サンライズワールド

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2022.03.01

【第13回】リバイバル連載:サンライズ創業30周年企画「アトムの遺伝子 ガンダムの夢」

その13「丸いけど尖ってます」
ゲストは安彦良和さん

安彦良和さんを知ってから結構長い。最初は虫プロの養成所に僕が何かを話しに行った時に顔を見ているから、かれこれ35年くらいにはなる。あれ!? あんなときから僕はそんなことをしてたんだ! 人に何か教える技術も心構えもなかったのに、ホントずうずうしい。まあ、そんな昔から大体直径30キロメートル以内(私の家や安彦さんの家のある所沢から[虫プロ]や[宇宙戦艦ヤマト]のスタジオや[サンライズ]までの距離)のところを互いにうろうろしていたにもかかわらず、個人的には落ち着いて話したという記憶がほとんどない。世間で天才なんて言われてる上に真面目で働き者ときては、私としては、その~ちょっと煙ったいな~という思いがあったもので。なにせ、当方が当方だから‥‥でも私は実は働き者も真面目も大好きなのでありまして、安彦さんとはホントはずーっと話がしたいと思っていました。こんな形だけど実現できてうれしい。 
 

どんな奴でもうちへ来い
仕事やろうじゃないか
それくらいじゃないかな‥

安彦「僕は会社人間じゃなくて一貫してフリーであったり絵描きだったり演出家だったから“会社”って括りでは良輔さんもそうだと思うけど[サンライズ]に限らずあんまり考えたことないので、サンライズの話が出る度に、これは失礼かなと思いながら『あれはなんのポリシーもない会社だよ』って(笑)。『だから付き合い易くてよかったよ』っていう、扱き下ろしてんだか誉めてんだか判らない言い方になっちゃうんだよね。なまじポリシーのありそうな会社へ行くとどうも馴染めなくてね。ちょこっと近づいて、例えばある会社に、サンライズだけじゃあ食えないなと思って『食わせて下さい』なんて行ったことあるんだけど、すごい弾かれる感じがしてね。逃げ帰ったサンライズ、ああ上井草っていいとこだなあ(笑)って。あそこには何もないって言う感じがねえ・・・・。僕はすごく救われたんだよね。だからそれは誉めたんだか貶してんだか判らないんだけど、結局は『サンライズいいとこでした。お世話になりました』って言うんだけど、志っていうベクトルで言うとおべんちゃらは言えないんだよね、俺は。今もないんじゃないかと」
高橋「創業者に聞くと同じように言うんですよ。志なんてなかったと。取り合えず虫プロが怪しくなって食わなければいけなかったと」
安彦「そうだろうな」
高橋「それが大きいんだと」
安彦「あのね、サンライズに志があったとしたら、どんな奴でもうちへ来い、仕事やろうじゃないかというそれぐらいじゃないかな。うちのカラーに染まるの嫌な奴は最初から来るなっていうのがないでしょう、サンライズは。それだけじゃないかな。だから、例えば凝ったモノ造りしようなんて言ってもそれを“やめろ”とは言わないんだよね。ただ予算を提示するわけ。常にね。『制作費これだけだ、スケジュールこれだけだ』と。『それでやれるんだったらやってみな』と。『できません、ごめんなさい』って言ったら『だろう』って。『それなりに作れよ、お前ら』って、そういうことなわけでね。そういう会社って仲々ありがたいなって気がするんだけどね。『愛を描いてくれよ』とかね、『世界平和じゃなきゃだめだよ』とか、その逆も言わないしね。『子供に夢を』なんて、それは企画書レベルでは言うだろうけど(笑)誰も本気で考えていない。そういう会社は珍しかったのかなって結果的に思うね。だから、いろんな奴があそこで仕事出来たっていう・・・・」
高橋「安彦ちゃんがまだ20代の時に、それも25だよ、『分別盛りの僕が・・・・・・・・』って言った時に、おいおい、25は普通分別盛りとは普通言わないぞ(笑)っていうね・・・・」

