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「ゼーガペイン」シリーズ 下田正美監督スペシャルQ&A企画【第3弾】
2006年に放送されたオリジナルTVアニメ『ゼーガペイン』の後日譚となる新作『ゼーガペインSTA』。
その公開を記念して、8月31日(土)に千葉県・舞浜のシネマイクスピアリにて「『ゼーガペイン』リセット祭り2024@舞浜サーバー」を開催。
本編の上映に加え、メインキャストと下田正美監督が登壇するトークショーが実施され、事前に「サンライズワールド」で募集した質問に答えるコーナーが設けられた。
下田監督宛ての質問で、惜しくもトークショー時に答えることができなかったもののなかから、いくつか特別にお答えいただいたので、是非お楽しみあれ!
――『STA』について、「レミニセンス編」と「オルタモーダ編」の繋げ方で苦労された点がありましたら、教えていただきたいです。
(ニックネーム:キーホルダー扱いされる紫色のうさぎ さんより)
下田 苦労はありませんでした。が当初、『ゼーガペイン』を初めて鑑賞されるお客様にTVシリーズと『ゼーガペインADP』で起こったことを『STA』で説明しようと思いましたが、情報量を考慮して断念しました。そこで「興味があるなら見てもらった方が早い」と判断して、回顧録として「レミニセンス編」をインデックス的に構成しました。量子サーバーやデフテラ、アビスとシン、ホロボルトなど『STA』に直結する単語や台詞を集約しました。
――『STA』の中でアビスが出てきてキョウたちを援護し、しかもカミナギとシンとの繋がりを理解しているようでした。あのアビスはテレビ本編のアビスとは別の個体なのでしょうか。ガルズオルムの残存部隊の中には、復元者の生き残りというのもいるんでしょうか。
(ニックネーム:ダブる さんより)
下田 アビスは最後の一個体です。無傷の状態で描きましたが本当はTVシリーズの最終戦で「ボロボロの状態でクラウドに残っていた」設定です。この後デフテラミサイルに乗って、地上に降り立ちます。それよりも、分かりづらかったようですがナフシャは複数存在します。『ADP』で最初に登場した個体が『STA』ラストで登場した存在。ジフェイタスに居た二人はサバトへ移動。更に「レミニセンス編」の戦艦ブリッジの三人。何故か感情を残しブチ切れる不完全な個体、他。
――映画終盤でキョウが乗ってきたアルティールはTVシリーズ本編でも乗っていたものだと思いますが、左腕を修復していなかったのは何故でしょうか? オケアノス等を新造しているので余裕が無いわけではないとは思います。やはり生身のキョウが戦うことを想定してはいなかったのでしょうか。
(ニックネーム:side さんより)
下田 熱心に視聴していただきありがとうございます。舞浜オーシャンパンチで欠損した左腕を修復していなかった理由は単純です。セレブラムは、肉体を再生したキョウを戦闘に参加させるつもりは無かった。故に物資不足も相まってキョウの機体の修理を優先する理由は無いのです。
――TVシリーズでは、OP映像に花が複数登場していたり、11話冒頭でのアークとクリスが一緒にいた向日葵畑や、19話でルーシェンがシズノ先輩を尋問する際に置かれていた青い薔薇など、全話を通して植物、特に花に関する描写が多く感じ取れました。その中でも、20話でキョウちゃんがイェルに対して、シズノと名付けるシーンに写り込んだオニユリが特に印象に残っています。これらの植物や花が写り込む描写は、どの様な意図をもって演出されたのでしょうか? 花言葉等を意識されたのでしょうか? よろしければ教えて頂きたいです。
(ニックネーム:田中マリア さんより)
下田 注目してくれて感激です。『ゼーガペイン』における花の描写は、美しさと儚さの同一表現であり、その実体に主人公たちが触れる事の出来ない現実を重ねています。EDファーストカットの花にも注目してください。
――TVシリーズ放送当時のネット上の情報か、ムック本の記事かは覚えていませんが、ガルズオルムにはセブンデイズと呼ばれる幹部がいるとか、セレブラントの中にもより上級のアッパーセレブラントがいる、などの裏設定がある、という話を聞いた記憶があります。そのような設定の真偽と、もし本当にあった設定なら、可能な範囲でそれらにまつわるお話を聞かせていただきたいです。
(ニックネーム:元岡山サーバー民(今は千葉サーバー民) さんより)
下田 発表した映像作品が全て、ではあります。裏設定というよりまだ使用していない設定であったりキャラクターは存在するので、この先『設定資料集』などでも可能な限り情報の開示があるかもしれません。ご期待ください。