の高い石を自らに吸収し強靭な力を手に入れる。その力を更に高めるためにアルマやルリのコアも狙ってくる。ナイトも応戦するが翡翠を盾に取られて本来の力を発揮できず、力の一部を研美に吸収されてしまう。翡翠が自分のせいでみんなが研美に追い込まれていく情景を見て自分の存在を否定し始めてしまう。

ナイトは目覚めたアオイからセイクリッドセブンの力を受け取り、アルマのようにセイクリッドナイト・リベレイターへと変身させる。そして研美によってさらに歪められたセイクリッドセブンのコアに取り込まれてしまった翡翠を助けに飛びたった。

WORLD

セイクリッドセブンは地球に飛来7つの特殊な力を持った石であり。その石に触れたものを「セイクリッドテイカー」へと変える力を持っていた。セイクリッドセブンには善石(ヨシ)と悪石(アシ)があり、鬼瓦やアルマなど過去に何らかのきっかけで飛来した石に触れてしまったことでセイクリッドテイカーの力を扱えるようになった。

  • 幼い頃のナイト。これまで自分たちが研究所で穏やかに過ごせてきていたのは紅玉が自らの意思で自分の身を実験に差し出していたという事実を知らされる。

  • ルリと初めて出会った頃のアルマ。突如鉄骨がルリの上に落下してきた際に、能力を使ってルリを助けた。これが初めて能力を制御できた時だった。