安彦「あの頃はそうだったんじゃないかなあ」
高橋「(笑)いやあ、それはないでしょう。そんなことはない。それはね、普通で言うと安彦ちゃんはよく仕事して僕は呑んだくれてたっていうのはあるけど、世間一般のごく本当の標準ってことでいうと、今でも僕の方が標準だと思ってるよ、僕の考えは。安彦ちゃんのほうがやっぱりある意味尖ってたり、突出してたり欠落もしてると思うのね」
安彦「外見がね、ふにゃらら(笑)としてるから、性格が温厚だと思われて時々人に意外な顔されるっていうかね・・・・。割と尖ってんですよね、これで。良輔さんみたいに丸くなれないなって。あの人はいいなあ、包容力のあるいい人だなあって」
高橋「(笑)包容力があるかって・・・・。まあ千人に1人ぐらいだからね、嫌いな人は」
安彦「あの頃は[創映社]だけど、創映社に行って初めて付き合った監督が良輔さんだったから、すごい幸せだったね。あれが好き嫌いが激しい監督だったら、『お前生意気だからどっか行け』って言われたんだけど、すごく包容力があるから。『シナリオこんなに変えちゃった』『あ、いいよ』とかね。一番最初に覚えているのは、初めて切ったコンテで原作者の良武さんのシナリオを変えたんだよね‥。そうしたら良武さんが激怒して『誰だ! この生意気なコンテマンは!』って、そうしたら良輔さんが喫茶店に2人を連れていってくれて‥。その時初めて良武さんに会って(あの人も見ようによっては怖い顔で・・・・)、“怖え、こんな人の俺、いじっちゃった”(笑)って。良輔さんは“まあまあまあ”って。『彼も初めてのことだし』とか言って・・・・。 だんだん知るにつれて良武さんって顔に似合わずやさしい人だったんだって‥(笑)」
高橋「やさしいね」
安彦「ははは・・・・ 最初、結構怒ってたよ、マジで」
高橋「真面目なんだよね。まあ、いろんなことありますよ、そりゃ人間だから。だけども基本的には真面目な人。それからやさしい顔ができないでしょう? 1つの顔しか出来ないんだから、表情として(笑)」 

 

僕の究極の目標は仕事を選べる人間‥‥
選んでいたらアニメやめることになった

安彦「外から見ると色々違った見方しちゃうんだね。例えば、[マッドハウス]って最初から仕事選んでいる会社だって思ってた。選ばないのが[サンライズ]だと‥。ただ、仕事を選ぶってすごいキーワードだと思うんだけど、僕の究極の目標っていうのは仕事を選べる人間になりたいという・・・・。選んで選んでいたらアニメも結局やめることに(笑)なったんだけど。でも、選べないっていう状況はすごい恐怖だったよね。そうなっちゃうんだったらやめちゃおうっていうのが、何か生き方なんですよ。仕事を一見選ばないようにみえるサンライズで矛盾するんだけどね。何か奇妙な付き合いだったなあと思うんだけど、僕はとにかくいつかは“仕事を選べる人間になってやれ”って‥。そのためには『選べる』っていう技が豊富じゃないと‥。『選べるもん』とか口で言ったって(笑)、『お前この一芸しかないだろう』って言われたら選べないわけ。それでアニメーターやってる時に“コンテ描きます”とか、いや、なんなら“シナリオも書きます”とかいろいろ拡げようと思ったのね」
高橋「見てくれはともかくとして犬型だよね、どちらかというと。僕は嫌な仕事はほとんどやってないよ」
安彦「そう?」
高橋「うん。安彦ちゃんより遥かに仕事選んでいると思うんだけど、僕は猫型(笑)になってるから。自分が選ぶっていうのは誰かにくっ付いて選ぶんじゃなくて主体的に選ぼうって思ってるわけね。そうしないとどっかで無理をするじゃないですか」
安彦「僕と良輔さんはホントに両極端」
高橋「だから圧倒的に仕事量少ないですよ」
安彦「それは選んだ結果じゃないでしょう?(笑)」
高橋「(笑)イヤなものはやらないというそういう結果だよね」
安彦「僕も仕事量は少ないと思うんだけど・・・・」
高橋「いやあ、仕事量っていうのは仕事の数じゃなくて・・・・」
安彦「何をやったかって数えるとね・・・・。何枚描いたかとかいうとアシスタントもいないのにね、よく修正入れたよね、作監時代は。量はやってんだけど、とにかくわがままな人で・・・・。わがまま言える、生意気言えるようになりたいなというんで[ゼロテスター]ではいろいろ勉強させてもらって(笑)」


