特集
SPECIAL
- コラム
【第14回】高橋良輔の言っちゃなんだけど
『言っちゃなんだけど……その14』
前回は“選択と決断”とかいいながら、
「世の中にありがちな“先延ばし”の話だったねえ」
とか言われちまった。まったくその通り、よく考えると日常の8割がとこ先延ばしの連続である。あれもやっていない、これもやっていないが山積みだぁ……今年も終わっちまうししぃ……嗚呼!
ところでこの『言っちゃなんだけど』ですが、今回で終わりであります。
「ええっ!?」
っと驚いてくれるか、
「あそう」
と流してくれるかはわからないところではありますが、突然ですが終わりであります。いえ本当は最初から矢立文庫編集長とは半年連載の約束でありまして、言ってみれば予定通りと言うことでありますが、まあ、言っちゃなんですが、転んでもただ起きないのがあたしらの流儀で。
「さあて、助走が終わったところで、編集長次何いきましょう?」
「えっ!? ええ? な、何かいきますかあ?」
不意打ちは作戦の要諦、
「弾みがついちゃっていますからねぇ、何でもいけます。なんならSFアクションものの長編なんか、いやいや本格時代劇ものなんかもいいかも」
「いや、いやいや、ちょっと待ってください。ちょっと…」
戸惑い、困惑、不信、疑問に猜疑、あれやこれや、
(言っちゃなんだけど、この年寄りめ面倒なことを)
と思ったかどうかは分かりませんが、
「フ、フィクションよりノンフィクション、旅行記いきましょう旅行記! 良輔さん結構外国行ってるでしょう。ほらアラスカとか何回も」
「まあ、確かに他の忙しいアニメ関係者と違って、南極と南米以外はたいがい…」
「そ、それいきましょうそれ!」
と言うことで来年からはリスクの少ない、何だそれ!? まあ自分で言うのもなんですが、長編小説連載よりはるかにリスクの少ない旅行記……のようなものを連載いたします。題名も決まっておりませんが、どうぞお楽しみに。