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作品に関するお知らせ
1月7日(金)から始まった劇場にて3週間限定上映の特別編集版『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』。いよいよ最終週となった1月24日(月)には、スタッフトークショーの第2弾として、メカニカルデザインの新谷 学さん、BANDAI SPIRITS コレクターズ事業部の洲崎敦彦さん、プロデューサーの池谷浩臣さんによる作品と商品の企画についてのトークが繰り広げられました。
この記事では、グランドシネマサンシャイン 池袋で開催されたトークショーのレポートをお届けします。
今回はTwitterで一般の方から募集した多くの質問にゲストが答えていく形式となっており、魔神のデザインや商品・作品に関してなど様々な質問が届いていました。
まずは「製作にあたり、デザイン・玩具面・ストーリー・映画・小説・HJなどなどの展開の中で、これは本当にしっくり来た、みんな驚くだろうなと思ったエピソードがあれば聞きたいです。」という質問に、
新谷
「『七魂』の企画が始まったのは相当昔で、今回バンダイさんから小さいスケールの商品をやりたい、なるべく安く作りたいという要望がありました。その時まだバンダイでは『ワタル』関連の商品がまだあまり出ていなかったんです。本作では7体の龍神丸が登場しますが、7種類もキャラクター分けするのは難しいよと話していて。いっそ戦神丸や幻神丸を龍神丸にしてしまうのはどうか?っていうのをふと思いついて打ち合わせで言ってみました。で、試しにやってみたら、戦神丸って頭から直接手が生えていて体がないんですけど、あそこに胸部分乗っけたら何とかならないかな~と思っていたら意外としっくりきたんですよ。あとキャラクターの“サムライ”っていうのもピタッと合ってくれたので、しっくりきてよかったと思いました。」
と、龍戦丸の誕生秘話を語ってもらいました。
洲崎
「BANDAI SPIRITSとしては、やはり『ワタル』の“玩具”をやりたいっていうのは素直にありました。私が子供の頃にリアルタイムで『ワタル』を毎週楽しみにドキドキしながら見ていたので、せっかくならその頃のドキドキした気持ちを形にできればいいなと思ったときに、最初は七色の龍神丸、当時の玩具の七色のイメージとか虹のイメージとかで龍神丸が7体いたら会社にも企画が通しやすい、という会話をしていたのがスタートでした。」
池谷
「ちょっと思い出したことがありまして。龍蒼丸なんですが……制作していたスタジオで勝手に青一色に塗ったバージョンを作ってました(笑)。七色という話だったので、もう白とか入れるのやめて青一色にしてもいいのではと思い、青系統で塗り分けたのですが、『ちょっとやりすぎです』と。いけると思ったんですがダメでしたね。」
と驚きのエピソードや、他にも“龍神丸”を立体化するにあたっての『METAL BUILD DRAGON SCALE』と『NXEDGESTYLE』での制作にあたってのお話も聞かせてもらえました。
▲『METAL BUILD DRAGON SCALE 龍神丸』
次に「龍蒼丸はツノが1本、龍戦丸が2本とツノが増えていることに気づきました。7体の魔神に一貫して何か隠している要素はあるのでしょうか?」という質問では、
新谷
「新しい龍神丸を作るってなったときに、今までのシリーズとは明確に違うものを付けたいと考えました。ただ、それにおいて“龍神丸”であることは外したくないっていうのはありました。そこで、本作で龍神丸がいなくなるんだったら勾玉がなくなるんだろうと思って、その勾玉を取っちゃったんですよね。代わりにすべての龍神丸の肩にいる龍に玉を咥えさせるっていう要素を追加しました。あと、“和”テイストをもっと明確にしたかったというのもあって、龍神丸はすべて腹部に玉がついているんですが、その玉を龍の三本爪で掴むようなデザインにしました。そのモチーフを最初に考えていたので、最後の煌龍丸のときにそれを一番大きくしたっていうところになります。」
と、本作でのメカデザインにおける重要なポイントが明かされました。
他にも「配信本編でまさかの登場が初の情報公開となり、同タイミングのCMで予約を開始するというファンとしては“買う”以外の選択肢が思いつかなかった虎王様専用機『白虎丸』ですが、この機体の誕生経緯をぜひお聞かせください。」という、虎王の新魔神に関する質問では、