高橋「(笑)たまに、逆にお説教されるという・・・・『良輔さん、朝起きて昼までには何時間あるんだから、この間にコツコツとやってればこの程度のノベライズは月に1本上がるじゃないですか』って怒っちゃうんだからさ。それはその通りだと・・・・。僕ね、1日起きて仕事を何時から何時までやったらこれだけのものが上がるって考えひとつもないですもん」
安彦「僕はずっと考えてるよ」
高橋「できれば、わかんないうちに“ワッ”と上がるってのがいいんだけど(笑)。結果的にはコツコツやらなきゃ上がらないんだけど、コツコツやって上がるものじゃないものって何かないかなっていうのはいつも考えている。最近はコツコツやらないと上がらないか(笑)っていうところには落ちついているけども、例えば監督なんてコツコツやる部分なんてなかったもの」
安彦「コツコツやってた監督もいた(笑)んだろうと思う」
高橋「結果的にどっちがいいかってことで言えば、コツコツやってた人は逆にいうと落ちてますよ。僕の周りではね」
安彦「ある意味では僕に向かないと思ったのは、僕コツコツ型だからこれは死ぬなと思ったもの」
高橋「死ぬよね、あのやり方はね」
安彦「今死んでもしょうがない」
高橋「アニメーションで死んだら無念でしょう」
安彦「実際、口に出して無念だから死ねないと思ったのはガンダムの時に急病になって救急車で死ぬなと思って・・・・。あの頃、業界でよく心臓麻痺かなんかで死んだ人いたからね。いきなり胸が痛くなって、“ああ俺もう死ぬのか”って。今死んだらすげえ無念だって思って歯を食いしばって・・・・」
高橋「サンライズの成功の要因を2つ挙げると経済的にはぜったいに予算の中で作ると」
安彦「虫プロが予算管理ができなくて、山浦さんがこの間言ってたけど、社員抱えてみんな生産コスト悪くてあかんと。とにかくクリエィターを甘やかしちゃあかん(笑)と言って・・・・。奴等は絶対社員にしちゃいかん(笑)とかね。だからサンライズは破綻しないで生きてこれたって、僕は正にそうだと思う」
高橋「それがまずひとつの生き延びた要因ね」
安彦「虫プロ時代に社長って川畑さんでしたよね。川畑さんじゃなくて岸本さんだったら変わっていたのかな? ま、別に変わってもしょうがないけどね」
高橋「あそこまでいったら変われないですよ。いってみれば“末期癌”みたいなものだから。僕の分析を簡単に言うと、経営者じゃない、経営が見える位置にいて骨身に徹してこのやり方は拙いと、で、責任がないところで結構自由に発想できたっていう、役員じゃなくて部長クラスが創った会社というのがサンライズ。その次にガンダム。ロボットものはロボットものって括れたものがあったんだけど、それがガンダムで表現の方法、表現のレベル、表現される内容も“カンッ!”って変わったんですよ。それをサンライズが生んだってことがサンライズの今を決めている。ガンダムがなかったらサンライズは経営管理は上手くやっているだろうけど、創業者はまだ引退できていないと思うんだよね」
安彦「“カンッ!”っと変わるというのは何だろうな? どうしても触れないでいられない富野ってクリエィターがいて、僕は再三再四サンライズで作家って富野由悠季っていう人だけだって言い続けてるのね。良輔さんは作家じゃなく演出家でプロデューサー、富野由悠季は作家だって。あの人はガツガツタイプなんですよ。無理するしね。自然体っていうか、ゆるりと行こうっていうのじゃなくてもう痛々しいぐらいガツガツと。ある意味じゃ僕と似てると。怒られるかもしれないけど・・・・。そのガツガツが「勇者ライディーン」で組んで、その後もしがらみがあって[機動戦士ガンダム]の時にまたやろうということになって・・・・。ガツガツとガツガツがやった仕事なんだよね。クオリティは全然高くない。今見直して愕然とするぐらいひどい作りをしている。僕それこそ頑張ったんだけど、こんな物だったかってイヤになるんだけどね」
高橋「いや、それは今から見直せばどの作品もみんなそういう印象持つと思うんだけど、でもあの当時そんなことない。僕、脇からみてると“カーン”と上がったですよ。そのショックがひどく大きくて、そのショックでアニメーションに戻ってきたんだから・・・・。あれがなければそのままずるずると・・・・。もうちょっと違った世界もあった筈なんだけど、まあどこへ行っても苦労はしないタイプだけどね。あれでアニメーションというのは変わっちゃうなっていう感じがあった」
安彦「『えっ!?』って言って『じゃあ俺もまたマジでやろうかな』っていう感じになった人はいっぱいいたよね」
高橋「あ、こういうことが可能になっちゃったんだって。1話目のショックっていうのは放映日に見たからすごく大きかったんだけど・・・・。アニメーションを離れようと思っていたにもかかわらず山浦さんに『これを(ガンダムが存在している)今の現実として出来ることない?』っていう口説かれ方したんで現場に戻ってきた」

