10月1日(金)から始まった、サンライズとバンダイナムコピクチャーズの作品を連日上映するイベント「サンライズフェスティバル2021 REGENERATION」(サンフェス2021)。
その最終日を飾ったのは、YouTubeで配信された『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸』に新規カットを追加した特別編集版、『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』でした。
上映後にはゲストとして、神志那弘志監督とサンライズ制作担当・池谷浩臣プロデューサーが登壇し、サンライズ・宮村航の司会進行によるトークイベントも開催されました。
この記事では、グランドシネマサンシャイン池袋で開催された本イベントのレポートをお届けします。
まずはじめに神志那監督から、今回上映した特別編集版を制作するにあたって考えたことが語られました。
神志那
「特別編集版を制作するうえで、どこを削って、どこに新作を追加するかっていうところを考えるのが一番難しかったです。何を視点に話を作っていくか。(YouTube配信版では)虎王視点で物語を終わらせちゃったんですよ、元々そうじゃなかったのを僕が勝手に変えたんですけど。ドバズダーを倒した時点で虎王が翔龍子に戻っちゃうので、最後のお別れのシーンに『虎王がいないなー』と思って。今作ではストーリー上、虎王がリードしてきてたので、『虎王が締めるとこがない!』と思って虎王のモノローグで終わらせる形にしました。ただ虎王視点で最初から作り直していくと新作ばかりになってしまうので、脚本の永井真吾さんに『龍神丸視点の方がいいんじゃないか』と言われて『-再会-』は龍神丸視点の新作カットを中心にした構成になりました」
次に池谷プロデューサーから
池谷
「YouTube配信版の9話のラストシーンに関しては、コンテを見て『こう来たか!』とびっくりしました。神志那監督とお話ししたときに『ラストは戦部ワタルと虎王で締めるのはどうだろう?』 という話もいただいていて、いろいろ模索しながら形になったのが今作だと思います。ただひとつお願いしたのが、絵にできなかった2つのワールドでの新しいキャラクターたちの会話や何か物語などを見せられたらいいなと思って、少し強引ですがお願いして入れてもらったというところがあります」
と、今回の特別編集版での制作や構成における貴重な話が語られました。
その後もメディアミックスでの話や新規カットやキャラクター、今作における尺 (※上映時間の長さのこと)の調整における大変さ、クラマの登場におけるファンサービスカットなど話が展開され、さらに、今作が完成したのが上映の2日前だという驚きの話も飛び出し、客席からは大きな拍手が贈られました。
そしてイベントの半ばで告知コーナーに移ると、なんと今イベントで上映された『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』のBlu-ray発売と、 2022年1月7日(金)からの3週間限定劇場上映決定が発表されました。
詳細は『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』特設サイトをご覧ください。
最後に神志那監督と池谷プロデューサー から、
池谷
「去年配信したワタルの特別編集版が上映され、パッケージの発売と全国上映も展開されていくということで非常にうれしいです。30年以上前から『魔神英雄伝ワタル』を観始めてからとても長い月日が経ちましたが、アニメの中で動いているワタルは30年前と変わらないんじゃないかと思います。まだまだみなさんの中でワタルが動き続けていてくれるのはありがたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました!」
神志那
「こういう形で映像化できたのは、ファンの方の永い応援のおかげなんですよ。想いがダイレクトに伝わってくる時代ですから、そういったファンの方のおかげで作品を作り続けてくることができたし、この先、『魔神英雄伝ワタル』という作品はどんな形かはわからないですけど新作が出てくると思います。なので、変わらずの応援、よろしくお願いします。ありがとうございました!」
とのコメントで本トークイベントとともに、「サンライズフェスティバル2021 REGENERATION」も大団円を迎えました。
10月1日から31日まで開催されたサンフェス2021。
大阪をはじめ、札幌、名古屋、京都、福岡でも開催されますので、みなさんぜひご来場ください!
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サンライズフェスティバル2021 REGENERATION『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』
[開催日]2021年10月31日(日)
[会場]グランドシネマサンシャイン 池袋