池谷
「シナリオ会議の中で私が言い出したのか神志那監督が言い出したのかはわからないのですが、世間でいう“ダブルライダー”的な展開や見せ方も燃えるなぁと思ったところもあったり、BANDAI SPIRITSさんからの要望などもいろいろありまして、『じゃあやりましょう!』っていうブーストがかかった感はありましたね。」
洲崎
「元々の話で言うと、邪虎丸って素敵なメカだから、それに龍神丸を掛け算したときに特別なものになってほしいっていう思いが僕らBANDAI SPIRITS側にもあって。そうなったときに龍神丸と邪虎丸それぞれのフェイスデザインで新谷さんに起こしてもらっていたので、設定上は2つ顔がありました。」
新谷
「わりと難しかったんです。打ち合わせの時にいきなりあれを龍に変形させようとして『ならない!』となって、龍と虎の両方の顔を用意するかという話になりました。神志那監督と池谷さんがそんな話をされてるときに、『そんなこともあろうかと思って。』と言って一度ボツ案になったデザインを出した覚えがあります。」
洲崎
「すでに七魂の龍神丸っていうことで7体見せてしまってるから、ここから驚きがないのはと思っていた中で『白虎丸』の提案を頂いたので、これなら7体以外にもう1体出るんだという驚きを与えられると思いまして。きっと見てる方を楽しませることができると思って白虎丸に関するページや情報などいろいろなものを急いで準備しました。」
と、デザイン決定までの経緯を回答。一度はボツになっていた白虎丸のデザインの敗者復活ストーリーを聞くことができました。
▲BANDAI SPIRITS コレクターズ事業部・洲崎敦彦さん
続いては、「アニメであまり見せられなかったなっていうイチオシの魔神のギミックや武器を教えて下さい。」という質問に、
新谷
「ギミックに関してはわりと映像で出していただいてました。ひとつだけやれなかったのがありまして、『龍激丸』は本当は腕をしまって飛行形態になることで『空神丸』っぽいデザインにしたかったのですが、そこが劇場映像ではお見せできなかったところになります。あとは白虎丸と龍虎丸の剣と盾が、虎の顔と龍の顔になるっていう細かい設定がイマイチわかりづらかったかなというところです。」
洲崎
「『龍蒼丸』を最初に作ったんですけど、あの時はまだ手探りで。実は初期よりいろんなところのデザインが変わっているんです。尺がもう少しあればそういったところも見せられると思いましたが、限られた時間の中であれだけ縦横無尽に動かしてもらえれば十分でしたし、結果、龍蒼丸は空を飛ぶ魔神ということがはっきりしてよかったと思います。」
と、回答。映像では見られなかったものの、細かな設定や意匠がちりばめられていることが明かされました。
そして最後に「たくさんの新しい魔神が登場しましたが、“七魂”の中で一番のお気に入りはどの子ですか?」という質問では、
新谷
「龍神丸で言えば、やはり『煌龍丸』です。楽しくデザインできました。ただ実は『ワタル』で一番やりたかったのは敵メカなんです。虚閃角がすごく楽しくって。あれって邪戦角と黒龍角を混ぜてっていう設定だと思われていますが、実はあと2体混ざってるというイメージ設定だったんです。それは、“龍の角”と“戦の角”がいるならば、“空の角”と“幻の角”がいるであろうと。そんな仮想の魔神を四天王として、それを混ぜたものが一番強いラスボスとして登場する。そのなかでも邪戦角は商品化の予定があったので、邪戦角をベースに何とかできないかなとは思ってました。」
洲崎
「どれも好きなんですが龍蒼丸と白虎丸かなと思ってて。龍蒼丸は最初からずっと見てたので愛着が湧きました。白虎丸は話の流れも含めてすごくエモーショナルで、すごく好きです。スケッチだけ一部公開しましたが、『DRAGON SCALE』の方でもやる気満々ですので、そこまでちゃんと歩いていくことができたらみなさんに「頑張った!」と思っていただけたらと思います。」
池谷
「7体並べてみたときに存在が明確だなって思うので、僕は幻龍丸になります。見た目通りのキャラクターなので。まぁ僕が忍者好きっていうのもあるんですけど(笑)。ただ本作では先程新谷さんも話されてましたが、敵メカもたくさん登場させることができたのは“七魂”のいいとこだったと思います。」
と、各々が好きであったり、思い入れがあったりする魔神について話してもらいました。
質問コーナーが終わると、なんと今回の上映会ではサプライズが!