安彦「広い意味での絵の力なんだよね。“これ見てよ”って言った時に別なショックもあるわけ。まだ虫プロ時代かなあ、[ガッチャマン]の作画を1度だけやったことがある。タツノコに連れて行かれて、これを手伝えって見せられたのがガッチャマンのオープニング。あれ見てブッ飛んで、“これテレビでやるの?”って(笑)。“僕には出来ません”って降りたけどね・・・・。ショックだったのは[ガッチャマン]のオープニングと[宇宙戦艦ヤマト]のパイロット・フィルム。・・・・“見に来い”と言われて桜台のスタジオに見に行ってやっぱ驚いて、“これなに、こんなものやるの?”って、その2つのショックがある。主にクオリティのショック」
高橋「僕はね、クオリティじゃないんですよ」
安彦「良ちゃんは違うでしょうね」
高橋「僕が[ゼロテスター]やってる時に[宇宙戦艦ヤマト]が始まったわけだよね。あれもショックだったわけ」
安彦「僕、[ゼロテスター]やっててホント悪いんだけど(笑)、ヤマトやって同じテレビ番組かって(笑)。でもそれ物量とか枚数違うって分かってるからね」
高橋「言い訳は幾らでもできるんだけど、言い訳に関係なくヤマトがそれまでのテレビアニメーションの何かを変えたよね」
安彦「変えた」
高橋「“わー宇宙空が真っ黒だ‥!” 僕なんかでもその前にその発想は持ってるわけ。『宇宙空は真っ黒のほうがいいんじゃないの』って、黒いところに筆に溜まった白い絵の具をバーンとやると絵の具が星屑の様に散るからそれの方がリアルだよって言っても『いやあこれは戦闘空と言うのがあってえ』・・・・と言う現場の声に負けちゃうわけですよ、僕は」
安彦「(撮影時)ゴミも見えるしね(笑)」
高橋「そうそう。それに対して度胸もなければ根性もないから、じゃあいいや、“戦闘空ね”って、子供はこっちの方が好きなんだっていうところでゼロテスターやってた時にヤマトでは『ああ、やってる・・・・』っていうの、それで世界がちゃんと成立してるっていうのでショックを受けた。あの時はショックを受けても、アニメをやりたい人はそういう中で努力しろよっていう感じ(笑)でやめていけたんだけど、ガンダムの時はやめられなかったのは何だったんだろう・・・・」
安彦「ガンダムはクオリティじゃなかったんです。なんだかんだ言っても」
高橋「いやクオリティもあった。でも、戻ったときクオリティは追えないと思ったわけ。というのはクオリティというのは絵描きとちゃんとタッグ組めないと出来ないんだけど、その時に一緒にやろうという絵描きはいないわけだから・・・・。塩山さんに行き着くまで一応絵描きは3回変えたんです。サンライズはガンダム作ったにも関わらず連れてくる絵描きはものすごくショボイんだもの(笑)。アニメーターもデザイナーも含めて。投げられてるのは作り手に投げられているだけで、会社としてこういうものを作ったんだから今度はこのレベルにしようっていうのはない」
安彦「クオリティじゃないっていうのは、ガンダムもそういう意味ではホントに、昔のこと悪し様にいうみたいで気が引けるんだけど、しょぼいスタッフでね。長浜組が羨ましくて羨ましくて。あそこには佐々門さんとか金山さんとか作監がゴロゴロいる。何故1人ぐらいこっちに回してくれないんだって‥。ホントひどかったですよ。今みてもそうですけど。塩山さんとか来てくれるとなんぼ楽かと思ったけどそういうことをしない会社だった(昔のこと今言ってもしょうがないんだけど)。サンライズの見事なのは、普通頑張っていた作監がダウンしたら当然次の作監置くだろう‥と。でも置かないんだ。『作監ダウン? じゃあ作監なしでいこう』って。その時にはもう30何本作ってて、そこそこの当たりがあって、これはひょっとしたら大化けかなっていうリアクションがあった後だよ。その後10何本作監なしで作っちゃって絵も描けない富野監督が自分で“しゃあねえな”って修正入れたという、その会社のポリシーの凄まじさ。クオリティ関係ないっていうあの会社はそれは貫徹している。それはすごい」 

 

アホな夢は過去のものとして
アニメ工場の工員にならなれるかな?と‥

高橋「[宴たけなわ]のたけなわって意味あい知ってます? たけなわの語源っていうか意味っていうか。どういう状況をいうのか? 僕はたけなわっていうのはまさに頂点っていうかピークっていうか最盛期だって思ってた。語源的に言うとちょっと下り目なんだって(笑)この前テレビの番組の中で言っていた‥‥」
安彦「ははは‥」
高橋「ピークをちょっと過ぎたところ。明らかにターニングポイントを越えたところなんだよね。それをたけなわっていう。今でも売上的にはサンライズは伸びているんだけど、僕はサンライズが、そのたけなわでなければいいなと(笑)思っているんだけれど‥‥。安彦ちゃんはアニメーションとか漫画とかっていうのは自分の中の目標というか希望の中に入っていたの?」
安彦「よく聞かれるんだけど、ガキの時分までは(‥ガキって高校生の前半ぐらい‥)まあ漫画だね。アニメは・・・・。だいたいテレビっ子じゃないから[白蛇伝]ぐらいしか見たことなくて。漫画家ってホントガキのころからの名残がくすぶってたの、高校の前半ぐらいまでは。でも、“なにをバカなこといってるんだ”って‥、今で言えばJリーガーになろうとかイチローになろうというのと同じだと。そんなこと言ってないで現実的な生き方考えないとって。ただ気が付いてみたら、虫プロってのが側にあったっていう、そういう感じ。“あっこれはもしかしたら昔思っていたこととちょっと関連した業界かな”って。もちろん工場の工員になるのは僕にも出来るかなっていう・・・・。そういうアホな夢は過去のものとして置いておいて、アニメ工場の工員にならなれるかなって」

