10月1日(金)から始まった、サンライズとバンダイナムコピクチャーズの作品を連日上映するイベント「サンライズフェスティバル2021 REGENERATION」(サンフェス2021)。10月17日(日)は『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』より、
第22話「刻限のゼルトザーム」
第24話「ビルドダイバーズ」
第25話「僕が描く未来(あした)へ」
第26話「Re:RISE」
をセレクト上映。
さらに、上映後にはゲストとして、綿田慎也監督、シリーズ構成のむとうやすゆきさん、岡本拓也プロデューサーが登壇し、サンライズ・早川春菜さんの司会進行によるトークイベントも開催されました。
この記事では、新宿ピカデリーで開催された本イベントのレポートをお届けします。
まずはじめに、「今回上映した回で注目してほしいポイントやこだわったところなどをお聞かせください」という質問に対し、
綿田
「22話はシナリオの段階でかなり重たい話になるだろうなと思っていました。ですが、それくらいパワーのあるシナリオをいただいたので、これがひとつの“最終回”になってもいいんじゃないかという気合を込めた話数でしたね」
むとう
「いろいろありますが、前作とのリンクというか、第24話のヒロトとリクの最後のシーンはとくに気を遣っています。リクたちを立てながらヒロトも、2人ともいい子なんだなと思えるようにしました」と語られました。
岡本
「 “音楽”ですね。木村秀彬さんの劇伴が素晴らしかったことは言わずもがなですが、第22話、25話の「HATENA」、第20話のスペシャルEDもそうですが、アーティストの方々のご協力もあり、主題歌の使い方は非常によくハマったと思います」。
と回答。
また、綿田監督は第22話について
綿田
「サタニクスガンダムのお披露目回ということは、予定として決まっていて。ガンダムファンに対して“ドリル”っていうのがどれだけ受けるのかなっていう不安もありましたけど、デザインができた時点で「これを最大限かっこよく見せてやろう」とは決めていたので、OP曲の「HATENA」をあててかっこよくなるように演出しました」
と語られました。
第25話「僕が描く未来(あした)へ」での“合体”に関する質問へ移ると、
綿田
「合体は最初のほうから想定していました。そのあたりは『ガンダムビルドファイターズトライ』の頃からやってみたいとは思っていたのですが難しくて。でも『ビルドダイバーズRe:RISE』では話の構成と合わせてうまくはめることが出来ました。ヒロトたちは元々仲の良い子たちが集まったチームではないので、あえて合体を想定しているような各機体のデザインにはせず、バラバラのものがひとつになるという見せ方にしていて、むとうさんにもシナリオを調整してもらってこういう形が取れたと思います」
むとう
「ホビーアニメの常である、ガンプラ主導でそこに話を合わせなければ、というのではなく、ドラマありきでやらせていただけて、バラバラだったみんなが心をひとつにする瞬間が機体の合体とシンクロしていますので、観ていて違和感のないものになっていると思います」
と当時の制作背景が各々から明かされました。
次に、むとうさんへの“前作『ガンダムビルドダイバーズ』からのキャラクターとの関連性” や”制作に影響したこと”に関しての質問に移ると、
むとう
「この作品に呼んでいただいたのが『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』真っ最中の時で、気分がかなりシリアス寄りだったんです。「ガンプラアニメ」モードに切り替えられるかな?と思ったのですが、お題がよかったといいますか、前作の“サラを助けたリク”を受けて、今度は“サラを助けられなかったリク”をやりたいという綿田監督の意向がとてもしっくりくるところがありました。初期段階では主人公が誰をどんなふうに失ったか、というところは決まっておらず、そのまま脚本が進み、具体的な設定をきめてからさかのぼって序盤の細部を調整する、という手順を踏んでいます。ヒロトの背景についてのアイディアは、前作の終盤で書かせていただいた話数がたまたま呼び水になった感じですが、描写に慎重さを要するもので、先出しの回想でヒロトに本当にAVALONの隊服を着させてしまっていいですかと制作現場から問い合わせが来たときに腹をきめた感じです」
と回答。
前作でむとうさんが制作に携わられたエピソードと今回上映はされていない第19話と第20話との話も絡めて話を聞くこともでき、『ビルドダイバーズRe:RISE』を制作するに至った経緯を聞かせてもらうことができました。
その後もトークは続き、タイトルを『ビルドダイバーズRe:RISE』と名付けた経緯や、登場キャラクターの名前の由来元である、過去のガンダムシリーズ作品のキャラクター名の話など、ここでしか聞くことができない貴重な話が語られました。
最後にゲストから、
岡本
「本作はビルドシリーズの中では少し辛い展開もある作品ですが、この作品が持つ温かさがご覧になっていただいた方々の背中を少しでも押せるものになっていたらいいな、と思っています。これからもこの作品を愛していただければ嬉しいです!」
むとう
「制作スタッフ、役者陣、アーティストさんとの縁に恵まれ、いい仲間とオリジナル脚本でガンダム作品を制作できたことはすごくよかったと思います。配信から一年経ってもこうして集まっていただけて、すごくうれしいです。ありがとうございました!」
綿田
「『ビルドダイバーズRe:RISE』は途中からコロナの影響で、世の中が今まで通りではなくなってしまったこともあり、なかなかこういったイベントもなかったのですが、1年越しでこのような場を頂けて、さらにこれだけの方々に集まって頂けて、やっとお客さんの顔を初めて見ることができたというのが本当にうれしく思っています。スタッフ一同からお礼を言わせていただきたいです。本当にありがとうございました!」
とのコメントがあり、本トークイベントは終了しました。
サンライズフェスティバル2021は、10月31日(日)まで順次開催中。
この後もまだまだサンライズ作品が目白押しとなっていますので、気になる作品がありましたら、ぜひご参加ください!
イベントの詳細は、サンライズフェスティバル公式サイトをご覧ください。
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サンライズフェスティバル2021 REGENERATION『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』
[開催日]2021年10月17日(日)
[会場]新宿ピカデリー