くじで引いた座席番号の方に、なんと『-再会-』のB2ポスターがプレゼントされました。
最後に、ゲストのみなさまから
洲崎
「企画が上がっていた2018年から、何の媒体で何をやろうかと色々考えていましたが、そこから現在、みなさんにお披露目できて劇場公開まで池谷さんたちに頑張っていただいて、とてもありがたいなと思っているのと、みなさんの喜びのコメントを見て僕らもすごくうれしい気持ちです。引き続き商品面ですが『ワタル』を盛り上げていきたいので、これからもよろしくお願いいたします。」
新谷
「本来僕は玩具の企画をする仕事をやっていたのですが、『ワタル』の企画に誘われて一緒にやってるうちにデザインまでやってって言われて。ただ、僕もすごく『ワタル』が好きで昔から龍神丸の模写もずっとやっていたので、『ワタルできるかも!』というのと『ワタルやっていいの?』という気持ちでここまできました。ですのでみなさんに喜んでもらえるものを作れたってことがすごくありがたいしうれしいです。」
池谷
「久々に新谷さんや洲崎さんとお話しさせていただいていろいろ思い出すこともありまして。そういえば30周年の時はビジュアル出しただけで終わってたなぁとか。まぁそこからゆっくりと動き出してきた企画ではあるのですが、その時からの洲崎さんたちの“ワタル愛”が形になっていろんな人を動かしたからこそできた企画でもありますね。もちろん、『ワタル』を愛し続けていただいたみなさんの応援があってこその『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』だったと思います。様々なメディアでも展開があり、今回の上映で、このプロジェクトは一旦大団円だと思います。いろいろできて楽しかったです。本当にありがとうございました。」
というメッセージをもらい、『ワタル』シリーズへの愛と支えてくれたファンへの感謝が伝わってきました。
『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』は1月27日まで全国34館にて上映中。みなさんもぜひ劇場に足を運んで大スクリーンで「ワタル」や「虎王」たちと“再会”してみてください。
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『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』スタッフトークショー
[開催日]2022年1月24日(月)
[会場]池袋 グランドシネマサンシャイン
サンライズワールドにて12月13日(月)~12月31日(金)で実施された『勇者指令ダグオン』キャラクター人気投票にたくさんのご参加ありがとうございました。
投票結果が本日発表されました。
結果はサンライズワールドの結果発表ページにてご確認ください。
「勇者シリーズ」のインタビュー企画第4弾、米たにヨシトモさんのインタビュー後編を掲載。
『勇者王ガオガイガー』に込めたこだわり、その後『勇者王ガオガイガーFINAL』や『ベターマン』へと広がっていく「勇者王ユニバース」の誕生の経緯などについて伺いました。
1月7日(金)から始まった劇場にて3週間限定上映の特別編集版『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』。1月16日(日)の上映回では、豪華声優陣と監督による舞台挨拶が行われました。
ゲストとして戦部ワタル役の田中真弓さん、虎王・翔龍子役の伊倉一恵さん、剣部シバラク役の西村知道さん、神志那弘志監督が登壇。本作『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』や「ワタル」シリーズに対する“熱い思い”をお話しいただきました。
この記事では、新宿ピカデリーで開催された舞台挨拶のレポートをお届けします。
MC・綾見優希さんによる司会進行のもと始まった舞台挨拶。まず「本作が初めての劇場上映ですが、そのご感想は?」という問いかけに、
(田中)
「35年近く『ワタル』シリーズをやってて、一度も映画になったことがなかったし、何度も企画が立ち上がるたびにダメになってしまっていたので、今回は本当にうれしかったです!みなさまのおかげです。」
(伊倉)
「一昨年、『ワタル』シリーズの新作を作るっていうことを聞いただけでびっくりしたんですけど、さらにそれが劇場になって、全国的に公開になるっていうのを聞いてほんとにびっくりしました。うれしかったです!」
(西村)
「僕は劇場でやるって聞いてなかったんですよ。聞いたのはつい最近です。だからおかしいなぁと思って(笑)。でもこうやって30年以上経ってまたできるってことはすごく素敵なことだと思います!本当にみなさんが愛してくださってるおかげだと思います。だからこれだけじゃなくて、毎週一回でもシリーズみたいにやってもらえるようになったらもっとうれしいかなと思います。」
