無限戦記ポトリス

©ポトリスアニメ製作委員会

作品名

無限戦記ポトリス

作品名
(ひらがな)
むげんせんきポトリス
Title
(英語表記)
TANK KNIGHTS POTRISS
放送開始2003年4月5日
放送終了2004年3月27日
話数全52話
スタジオ第8スタジオ
主題歌 OP 「超時空的DNA」 歌/COOL(第1~26話)
  「大地のスクラム」 歌/ENVY(第27~52話)
ED「ALIVE~the way to there~」 歌/COOL(第1~26話)
  「ハレバレHello,Days」 歌/ENVY(第27~52話)
  • キャスト

    ドラゴンブルー/川本克彦
    タイガーバレル/咲野俊介
    デュアル・ロゼ/茶風林
    デュアル・キャリー/神谷浩史
    キャノンガム/三宅健太
    ユウマ/白石涼子
    クロスダーガ/竹若拓磨
    カタパルトカタ/立木文彦
    ポセバイユート/天田真人
    マインスポーケン/青山 穣
    マルチココパ/岸尾大輔
    ダークポトリス/土師孝也
    レーザーパサマ/目黒未奈
    セコインガル/上田祐司
    イオンエルガー/杉本ゆう
    黒魔龍/小杉十郎太
    アイオー/宮田幸季
    赤魔龍/泉 尚摯

  • スタッフ

    企画/サンライズ、SBS Productions
    企画協力/ DONG WOO ANIMATION
    原案/インターネットオンラインゲーム「FORTRESS(ポトリス)」より
    シナリオディレクター/飯岡順一
    シリーズ構成/藤田伸三
    キャラクターデザイン・アニメーションディレクター/高谷浩利、Yoon Seok-Ho
    美術アイデア/青木智由紀
    美術監督/東條俊寿、Lee Hoey Young
    色彩設計/斉藤 恵
    デジタル編集/森田清次
    プロダクションコーディネーター/Cho Kum Nam
    音響ディレクター/三好慶一郎
    音楽フロデュース/眞野 昇、中道秀雄、前山寛邦
    音楽/椎名KAY太 福島祐子
    総監督/鴫野 彰、Nam Jongsik
    プロデューサー/青木俊志(テレビ東京)、笹田直樹、長谷川徹

ストーリー&解説

韓国製人気オンラインゲームを、アニメ向きにアレンジした異色作

【ストーリー】
機械生命体ポトリスたちの世界、ポトリスワールドの征服を企むダークポトリス総統を倒すため、伝説のポトリス・ナイツが立ち上がる! 窮地に陥った彼らの前に突如出現したのは、なんと人間の子。ユウマと名乗るその少年は、ポトリス・ナイツのリーダーたるドラゴンブルーと合体することで、比類なきパワーを発揮する突然変異体だったのだ。悪の象徴、バベルタワーを破壊し平和を取り戻すための戦いは続く。各地に点在する同志たちも次々と立ち上がり、ダーク軍を粉砕。集結したポトリス・ナイツたちの力で、ついに敵の本拠地ダークシティは解放され、バベルタワーは粉砕された。だが、真の闇の力は残された。そもそも、この機械生命体の世界を作ったのは誰なのか、そして闇の正体とは…?

【解説】
韓国で大人気の対戦型オンラインゲーム『ポトリス』をモチーフにして製作された作品で、世界設定やキャラクターデザインはオリジナルとして考案された。キャラクター設定に際しては、勧善懲悪路線をベースに、人間型キャラクターを副主人公として加えるなど、低年齢層を意識している。なお、2003年4月より1年間、講談社「コミックボンボン」に同タイトルでコミック連載もされた。

キャラクター

正義のポトリス・ナイツ対悪のダーク軍という対決構図に加え、世界の背景にあるこの世界の創造者=人間という陰の存在も見え隠れする。この世界で人類は「ストレンジャー」と呼ばれる特異な存在である。

ポトリス・ナイツポトリスワールド解放のために立ち上がった勇者たち。全部で9体存在し、各地で抵抗を続けている。全員タンク型の機械生命体で、生物型に変形してバトルすることも可能。