高橋「そういうとこが安彦ちゃんの性格だよね」
安彦「良ちゃんは演出で入ったんでしょう?」
高橋「アニメーターで受けてアニメーターで入ったんだけど、面接で坂本さん ときっちゃんが『アニメーターって知ってんの?』って(笑)」
安彦「ははは・・・・」
高橋「『絵を描いて少しずつ動かしていくんでしょう』って。そうしたらもっとすごいことを、単純なことをぶつけられたわけ。『1日座ってんだよ』って(笑)」
安彦「ははは・・・・」
高橋「これはダメだと思った」
安彦「見る目あるねえ」
高橋「見る目あるんだったらそこで落とせばいいのに・・・・。僕のほうから『ホントに実技で受かったですか?』って。『上手くなるかどうか分からないけど、試験の時点では可能性があるということでアニメーターとして第一次試験は受かった』と。基本的に絵の資質があるというところで他のなんかありませんかねって言ったら、演出を拡充しなくちゃいけないからいずれ演出にって・・・・。それで進行で入ったの」
安彦「進行なの、最初?」
高橋「最初1年進行」
安彦「あの時演出部ってなかった?」
高橋「うん。アニメーターが演出してたから。ぐちゃぐちゃだったしね・・・・。あの時代で絵描きじゃなくて演出完結してる人っていうのは神田さんと僕と富野さんだけでしょう」
安彦「あっ、富野由悠季。やっぱり同じように・・・・」
高橋「僕と1月と違わないくらいで彼が来た。でも彼は日大の映画科出て最初から演出で入った」
安彦「演出って採用枠はあったわけでしょう?」
高橋「僕も演出で入ったんだけど演出部はなかったの。いずれ演出やってねって。その程度よ、あの会社は(笑)」
安彦「それは昔小っこい頃ってさ、どんな子でも漫画がいいとかあるよね」
廣瀬「その頃描いていたんですか? 漫画を描き貯めていた?」
安彦「うん、大学ノートみたいなやつにね」
高橋「別のところで聞いたことがあるんだけど、いや凄い奴がいるんだって・・・・」
安彦「沼本っちゃんでしょ?」
高橋「うん」
安彦「虫プロの入社試験の時に“描いたものを持ってこい”というのがあって、描いたものって何もないぞっていうんで高校生の頃描いた大学ノートとか漫画を持って行った」
高橋「じゃあやっぱりどっか誤解が伝わってんだね。沼本ちゃんから聞いたわけじゃないですよ。安彦ちゃんが[さすらいの太陽]で設定やってた時に、漫画とかアニメーションとかいう素養がその前には全然なかったんだ。虫プロに入るまでは無かった、虫プロ入ったとたんゼロからいきなり上手になったんだと・・・・」
安彦「ははは・・・・」
高橋「僕が『いや、そういうのはおかしい。それは漫画が好きなんだよ。漫画しょっちゅう描いてて漫画好きなんだよ』って言っても『いや、そうじゃないらしいんだよ』って・・・・。でも僕は頑なに自分の方を信じてたから。今ね、アニメーションで何だかんだ言ってるやつは全部漫画好き」
安彦「描いてない奴いないんだから。たまたま鉛筆持ったら『あっ描けちゃった』って(笑)いうわけないんで。ただ1回切れていたんでね。完全に“何を寝言いってんだ俺は”って思って切れたんで全く意外だったんだ。気が付いたら虫プロなんてとこに俺はいるなんて風の吹き回しで。でも虫プロに入ってからもずっと僕は工員だ、工員だって思ってたからね。作家でもなんでもない。ここはそういう職場だと。そのころ神田武幸さんのコンテの清書頼まれて、あの人は丸チョンで描いててね、不思議なものがあるなあと。これはこの人は丸チョンだけど僕なら最初からもう少し丁寧に描くなあと。コンテやれたら面白そうだなあとかね」