(神志那)
「今までもイベントはやっていたのですが、本作は劇場34館でやるって聞いて。最初に劇場でやるって聞いたとき4~5館かな、って思ってたんですよ(笑)。イベントのたびに遠くから来ていただいているファンの方も多いので、全国で観ていただけるっていうのは本当にうれしいです。」
と回答。30年以上経っての初の劇場上映に、驚きと喜びが隠せなかった様子が伝わってきました。
次に、「本作の中で印象深いところはどこですか?」という質問に、
(田中)
「冒頭ですが、オジジとオババが夫婦じゃなかったっていう(笑)。あれはびっくりしました、夫婦だとずっと思っていたので。茶飲み友達だったんですね。」
(伊倉)
「魔神が続々と、結構派手に出てくるじゃないですか。景気がいいわ~って思いながら観ました。」
(西村)
「台本に“映える”って書いてあるんですけど、どういうことなんだろう?って思って。子供たちに聞いてみたら“ばえる”っていうんですね。そういう言葉を僕らは使わないし、スマートフォンも持ってないんで。そういう人間がアフレコの現場でそんな言葉を使うとなんかいやだなぁと思って(笑)。戦神丸の呼び出し方もスマートフォンになってて、やっぱりそれくらい時代が変わってきたんだなと思いちょっとびっくりしました。」
(神志那)
「印象的なことではないですけど、今まで僕は作画監督で、(今回は)監督をやるっていったときに、最初にアフレコするときのそれぞれのキャラクターの声を現場で聞くっていうのはすごくドキドキして。その時一番印象に残ってるのがシバラク先生なんですよ。第一声で『あ、先生!』ってワタルの気持ちになっちゃって。感動したのを今でも覚えてます。全然変わってなくて。」
と、各々が印象に残ったことを回答し。そこから西村さんの年齢の話や、キャラクターは年を取らないけど演者は年を取るといった話になり、30年という年月の重みを感じることができました。
そして、「本作のサブタイトルは“再会”ですが、制作や上映で数多くの“再会”があったと思われます。みなさんがもう一度再会したい人、または再会したいことなどあったら教えてください。」という質問では、
(田中)
「昔『STEP』をファンのみなさまと一緒に歌ったことがあって。その時一緒に歌った子どもたちが…(何人か挙手をして)、あ!手を上げてる!いらしてくださってたんですね!お会いしたいと思っておりました、ありがとうございます。」
と、会場内で思いがけない再会が叶ったり、
(伊倉)
「あの頃の私たちに再会してみたいかな~。西村さんと毎週豚キムチを食べに行ってたあの頃の私たちに。」
(西村)
「僕もそう思う。」
と、おふたりは当時を振り返り、様々な思い出話に花を咲かせたり、
(神志那)
「僕は芦田師匠になります。もう一度会って、(本作の)感想を聞いてみたいなと思います。きっと今日この会場にもいらしてると思います。」
と、いう監督の想いも聞かせてもらいました。
中盤に差し掛かると、なんと田中さんと伊倉さんがオフィシャルイメージソングの『Prism』を生歌唱するという豪華なプログラムも。歌い終わると会場からは大きな拍手が起こり、西村さんからも「素晴らしい」との言葉が送られました。
そして前日の1月15日が誕生日であったという田中さんのために、サプライズでバースデーケーキが登場。伊倉さんからメッセージが送られ、ささやかながら壇上で田中さんの誕生日会が開かれ、田中さんも思わず涙を浮かべました。
最後に、ゲストのみなさんから
(西村)
「今日は来ていただいて本当にありがとうございます。やっぱり『ワタル』は永久に不滅です!これからもまたお会いできることを楽しみにしておりますので、どうか、応援よろしくお願いいたします。」
(伊倉)
『ワタル』の本筋の「闇の世界をきれいにしていく話」も観たいですけど、スピンオフのシバラク先生が活躍するお話とかヒミコのお話とかいろんなことができると思うので、私たちも元気に頑張ります!いろんなドラマが見ていければと思います。本日はありがとうございます。」
(神志那)
「30年以上待たせちゃったなっていう気持ちと、でも30年待ってもらえたなら次も待ってもらえるよね!という気持ちです(笑)。どういう形で次の『ワタル』を展開できるかわかりませんが、きっと出ると思います。それが令和なのか次の年号かわかりませんが、ぜひ見に来てください!」
(田中)
「『魔神英雄伝ワタル』は、これからもハッキシ言っておもしろカッコイイぜ!」
と決め台詞で会場を湧かせ、舞台挨拶は終了しました。
『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』は1月28日まで全国34館にて上映中。みなさんもぜひ劇場に足を運んで大スクリーンで「ワタル」や「虎王」たちと“再会”してみてください。