  • ユウマ

    ユウマ

    ダーク軍の究極兵器、超時空破壊砲による影響で、突然ポトリスワールドに召喚された人間の少年(ストレンジャー)。なぜか記憶をすべて失っている。

  • ドラゴンブルー

    ドラゴンブルー

    通称「青龍のキャロット」。本編の主人公で、正義感が強い実直なタンク。ポトリス・ナイツのリーダーである。ストレンジャーであるユウマとの合体で、パワーアップ可能。

  • タイガーバレル

    タイガーバレル

    通称「白虎のデューク」。直情的で熱血漢ながら、性格は軽く女性(型タンク)にはからっきし弱い。ポトリス・ナイツたちのサブリーダー的存在でもある。

  • ロゼ&キャリー

    ロゼ&キャリー

    通称「鳳凰のミサイル」。双子の兄弟で、兄のデュアル・ロゼがミサイル部分、弟のデュアル・キャリーが戦車の本体である。通常は合体しているが、変形時は分離して戦う。

  • キャノンガム

    キャノンガム

    通称「ラビュリントスの王者」。ミノタウロス型タンクで、砲撃力は強烈無比。幼少期の事故で、両親を亡くしている。

  • クロスダーガ

    クロスダーガ

    通称「ユニコーンのクロスボウ」。一角獣型タンクで、故郷の森をダーク軍から守るべく、奮戦していた。

ダーク軍ダークシティを本拠地とし、ポトリスワールド征服を企む闇の軍団。手下のレーザーパサマたちは、もともとポトリス・ナイツであり、物語ラストでは味方として復活する。

  • アイ・オー

    アイ・オー

    ストレンジャーを追いつめ、駆逐するために生まれた「スナイパーストレンジャー」と呼ばれる存在。ユウマを消滅させることを目的に、ダークポトリスに力を貸す。

  • ダークポトリス

    ダークポトリス

    ダーク軍の首領。市民たちを強制的に徴用し超時空破壊砲などの兵器を製造させ、世界を恐怖と力により支配しようと企む。自らの戦闘力もポトリス・ナイツをはるかに凌駕する。

  • レーザーパサマ

    レーザーパサマ

    通称ワイバーン。ブルーに対して強烈なライバル意識を燃やしている。ダーク軍幹部三人衆の筆頭株だが、常にブルーたちにしてやられる損な役回り。

  • セコインガル

    セコインガル

    通称クラーケン。作戦指揮に長けている頭脳派の幹部だが、どこか抜けている。水中作戦が多く、戦艦による都市攻撃などを得意とする。

  • イオンエルガー

    イオンエルガー

    ダーク軍唯一の女性幹部。分身であるサテライトを使った空中作戦を得意とし、性格的にはきわめて高飛車で気位が高い。心中では他の幹部を軽蔑している。

  • ブラックデビルタンク・黒魔龍

    ブラックデビルタンク・黒魔龍

    ダーク軍にあって常に単独行動をとる孤高の戦士。ブルー打倒に命をかけており、その生きざまはナイツたちにも一目置かれるほど。

シーン

物語前半がダーク軍との戦いとポトリス・ナイツたちの集結編。後半はダークシティ陥落と平和の到来。更にラストで「スナイパーストレンジャー」登場により「ポトリスワールド」の謎に迫るクライマックスへと繋がっていく。

  • ユウマはナイツたちの切り札的存在。彼の生体エネルギーは、ブルーと合体することで強烈なパワーアップをもたらすことも可能だ。

  • 評議会議員でもある少女クレール・ダンの説得に耳を傾ける市民たち。反ダーク軍の意識は、こうして確実に広がっていく。

  • マイン&マルチ兄弟。最初はダーク軍の科学者として登場する二人だが、頼もしい仲間のナイツとして協力してくれることになる。

繰り出せ! 合体攻撃「三位一体 光の剣」!!