高橋「彼も多摩美かなんかで絵を描いていたんだよね」
安彦「あの人もすごい絵描くんだよね。見たことがあるけど。あ、描けるじゃん、あの絵コンテはなんだったんだろう?って(笑)」
高橋「ははは・・・・ あれはまた別なんだよね」
安彦「でもおかげで僕はコンテの清書っていう何がしかのバイトが出来た。だから絵コンテっていうのはこういうものであってというのがその頃からあるからサンライズに入って良輔さんの時に直訴したんだよね。『持ちカット早く上げますから1週間空けるからその1週間で俺にコンテ切らせて下さい』って言ったの今だに覚えている。1ヶ月もらうんだよね、4週間。それを4週間使ったんじゃあ自己申告できないわけだよ。半パートあるんだけどそれを3週間で上げて『監督、終わりました。1週間空いてるんですけどコンテやらせて下さい』って言って仕事貰ったんですよ。やっぱ無理しないとね短時間で上がらないでしょう? 4週間あるって楽にしていたら上がらないでしょう?」
廣瀬「計算上はそうですけど、なかなか人にはできない(笑)」
安彦「『やらしてくれ』って言って、『何だおまえ、手持ちの仕事も上げないで何言ってんだ』って言われたら、ぐうの音もでない。『終わりました』って言わないと」
廣瀬「‥‥。良輔さん寡黙になっちゃった?(笑)」
高橋「寡黙になっちゃう(笑)。僕は全く違う方だから‥」
安彦「その時、良輔さんだったから『あ、やってみる?』とか言ってやらせてくれたんだと思うんだけど・・・・」
廣瀬「今の話、覚えているんですか?」
高橋「覚えていない。安彦ちゃんがコンテをやってくれて“大いに助かった”のは覚えているけど、そういう入り口だったかどうかは・・・・」
安彦「構えてなかったんですよね。『1週間で? うん?』とか言ってたと思うんだけど・・・・」
高橋「ははは・・・・ 同じようなことを言ってる」
安彦「そうやって無理して貰ったコンテで、さっき言った良武さんのシナリオをめちゃめちゃに変えたから怒られて、“あ、これでせっかく貰ったコンテも終わりかな”と思ったら、良輔さんが『まあまあまあ、彼もまだ若い子だし』(笑)って‥」
廣瀬「それも覚えてないんですか?」
高橋「ははは・・・・」
安彦「良輔さん、いつもやっているから。‥‥今の話に繋げるとちょっと語弊があるかもしれないけど、対外的にサンライズっていうと誰を思うかっていったら富野由悠季だよね。だけど、一番サンライズ的な人は多分高橋良輔だろうなって僕は思っている」

 

サンライズっていうと富野由悠季だよね
だけど、一番サンライズ的な人は多分高橋良輔

高橋「富さんは仕事ができればホントはどこでもいいんですよ。一時、『良ちゃんサンライズはもうだめだよ』って中央沿線のあるプロダクションに活躍の場を移しかけたことがあるんだ。『この会社俺が背負ってやる!』って感じで。で、その次にあったら『ダメだ、あの会社は』(笑)って。富さんは仕事ができれはどこでもいいんだなあって・・・・そう思ったことがある」
安彦「これから映像メディアの巨人みたいなサンライズってどんどんでっかく外で受けとめられると、映像マニアっていうか映像バカというか、いい意味でも悪い意味でも映像に命賭けたいみたいなのがサンライズ、サンライズって最近集まって来るじゃない。そういうことが結構怖いね。それがたけなわなのか何なのか知らない(笑)けど」
高橋「それはないと思う」
安彦「ないかね。貞本(義行)さんの話で“今のサンライズは違います”って言われた時に僕は、“そうか、よかったね”っていうのと一抹の不安のようなものが(笑)漂って、“サンライズ変わっちゃったなあ”って(笑)」
高橋「貞本さんクラスの人を(お金で呼べるなら)いくらでも呼べるにもかかわらず絶対呼ばないもの。担当進行が僕の好きな絵描きさんがいるんですよ、あの人に声掛けてもいいですかって言ったら、それは“いいよ”ってなる(笑)かも知れないけど、プロデューサーがあいつどうしても使いたいな、使うにはこれだけのお金がいるんだよなっていうようなことは未だにない」
安彦「外から見て、あいつら成功した口だと思われるかもしれないんだけど、まあサンライズの面白いところは絶対抱え込もうとはしない。『余所にいかないでよ、うちでやってよ』ってことは一言も言わない」
高橋「どこへでも‥って感じだよね」
安彦「どこへでも・・・・それは見事でしょ。絶対に距離を縮めない」
高橋「これはずっと変わらないと思うんだよね。今日の中心はサンライズは志のなかった会社(笑)。だけど、居心地がいいと」
安彦「そうでしょう。ホントそれは乏しいサンライズ体験かもしれないけど他と比較してよく分かる」
高橋「サンライズにはすごい知恵が付いて回る時あるよね。はっきりしない知恵ね」
安彦「そうそう、はっきりしないね」
高橋「だけど、知恵なんだよね、誰がだしてるかよくわからない。ガンダムが出来た時に、まだガンダムがこんなに続くとはあの頃誰も思っていないから、取り合えず1本ヒットが出たと。このままじゃあフロックかもしれないという怖れのあるときに、サンライズはフロックじゃなくて他のものも作れますって。一番都合がいいのが僕だったんですよね。富野は柱でいいんだ。支柱が欲しいなっていった時に目をつけて良ちゃんやってよっていう知恵って素晴らしいよね。その人選というのがまた的確」 

 