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『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』スタッフトークショー
[開催日]2022年1月16日(日)
[会場]新宿ピカデリー
1月7日(金)から始まった3週間限定上映の特別編集版『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』。1月12日(水)の上映回では、上映後に豪華スタッフ陣によるスタッフトークショーが開催されました。
ゲストには神志那弘志監督、キャラクターデザイン・牧内ももこさん、キーメカアニメーター・重田智さん、プロデューサー・池谷浩臣さんが登壇し、制作における裏話を語ってもらいました。
この記事では、グランドシネマサンシャイン 池袋で開催されたトークショーのレポートをお届けします。
まず「制作が決定したときの感想は?」という質問に、
(牧内)
「スタジオからキャラクターデザインのお話を頂いたとき居酒屋に居たのですが、お酒の力で幻を見ているのかとおもいました。神志那さんからあらためて連絡が来てやっと実感が持てました。その当時は他にも偉大な先輩方がいるのに自分でいいのかと思っていましたが、大スクリーンで自分の絵を見ると不思議な気持ちがしますし、とてもうれしく思いました。」
(重田)
「自分が業界に入った頃、同業者のアニメーターがちょうど(『魔神英雄伝ワタル』)放送を見ていて、何十年か経ってまさか自分がやるとは思っていなかったので、感慨深いです。なので、30年来のファンの方をあまりがっかりさせないように頑張ろうと思いました。」
と、当時の感想を話してもらいました。
次に「制作にあたってのポイントは?」という質問では、キャラクターに関して、
(牧内)
「芦田豊雄さんが作り上げた世界観をいかに崩さず今の時代に当てはめていくかがポイントになったと思われます。台無しにしてはいけないとかなり気を遣いましたが、比較的自由にやらせていただいて楽しくやることができました。実はデザインに関して注意したポイントなどは特になく、本当に自由にやらせていただきました。デザイン案なども自然に浮かんできたというか、すんなりと形にすることができました。(デザインとしては)剣士の戦部ワタルも好きなんですけど、今回はもふもふワンちゃんのワタルを自分で動かしてみたいなと思いましたので描けてうれしかったです!」
(神志那)
「牧内さんの『ワタル好き好きパワー』はすごいので。入社してきた時からそれは伝わっていたので、今回お願いするにあたって逆にこちらから何も言わないように、あまり制約を付けないようにしたんです。」
という、牧内さんのデザインを信頼していた神志那監督のエピソードも聞くことができました。
メカに関しては、
(重田)
ワタルの場合、メカであるとともに龍神丸っていうのは完全な“キャラクター”なんで、自分の思う“カッコいい”というのとは別だと思いましたし、何よりみなさんが思うよりあの等身でのメカっていうのは描くのが大変で。普段は人物のラフに表側のメカの装甲をあてはめて描く癖がついているので、いざ描くとなったときにどういう内部構造になっているんだってすごく悩みました。戦神丸なんか頭の横から手が生えていましたので(笑)。あと今回6体の龍神丸のバリエーションがありましたが最後までどれが何丸だ?というのがわからなくて、色で判別していました。龍神丸や必殺技も各話で変わるので、描きなれてきた頃にもう次のメカを描きだすといった点はかなり大変なポイントでした。そういったところもありましたが、昨今のロボットアニメのようにいろいろな制約に縛られてといった感じではなく、描き手がいかに自由に面白くやれるのかっていう部分がとても面白いものだなと思いましたし、もっとこういうロボットアニメがたくさんあった方がいいと思いました。
と、作画における貴重なお話が語られました。
次の「こだわった点や大変だったところは?」という質問では、
(神志那)
「もともと配信版の2時間を、今回の特別編集版においてはさらにメカやストーリーを追加してその時間に収めないといけないのでその制約が大変でした。配信版の4話の剣乃介(ケンノスケ)の回はとても好きな話でちゃんと入れたかったので、本当は特別編集版を3時間の尺で作りたかったのですが、それは厳しかったので構成をどうするか考えながら2時間に納めるのはとても大変でした。」
(牧内)
「全カットを総作画監督チェックするのがこだわっていたところになります。でも制作の後半になってくるとどうしても時間が無くなってきてしまっていたので、制作進行が大変ななか現場をよく回してくださったなと思っていました。あと、どうしても時間が足りなくなった話数の制作時に、各話の作画監督さん総出で手伝ってもらったことが大変でしたがとても思い出深いです。」