ポトリス・ナイツたちは、タンク形態→生物型変形、そして3体による合体攻撃、というバリエーションでバトルする。

  • ロゼ&キャリー、ドラゴンブルー、そしてタイガーバレルの3体による合体攻撃が「三位一体、光の剣」。後半では「超無限合体オメガ激烈弾」などのパワーアップ技も登場する。

  • 反ダーク軍の拠点エクスプロシティへ入り、大歓迎を受けるポトリス・ナイツたち。だが、ここにも敵の罠が待ち受けていた。

  • ダーク軍が支配する中央運河を突破するためにブルーが考案したのが「波乗り作戦」。奇想天外な方法で勝利することも多かった。

  • ダーク軍地底基地へ突入し、市民たちを解放するポトリス・ナイツたち。必要に応じて生物型に変形し、行動することが多かった。

ダーク軍の闇の象徴、「バベルタワー」

物語前半部ではダーク軍の拠点ダークシティへ進み超時空破壊砲を無力化させることが目標だった。
ナイツたちの都市解放と進軍、敵の秘密兵器登場などポイントも多い。

  • バベルタワーに設置された超時空破壊砲は、ユウマの生体エネルギーによって急激にパワーアップする。発射前に破壊できるかが、中盤のクライマックスシーン。

  • ダークポトリス総統と、手下のトルーパーたち。比較すると、総統の巨大さと威圧感がよくわかる。

  • 超絶なる破壊力を誇るダークメガタンクの無差別砲撃で村々は廃墟に。破壊するためにナイツたちはタンク内部へと潜入した。

別世界の生物「ストレンジャー」その秘密とは?

ポトリス=機械生命体の世界にやってきた人間、ユウマは「ストレンジャー」と呼ばれた。
彼を追ってきたアイ・オーもまた世界を変えるほどの力を秘めていた。

  • 記憶を失っているユウマの本名はわからない。「ユウマの実」と呼ばれる人間用の果物が、彼のネーミングの由来だ。

  • ユウマを追うように、この世界に召還されたアイ・オー。だが彼の正体は「スナイパーストレンジャー」。そしてその使命は、ユウマを抹殺することだった。

  • 人がこの惑星を支配していた時代に、機械と融合し、無限の力を生み出せる突然変異体が生まれた。それが「ストレンジャー」だった。

  • ポトリス・ナイツのライバルだった黒魔龍は、ダークシティ陥落を前にして、味方のはずの赤魔龍と仲間割れを始める。

  • アイ・オーとともに新たなダークポトリスの部下として登場した、暗闇隠密隊の4人の忍者たち。最終兵器のパーツ集めが彼女たちの使命だ。

  • 勢揃いした9人のポトリス・ナイツたち。最終的には敵側にいたナイツも加わり、総勢12人でダークポトリスとの最終決戦にのぞむことになる。

WORLD

機械生命体たちの世界ながら自然環境は地球と変わらない、それがポトリスワールドだ。さらに、各地には彼らの前に住んでいた先住民=「人」が遺した、不思議な遺跡なども散見される。

  • 砂漠の中に忽然と出現した謎のピラミッド。ここで、多くのポトリスたちが行方不明になっているという。

  • ダークポトリスに占領されていた魔都ダークシティはナイツたちに解放され、ピースシティという名前で生まれ変わった。

  • ありし日の平和なアルニスの森。ダークポトリスが出現する以前には、世界中にこうした美しい光景が広がっていた。

ゲーム発のアニメが、今度はゲームを進化させた

アニメのキャラクターたちが、そのまま本家『ポトリス』に移植。これらアニメでなじみのある世界が、ゲーム上でも再現された。

ゲーム発のアニメが、今度はゲームを進化させた

オンラインゲーム『ポトリス』は2001年10月にバンダイゲームベンチャーから日本でのサービスを開始し、その後ガンホー・オンライン・エンターテイメントに移管されて続編『ポトリス2』が運営された。これとは別に『無限戦記ポトリス』そのものをフィーチャーしたゲームも、バンダイから2003年に登場している。『無限戦記ポトリス 戦え!ミッションリーダー』は『ポトリス2』のオフライン版PCゲームで、アニメに登場したキャラクターが使えたり、ユウマがゲーム内容を解説してくれたり……と、いわば『ポトリス』の入門版としての役割を果たしていた。アニメで発展した世界観が、ゲームに還流したとも言えよう。