サンライズ似てるよ手塚さんに
マイナスの要素取り除いて
後は同じっていう感じで‥‥

安彦「サンライズは手塚作品やっていない。僕が虫プロ入った時は虫プロも手塚作品やらなくなっちゃって。それで飽き足らなくて手塚さんは手塚プロの方でモノを創る“核”っていうふうになって。外から見ると手塚治虫っていう超カリスマを抱えた虫プロダクションは手塚色だったんだろうと思うんだよね。そこと今の手塚色が一切無くなったっていうか最初から手塚作品やらないサンライズって『なに? 結びついてないんじゃないの』って思うんだろうけど、状況を多少なりとも知っていると、虫プロっていうのは看板に虫って書いてあっただけで全然手塚色じゃなかった。だから、あそこもなんか訳の分からない会社だったんだよね。労務管理というものがとても出来ない状況だったから倒れるの待つしかなかった。だから非常に似ていると思うけどね。サンライズ似てるよ手塚さんに。中間管理職だった人が虫プロのマイナスの要素だけ取り除いて、後は同じっていう感じで・・・・。それはちょっと若い人たちが『すごい断絶があるようですけど』って言えば全くその通りなんだけど、何か空気は似ていない? 僕は似ているような気がする」
高橋「それはすっごく似ているよね。他の会社よりは似てる」
安彦「今でも覚えているけど、ホントに三下で入って苦労していないんだけど、さぞかし手塚一色だろうと思ったら、最初に言われたのが『手塚は古い』だもんね。絵柄からにしてから・・・・。石神井のスタジオに行ったら、あの時は合作の絵が全盛で、沼本ちゃんが言う台詞って二言目には“手塚は古い”。[哀しみのベラドンナ]にしても[クレオパトラ]にしても・・・・。非常にビックリした」
高橋「僕もビックリしたのはね、虫プロでは言ってみれば卑下に近い虫プロ、自己否定っていうのが当たり前だったじゃないですか。でも、余所の会社へ行くとそれはシークレットで、その会社はちゃんとその会社の色があってそれ以外のことはやっちゃいけないし、言っちゃいけないってあるよね。ところが今のサンライズも平気でサンライズの悪口をみんな言うものね」
安彦「そういうのは同じですよ。虫プロの屋根裏の試写室で見るモノっていったら東映動画のものばっかりだったものね。[ホルスの大冒険]とか[白蛇伝]とか・・・・。[ジャングル大帝]とか創業時の[鉄腕アトム]とか誰も見てないもの。いや、その手塚一色じゃないっていうのがショックというか意外でね」
高橋「それが意外・・・・」

安彦「僕は手塚さんの工場だと思って入ったんだよね。だからそれこそ、全くシークレットじゃない、聞こえるよっていう感じで言うわけでしょう。とにかく、いい意味でも悪い意味でも生意気な奴ばかり集まっている。
手塚さん自身が人一倍作家なんだから、“俺が俺が”の人なんだけど、でもあの人の特徴として才能は見過ごせないっていうのがあるから、新しい才能とか新しい世代、若い世代を置いておきたいのよね。“あの人いいよ”とか“変なの来たよ”とか言ったら、『いなさい、ここに』って(笑)給料渡すわけでしょう。で、そいつが半ば公然と自分の悪口言ってても、グサリグサリ傷ついていながら許すわけでしょう。あの辺が命縮めたのかなと思うんだけど。でもやっぱり自分を認めるから、[クレオパトラ]の時には“自分よりは小島功さんの方が色気があるから”とかで頼むわけでしょう。それで演出の方は“山本暎一さんの方が新しい”とかね・・・・。それは悔しいことだよね。でも、やらせちゃうわけでしょう」
高橋「そうとう悔しかっただろうね」
安彦「それは悔しかったと思うよ。ホント」
高橋「虫プロの人材で印象深い人は‥‥」
安彦「虫プロの人材・・・・。僕は一兵卒だったからわからないけど、虫プロ入って、数少ない中で、この人凄そうって思ったのは杉井ギザブローさんね。ベラドンナの時に動画をみてもらっただけだけど、400枚ぐらいのカットを指パラして見せてくれた。いろいろあるんだけどアニメーターというのはそういうとこで妙に感動する(笑)。キコキコキコって大判のやつをね。『どれどれ』、パラパラパラって。『あ、ここがね・・・・』とか言ってね(笑)。こういうことするのかって単純な感動だね。そのあとタックの[銀河鉄道の夜]をやったでしょう? あの映画なんかもやっぱり凄い人だった。これは何かで言ったこともあるんだけど、宮崎駿がある種世界を制覇して、あの頃からの東映の顔っていうのが出てくるでしょう? 虫プロの顔も誰か出てきて世界制覇とはいわないけど、“ここに居るぞ”って言って欲しいなって思う時にいつも浮かぶのは杉井ギザブローさん。そういいながら、ほとんど会ったことないんだけど2、3年前に文化庁から何か賞を貰った時に、たまたま授賞式で隣にギザブローさんが座った。そんな近くで話したの初めてだった。失礼のない程度に『虫プロ代表して頑張って下さい』って言ったけどね」

 