(重田)
「(大変だったのは)毎回メカが変わるところです。(龍魔神たちを)せっかく描いて覚えても最終回まで登場しなかったりでしたので、毎回新作をやっているような感覚でした。そういったところもあって、描き手の気分を乗せるのが難しかった点と、最終回ではロボットアニメにお約束の敵がたくさん出てくる展開になるんですが、色んな人が頑張ってくれました。そこはスクリーンで細かいところまで見ることができてよかったんじゃないかなと思います。」
(池谷)
「私のポジションだと個人的にはあまりないのですが、本当に大変だったと思うのは現場の方みなさんだと思っております。監督をはじめとする現場の関わっていただいたスタッフの方の大変な尽力があって出来たものだと思っております。こだわったところについては、オリジナリティをどれだけ継承できるかといったところになります。企画の段階からそこは一番気にしていたところです。キャストのみなさんにまた出演していただくといったところや、曲に『STEP』を使いたいといったところは監督にもお話しして、そのあたりはこだわりというより“守らねばならないもの”として意識していました。」
と、各ポジションだからこそのお話を聞くことができました。
その後期間限定で上映される「広井王子×神志那弘志のスペシャル対談映像」や、来場者限定のコマフィルムの配布、Blu-rayBOXの告知などが行われ、最後にゲストのみなさんから、
(池谷)
「私も2回ほど劇場で見たのですが、大スクリーンで見るからこその戦闘シーンや細かい描写が楽しめます。ですので、新しい『ワタル』を大画面でぜひ楽しんでみてください。」
(重田)
「やはりこういった作品で大事なのはリピーターの方でもあると思うので、何度も観ていただければ作業した甲斐もあったなと思います。Blu-rayBOXも配信では残せないようなもだし、新規カットやリテイクなど完成版として素晴らしいものですので、ぜひ手に入れて穴が開くまで観てください! もともと円盤なので穴は空いていますが(笑)。」
(牧内)
「『ワタル』は私がアニメーターになったきっかけであり、人生を変えてくれた作品でもあります。今回キャラクターデザインをやらせていただいて、スタッフやファンに愛され、ここまでこれたことは素晴らしいことだなと思います。あと何より芦田さんや井内秀治さんの創り上げた『ワタル』の世界が大好きで、何物にも代えられない大切な宝物です。これからも『ワタル』シリーズが末永く続きますように、みんな元気に長生きしましょう! 虎王とワタルは永遠の”トモダチ“です!」
(神志那)
「私は初日に観たのですが、一緒に来ていた作画監督の湯川純も終わったあとに泣いていました。それがすべてを物語っていますよね。これだけの長い歴史を支えてくれたファンのみなさんのおかげで劇場にまでなった。ファンのみなさんもそんな気持ちでエンディングを見ていたんじゃないかなと思います。これを終わらせたくないという気持ちは僕もあります。次の『ワタル』を考えるのも楽しいですし、終わらせないように僕も頑張っていきたいなと思いますので、これからも応援よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました!」
とのコメントでトークショーは終了となりました。
『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』は1月7日から3週間限定で全国34館にて上映中。みなさんもぜひ劇場に足を運んで大スクリーンで「ワタル」や「虎王」たちと“再会”してみてください。
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『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-』スタッフトークショー
[開催日]2022年1月12日(水)
[会場]グランドシネマサンシャイン 池袋
オフィシャルイメージソング「Prism」 リリース記念インタビュー掲載!!
令和に誕生!ワタルと虎王 30年ぶりのデュエット曲となった
オフィシャルイメージソング「Prism」 リリース記念インタビュー
田中真弓(戦部ワタル役)×伊倉一恵(虎王役)×草野華余子(作詞・作曲)
サンライズワールドに掲載!
特集ページのインタビューからご覧ください。
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・当選品のインターネットオークション等への売買行為は禁止いたします。
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