ザブングルグラフィティ

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作品名

ザブングルグラフィティ

作品名
(ひらがな)
ざぶんぐるぐらふぃてぃ
Title
(英語表記)
Xabungle Graffiti
公開日1983年7月9日
話数全1話
スタジオ第2スタジオ
主題歌OP 「疾風ザブングル」 歌/串田あきら
ED 「GET IT」 歌/MIO
IS 「Coming Hey You」 歌/MIO
  • キャスト

    ジロン/小滝 進
    エルチ/横尾まり
    ラグ/島津冴子
    ブルメ/古川登志夫
    ダイク/山下啓介
    チル/ TARAKO
    コトセット/広森信吾
    アーサー/塩沢兼人
    ビエル/森 功至
    ティンプ/銀河万丈

  • スタッフ

    製作/伊藤昌典
    企画/山浦栄二
    原案/矢立 肇
    原作/富野由悠季、鈴木良武
    キャラクターデザイン/湖川友謙
    メカニカルデザイン/大河原邦男
    メカニカル設定/出渕 裕
    美術/池田繁美
    編集/布施由美子(井上編集室)
    録音/藤野貞義
    音楽/馬飼野康二
    構成演出/菊池一仁
    監督/富野由悠季
    プロデューサー/中川宏徳

ストーリー&解説

お遊び満載の青春グラフィティ

【ストーリー】
荒野の惑星ゾラに生きる人々は、「三日間の掟」を唯一絶対のルールとして暮らしていた。殺しも盗みも3日逃げきればお咎めなし。しかし、少年ジロン・アモスは、3日を過ぎても両親の復讐を諦めない。交易商人の娘エルチや、少年野盗団の少女ラグら、彼に出会った人々は次々にその「こだわる心」に巻きこまれ、やがてそれはゾラ全体を揺るがす流れへと拡大していった。

【解説】
TVシリーズ『戦闘メカ ザブングル』の総集編映画化。同時公開された『ドキュメント太陽の牙ダグラム』とは大きく趣向が異なり、ストーリーを順に追うのではなく、各キャラクターの名場面を青春グラフィティ的に振り返るかたちで構成。TVでは死んだと思われていたアーサー・ランクが、失明したエルチを救うラストも追加された。

キャラクター

明日をも知れぬ乾いた大地は、今日を生き抜き明日へと駆け抜けるバイタリティと、仲間を思う熱い絆を育んだ。

  • ジロン・アモス

    ジロン・アモス

    「三日間の掟」を破り、両親の敵を追い続ける少年。

  • エルチ・カーゴ

    エルチ・カーゴ

    交易商人カーゴの娘。支配者イノセントの文化的生活に憧れる。

  • ラグ・ウラロ

    ラグ・ウラロ

    砂漠の野盗団サンドラットの女リーダー。ジロンに好意を抱く。

  • ティンプ・シャローン

    ティンプ・シャローン

    ジロンの両親の仇。正体はイノセントの仕掛け人。

  • アーサー・ランク

    アーサー・ランク

    イノセントのリーダー。抵抗力が弱く、クリーンルームで生活する。

シーン

砂塵渦巻く荒野の星を、こだわり野郎が駆け抜ける。単細胞だが生一本、熱いハートが出会う人々を巻きこんで、いつの間にやら大世直しだ!

君は走るか、俺たちゃ走る!(キャッチコピー)

  • 太陽を背景に立つジロンのシルエットで始まるTVシリーズのオープニングを踏襲。

  • エルチの文化事業プロポピエフ一座の面々。しかし、騒動ばかりで本業どころではない。

  • 多様な武器を使いこなすザブングル。戦闘力はウォーカーマシンの中でも非常に高い。

  • エルチとラグは恋敵同士。ジロンをめぐって、小競り合いを引き起こすこともしばしば。

  • ウォーカーマシン戦ではジロンが乗る最新型ギャリアを圧倒する程の戦闘力を誇るトロン・ミラン。しかし直後のアイアンギアーとイノセントとの戦いに巻きこまれて死亡する。

  • TV版のアイキャッチまで、随所にはさまれる大サービス。

  • 凍結対策の頬かむりが可愛い、寒冷地仕様のアイアンギアー。

  • エルチ一途がひたすら健気なファットマン。洗脳された彼女を追う姿は切なさを誘う。

  • シリーズ随一の美形キャラ、アーサー・ランクに、女性陣大興奮。

  • 衛星軌道から飛来するミサイルを素手で受け止めるギャリア。必殺、ICBM投げ!

  • エルチを洗脳していたドクター・マネ。だが正気に戻ったエルチから攻撃を受けてしまう。

  • 倒すはビラムとカシムのイノセント。ジロンたちは最終決戦のため、Xポイントへ向かう。

  • ジロンからプロポーズされたエルチは、彼とともに生きていくことを決意する。

イノセントの聖域の外側に張りめぐらされた電流にシビれて、カンカン踊りするプロポピエフ一座。こんな小ネタが満載。

ファンのためのお祭り的名場面集

もともと、登場人物たちが自分のシリアスな演技に照れる楽屋オチ的ギャグが頻繁に登場した『ザブングル』だが、『ガンダム』以来のアニメブームの最中に製作された作品らしく、1年間観つづけてきたファンのためのお祭りとして製作されたこの劇場版では、さらに暴走気味にエスカレート。画面にツッコミテロップがはさまれ、関西地区では未放映の第27話に登場した人気キャラ、トロン・ミランのサービスカットはリピートされ、未完成の白い動画をそのまま流して「間に合わないとこうなっちゃう」と、製作現場の楽屋オチまで登場。送り手自身によるセルフパロディ的な楽しさにあふれていた。