よし捕まえた、こいつは離さないぞ
売り出してやろうかとか一切やらない会社

高橋「サンライズで印象深いっていうのは?」
安彦「サンライズは特に富野由悠季でしょう。彼はいろんな意味で・・・・。僕は富野さんが思っているほどサンライズが富野さんをプロデュースしてないとは思わないけどね」
高橋「どうなんだろうね、それは。その観点で僕はあんまり考えたことないな」
安彦「最初から“俺のもっと何々しろよ”っていう相手ではないんだ、サンライズはね。再三言われているようにそういう会社じゃない」
高橋「マネージャーっぽい人が1人もいないからね」
安彦「まあいいけどねという感じでね(笑)。他で何やってもいいけど、まあちょっと、まあこの程度の繋ぎ止めはいいだろうみたいな、その程度でしょう?」
高橋「うん」
安彦「今も多分そんなものないと思うんだけど、せいぜいそんなものだ。よし捕まえた、こいつは離さないぞ、こいつを売り出してやろうとかそういうのは一切やらない。それにしては富野作品っていうのは随分バックアップしたんじゃないのって思うんだけどね。ただ彼が思っていたプロデュースってそんなもんじゃないという・・・・」
高橋「そうだろうね。多分そうじゃないんだろうね」
安彦「鈴木敏夫流のやり方なんか凄いからね」
高橋「サンライズは興業とか映画とかいう世界は・・・・テレビで当たったものに対応するプロデュース能力しかなかったんだよね。ジブリの鈴木さんは徳間とか大映とかが側にあったんでそれを知ってたと思うんだよね。彼が凄いというよりは彼が接した世界にそういうのがあって、それと宮崎さんを結びつきえたということだよね。それも宮崎さんの運だよね。富野由悠季の運も例えば良くも悪くもサンライズっていうのがあったというのが運であって・・・・」
安彦「だから、後の苦労がないじゃないかっていうのは、もし言ってたとしたら筋違い」

高橋「安彦ちゃんのものの考え方の中で、自分のレベルというのがあるとそのレベルを破りたいタイプ? それともせめて自分のレベルにはいきたいっていうかレベルを保ちたい? レベルを破るというのはけっこう努力がいるじゃない」
安彦「僕は非常に中途半端なんですよ。いろんな作家という人を見たり付き合ったりして思うけどね、作家ってホントにみんなイビツだと。自分が、自分がで(笑)っていうか。欠陥人間ばっかりですよ。ある意味では富野由悠季がそうでしょう? だけど、捨て置けない。彼は作家だっていう意味で、もう富野由悠季ばっかりですよ。作家っていうのは・・・・。よく人に言われるんだけど、『あなたは作家っていうより常識すぎるよ、常識人だから』って言いたいことを言う友達がいる。まさにその通りで僕って普通の人間だなって。“僕、そんなに性格悪くないでしょう”って言ってるように聞こえるかもしれないけど、やっぱりバランス気にしちゃうんですよ。まさに良輔さんが言ったみたいに、僕よりすごい、こいつはこういう部分で僕より絶対先天的に叶わないみたいな奴はあっさり認めちゃうんですよ。でも、ホントにイビツな連中はさ、それ目に入らないんだと思う(笑)。唯我独尊なんだと思う(笑)」
高橋「少なくとも認めたとしても死ねって思ってるもんね(笑)」
安彦「(笑)認めたくないものはね」
高橋「そこにでるよね」
安彦「そう認めるぐらいなら殺してしまおうっていうぐらい。ギザブローさんって人は素晴らしいアニメの作り手だけど作家じゃないから大化けしないのかもしれない」
高橋「彼は自分で分析してますよ。確かに雰囲気ある職人っているからね。いや、こんなものは10年やってればこの辺で‥(笑)って言いながら、10年やったって30年やったって普通じゃ追いつかない技術を持っている職人っているから。 僕にとってはぎっちゃんは“永遠のカリスマ”」
安彦「そうだよね。変な技術評論家なんていらないね。誰も困らない。でも、職人はいてくれなきゃなってね、結構思うよね。どこをもって職人でどこからアーチストなのかって、解るようで解らない。特にスタンダードなことをやらせると」
高橋「そうやって考えると今までサンライズがやってきたことをかなり肯定しちゃうよね」
安彦「クオリティなんてことにまず最初に背を向けるでしょう。“クオリティ?なにそれ?”っていう。だから案外それは正解だったのかもしれない」
 
もう‥‥本当に忙しい人のお宅に上がりこんで脱線につぐ脱線ばなしで、大幅に時間を無駄にしてしまって、大いに反省しています。でも楽しかったな、サイトの許容量があるから全部載せられないのが辛いところですが、それはまた何かの折にご紹介できるでしょう。でも、安彦さん、私の家とあなたの家は自転車で10分の距離なんだから、これからはたまには飲みましょうよ、お互いいける口なんだから。
 
【予告】と【リョウスケ脚注】はコチラ

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